出口利定 学長 The Deguchi Times

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2019.11.11

この度、本学は詩人谷川俊太郎氏から自作の詩による合唱作品の楽譜の寄贈を受けました。これを受け、附属図書館では、300点以上の楽譜と関連資料を閲覧できるように整備してまいりました。本コレクションは、本学での合唱講座を受けて書かれた詩「合唱」の一節をとって、文庫《声のオーロラ》と名付けられました。この中には「春に」「生きる」など、小・中学校でも馴染みの深い合唱曲も数多く含まれており、現代日本を代表する詩人の作品と音楽に関わる唯一のコレクションとなります。どなたでも入館可能です。どうぞご覧ください。
17日、日本教育大学協会設立70周年を記念して、「将来の教育と教員養成」をテーマに、シンポジウムが開催されました。文部科学省総合教育政策・浅田局長の基調講演、続いてパネルディスカッションでは、教員養成大学・教職大学院を担う大学教員の養成について、Ed.D(専門職学位)の観点からと、教員免許の国家資格化についての報告に基づいて、議論が行われました。
日本教育大学協会は昭和24年(1949年)11月15日に、わが国における教育系大学、学部が相互の協力によって、「大学および学部の質的向上と教育に関する学術の発達を図り、もって我が国教育の振興に寄与すること」を目的として発足したものです。その背景には、戦後教育改革における「大学における教員養成」原則を実質的なものとするため、それまでの師範学校長会議を、木下一雄・本協会初代会長(本学初代学長)・元東京師範学校長らが中心となり、旧師範学校のみならず、教育者養成に関わる日本の国公私立大学、及びその附属学校の連合体として再組織した、という経緯があります。
1960年代以降の、教員養成の自主性の強化の流れの中で、本協会は教員養成大学、学部を主な会員とした連合体へとその性格を徐々に変えてきていますが、「大学における教員養成」原則を実際に担う機関の連合体としての組織的活動は連綿と蓄積されてきました。
近年の大学経営の近代化、教員の資質向上の施策に関して、教員養成を行う大学、学部の在り方が問われており、本協会につきましても、変化の激しい時代に即した、実効性のある施策提言や、機動力のある振る舞いが求められています。

2019.11.4

11月8日~9日にかけて、国立大学協会総会が熊本大学で開催されました。全ての国立大学長が出席し、文部科学省の施策説明に対する質疑、当面の国立大学が抱える課題等について討議するものです。中心的な話題は何といっても、令和2年度の大学入試における英語民間試験活用のための「大学入試英語成績提供システム」の導入が見送られたことでした。ご承知のとおり、様々な要因が絡み各種団体等から賛成、反対の意見が寄せられていたところですが、結果的に11月1日の文部科学大臣の導入見送りのメッセージを以て正式に決定しました。令和6年度に実施する試験から導入することとし、今後一年を目途に検討し、結果を出すことになりました。
2016年4月16日に起きた熊本地震によって、熊本のシンボルである熊本城は甚大な被害を被りました。城は宿泊ホテルから近い距離にあったので、中学3年時の修学旅行以来、約半世紀ぶりに訪れました。原則、一般公開はされていませんが非常に限られたゾーンは特定の日に公開されています。石垣の崩壊や天守閣の瓦の破損などについては、メディア等でご存知かと思います。写真は修復中の天守閣の現在の姿です。
 

2019.10.28

10月30日から11月1日まで、韓国・済州教育大学で第12回日韓教育大学学長会議を開催。日本からは国立教育大学10校、韓国からは11校が参加しました。今回のテーマは「教員養成における教養教育」と「教員養成のグローバル化」で、日韓双方からそれぞれのテーマについて2大学(日本からは大阪教育大、愛知教育)が取り組み内容と実績を報告をしました。日韓ともに抱えている問題・課題は共通しており、私にとっては済州教育大学の教養教育に関する報告が興味深く参考になりました。来年度は北海道教育大学で開催です。
11月3日はホームカミングデーで、全国同窓会総会を開催。都道府県毎に設置された本学同窓会(辟雍会・へきようかい)支部長が一堂に会し、各支部の活動状況の報告がありました。辟雍会には本学学生への就学支援において、多様な援助を頂いています。特に昨今の自然災害により経済的な困難な状況に陥った学生にとっては、心強いご支援を賜りました。改めて感謝申し上げます。

2019.10.21

ドイツ、フランスへの出張について、この欄で前回報告しました。パリでは1時間ほどの余裕があったのでルーブル美術館へ。私が以前から興味を持っていた、幼子イエスを抱く聖母マリアを描いた絵画、および十字架のキリストや十字架から下ろされる光景を描いた絵画に注目しました。
母親が子どもを抱くとき、自分の体の左右どちら側に抱いているかをみると、たいてい左側であるといわれている。私もそうでした。これは利き手とは関係がないこと、ヒトが子どもを抱くときにみられる特有の現象であり霊長類ではみられない、ということが調査で分かっているらしい。一方、聖母マリアが幼子イエスを左側ではなく右側に抱いている構図が極端に多いとされているので、今回ルーブルで注意深く鑑賞しました。確かに右側に抱いている絵が多い印象です。また、十字架のキリストや十字架から下ろされる光景を描いた絵画では、磔(はりつけ)に遭った傷口の位置は多くの作品で右側にあるとされていますが、確かにその通りでした。これら二つの絵画の特徴から、ネット上でも様々な推論が展開されています。私の専門領域である聴覚(音響)心理学的見地からの推論もあります(『音響額 –名画に探る音の不思議-』山下光充康・著、建築技術)。
同行の方々との右側か左側かの話題から、果たして利き手は意図的につくれるものか否か、へと発展。我が子への実験から、私の持論は「利き手は意図的につくることは可能」。非科学的な実験であること甚だしいながらも、その方法については公開予定です。

2019.10.14

この度の台風19号により、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。実家等が災害に遭い、困っている学生さんがいましたら早急にご相談ください。
10月7日から本学と連携協定を結んでいるドイツのハイデルベルク大学、ハンブルク大学を訪問。両大学とも本学からの留学生や夏期サマースクールの受講生を長年に亘り多く受け入れており、多大な成果を上げています。担当の日本語学科の教授、講師の方々との意見交換を行い、本学学生についての感想や意見をお聞きし、さらに両大学から学芸大学へ留学する学生への本学の受け入れ体制についても意見を頂きました。
両大学訪問の合間に、デュッセルドルフ日本人学校を訪問。当校は欧州では最も規模の大きい日本人学校であり、現在、学芸大学がバンコク、香港で進めている海外日本人学校での教育実習、新卒者の採用等について説明しました。将来的にはデュッセルドルフ日本人学校でも同様にできることを願っています。さらに海外日本人学校特有の問題点・課題等について、校長、教頭先生と懇談し、海外日本人学校での教員を目指す学生への貴重な情報として伝えていきたい。
その後、パリの大江博・OECD日本政府代表大使を訪問し、OECDと本学との共同研究の概要、これまでの成果と今後の計画について報告。続いてOECD本部でシュライヒャー・教育局長、エスター・アナリストとこれからの共同研究とその成果の広報等について懇談。これまでの共同研究における本学教職員の貢献、研究成果について感謝されると同時に、今後も力を貸して欲しいとのことでした。
最後に私にとっては初めてのユネスコ本部を訪問。日本から出向されている職員の方からユネスコの機能、現状等について詳細な解説を受けました。開発途上国への様々な援助のなかで、特に教育に関する援助・支援については本学も関与できる領域があることに気付き、その在り方については今後の宿題としました。
12日の帰国予定の便は日本が台風のため欠航。突然のホテルの予約や翌日の便の確認、旅行会社への連絡等については、同行したフランス滞在経験のある職員のお陰で大変スムーズにいきました。感謝!

2019.10.7

私のゼミ卒業生からの情報で知りました(以下、読売新聞オンラインニュースから)。
第61次南極地域観測隊の同行者に、筑西市出身で県立守谷高校教諭の北沢佑子さん(33)=取手市=が選ばれた。昭和基地から衛星回線による授業を行うほか、観測や設営などの活動にも携わる。「命がけで闘う観測隊員の『南極魂』を学び、持ち帰った経験を生徒に伝えたい」と意気込みを語る。
北沢さんは理科の教員。国立極地研究所(東京都立川市)が2009年度の第51次観測隊から導入した「教員南極派遣プログラム」に応募し選考された。現在決まっている同行者は研究者など4人で、教員は北沢さんだけだ。県教育委員会によると、県内の教員の南極行きは初めてとなる。
北沢さんは水戸一高を卒業後、東京学芸大教育学部に進学。ヒトデの生殖に関する研究に取り組んだ。筑波大大学院1年の時、観測隊への参加経験がある教授の話を聞き、南極に憧れを抱いた。今回、3度目の挑戦で夢をかなえた。
観測隊は越冬隊と夏隊があり、北沢さんは夏隊に同行する。11月27日に空路で成田を出発。オーストラリア・フリーマントルで観測船「しらせ」に乗船し、1か月半をかけ、20年1月に昭和基地に到着する。
衛星回線の生中継による授業は1月下旬に守谷高校などで実施する予定。「自分の今そこにある目の前のことを伝えたい」と、魚釣りなどを考えているという。帰国が3月下旬となるため、高校で応援団に所属した経験を生かし、「卒業生にエールも送りたい」と語る。
南極では夏季とはいえ厳しい自然条件のもとで行動することになる。「人間が謙虚にならないと危ない場所で、その分、おごそかに自然に向き合える場所と聞いている」と気を引き締める。帰国後は、そうした南極での体験を講演などで紹介し、「海の大切さや地球の尊さを発信していきたい」という。
(参考)読売新聞オンライン「守谷高校・北沢教諭南極へ 11月出発」(2019.8.8)

2019.9.30

30日、令和元年度9月卒業生、修了生学位記授与式を挙行。学部卒業生15名、大学院修士課程修了生5名に学位記を授与しました。近年、在学中の海外留学が増えたこともあり、9月卒業生が多くなりつつあります。その分様々な経験をしており、是非それを教育現場で活かして欲しい。
10月1日には令和元年度10月入学式を挙行。大学院修士課程へ中国・北京師範大学より二名が入学。従来の海外からの入学生と異なり、二名は2016年度に文部科学省に採択された「大学の世界展開力強化事業「東アジア教員養成国際大学院プログラム」所謂、キャンパス・アジア事業の一環で本学へ入学されました。このキャンパス・アジア事業は、国際的に活躍できるグローバルな人材の育成と大学教育のグローバルな展開力の強化を目的に、東京学芸大学、中国・北京師範大学、韓国・ソウル教育大学校との間でコンソーシアムを形成し、日本人学生の海外留学や外国人学生の積極的受入れ等、質保証を伴った学生交流や教育連携プログラムを実施する事業です。 
この事業の新しい取組として、今年度からは、キャンパス・アジア指定科目の共通履修を核にした修士課程のダブル・ディグリー・プログラムが始まりました。ダブル・ディグリー・プログラムでは両大学で規定の単位を取得しますと、今回の入学生の場合、東京学芸大学と北京師範大学の両大学を修了したことになり、学位記には北京師範大学、東京学芸大学が併記されます。二人は、そのダブル・ディグリー・プログラムの第一期生であり、まさに記念すべき入学式でした。

2019.9.23

24日、令和元年度の「課程修了による博士」学位記授与式を挙行。2名(共に中国からの留学生)に博士(学術)の学位記を授与しました。お二人とも中国で大学教員として就職されるとのこと。ご活躍を祈ります。
27日、宮崎県延岡市(のべおかし)および延岡市教育委員会との連携協定締結式に出席。延岡市は宮崎県北部にあり、企業城下町とし有名です。また、企業の陸上部、柔道部は有名で全日本級のアスリートを輩出しています。近年の地方都市同様に緩やかな人口減少が進みつつありますが、延岡市の自然環境、文化的資源、教育環境を活かして本学学生のインターンシップ、教育実習、野外教育の受け入れ、学習ボランティア、学習支援等に関して連携し協力していくものです。
訃報です。東京学芸大学管弦楽団指揮者であり、毎年の入学式・卒業式で40年以上にわたって奏楽の指揮を担当していただいてきた廣井隆先生は、9月26日、ご逝去されました。多くの卒業生,教職員が入学式、卒業式で先生の指揮による学生歌、祝典序曲等を聴きました。また、先生は本学附属特別支援学校卒業生で構成されている「若竹ミュージカル」の指導者、指揮者でもありました。先生のご尽力により「若竹ミュージカル」の活動は今や全国的に知られ、今年12月1日(日)は、山形県酒田市での公演が決定しています。人なつっこくいつも笑顔の絶えない先生でしたが、ミュージカルの指導では大変厳しかったと聞いています。
ご冥福をお祈りします。

2019.9.16

敬老の日。100歳以上の人数は、調査が始まった1963年(昭和38年。前回の東京オリンピックの前年で私は中学2年生)は153人だった。98年に1万人、2009年に4万人、12年に5万人を突破。2018年9月15日時点では6万9785人で、88.1%を女性が占めている。新聞報道によると、2016年から100歳のお祝いとして贈る「銀杯」を純銀製から銀メッキに変更したそうで、単価は半額の3800円に。対象者の増加に伴い変更したという。私が100歳まで生きるとして、果たして何色の「杯」をもらえるか楽しみに・・銀メッキなしの「杯」、あるいは「杯」そのものが廃止されている可能性もあり、是非見届けたい。

2019.9.9

水曜日の夕方5時頃から約15分間、雷を伴った猛烈な雨と風が吹き荒れ、瞬く間にキャンパス内各所に大きな水溜まりができ、自転車でも通行不能なほどでした。たった15分間の出来事でしたが、もしこの雨風が1時間以上も続くと一体どのような光景なるのかと想像すると、この夏に国内各所で起きた水害の恐ろしさを改めて感じました。
特に雷は凄まじく、遠雷になれていた耳には恐怖心を抱くほどの閃光と音響でした。そのはずです。本学には高さ約30m超のヒマラヤ杉の並木がありますが、その一本に雷が落ちました。
写真は落雷により真二つに裂けたヒマラヤ杉です。近くの建物(小金井倶楽部)へ倒れ、壊す危険があったため直ちに伐採しました。
裂けた幹の片方をクレーンでつり上げながら裂け目の元からチエンソーで切り離して地上に降ろし(写真)、次いで残った片方を同様に処分。これほどの大木を一瞬にして二つに断ち切る雷の威力は凄いものです。もしこの樹の元で雨宿りしていたら、悲惨な事態を招いていたでしょう。
昨年の台風で大きな被害を被ったことから、倒木危険の貼り紙を括り付け、周囲に立ち入り禁止のロープを張り巡らした箇所が構内に幾つかあります。これからは、落雷の危険性も喚起していく必要があります。
落雷の危険性について調べると、死亡率が最も高いレジャーは「釣り」だそうです。「ゴルフ」や「野球」などが危険と思っていましたが、それらのスポーツ、レジャーでは「落雷の危険性」が浸透しているとのこと。釣りが趣味の方々、くれぐれも落雷にはご注意を!
 

2019.9.2

1年の三分の二が過ぎました。令和元年も残すところあと4ヶ月。
定期的ではありませんが年に数回、10人弱程度の異業種の方々との懇談会・勉強会をもっており、今年3回目を週半ばに開催。マスコミ(放送、新聞)、建設業、製造業、各種団体、サービス業、官僚、議員、作家・・等々、その時々により多彩な顔触れ、多彩な階層の方々が集まり、今回はかつての某大臣もご出席。出席者全員が共通して参加できる話題の一つに教育問題があります。出席者それぞれの経験から今日の教員養成、大学の教育・研究、教師の質向上、働きかた改革の進捗状況、初等中等教育の将来等について多くの質問、意見、期待など聞かされます。
本学の大学としての性格上、私自身が接する学外者は圧倒的に教育関係者が多いのですが、このような異業種の方々との懇談は、まさに学外からみた東京学芸大学の姿がよく分かり、頂いたご意見はなるべく大学運営に反映させるようにしています。出席者のなかには本学附属学校出身者も時々おられ、熱いエールを頂くことも度々。
一般論として教師は学外者・異業種との交流が少なく、それ故、企業人や一般社会人とのズレがみられる、と指摘されること多々あります。時には理不尽なバッシングに遭うこともあります。多忙であるという理由も背景としてあるでしょうが、身近にいる学外者とのと交流は、是非心掛けて欲しい。そして、ご自身の名刺も持って頂きたい。

2019.8.26

「教職はブラック」という意識の広がりからか、教職を目指す若者が減少していることについて以前この欄でも書きましたが、最近様々なメディア等で取り上げられることが多くなりました。
本学では学校の働き方改革や早期からの教職人材育成に加えて、一人でも多くの若者に教員という職業の魅力を知ってもらうため、「教師の魅力発信プロジェクト」を立ち上げ、この度、専門家に委託して教師の魅力映像コンテンツを制作しました。その映像が完成し、先日上映会を開催しました。
定年退職を迎えた本学附属高校教員の最後の授業と、附属中学校教師として教壇に立った若手教師の最初の授業を撮影し、教師という職業の一端や、彼等の思いを多くの人々と共有したいという意図を込め、専門家に委託して制作されたものです。
台本もない、リハーサルもない、その日たった一日の両教師の動きを追ったドキュメンタリーであり、その分、制作者にはかなりのプレッシャーがあったとお聞きしました。ナレーターは窪田等さん。彼の明瞭で抑制の効いた音声、しかも出演者に対する暖かい眼差しを感じさせるナレーションはいつ聴いても心地よい。映像と共にお楽しみ頂ければ幸いです。なお、映像は本学ホームページ、ユーチューブなどで公開します。

2019.8.19

立秋(8月8日〜8月22日)ですが日中は今が最も暑い頃です。しかし先週行った岩手県三陸沿岸では赤とんぼが飛び交っており、確実に秋は近づいています。
毎年この時期に国立大学法人トップセミナーが開催されます。国立大学長が一堂に会し、時々の課題についての討論、各大学の特徴的な取り組みなどの紹介、各界の方を招いての講演、情報交換など一泊二日で行うものです。今年も横浜で開催されました。
去る6月18日に文部科学省から「国立大学改革方針」が発表されたことを受けて、各専門分野に応じた役割、課題を議論し、教育・研究を通じて我が国の発展と地方活性化に、如何に貢献していくべきか等を具体的に検討するため、今年のトップセミナーでは専門分野毎の分科会が設定され(教員養成系、理工学系、農学系・基礎生物学系、医療・保健学系、人文・社会学系)、希望する分科会に参加することとなりました。当然ながら、私は教員養成系分科会に参加。協議内容は、1.教職大学院を中心とした教員養成の高度化、2.教員養成・研修を担う大学教員の育成、研究力の強化、3,教職大学院を基軸にした現職教員の再教育機能の強化、4.教員養成・研修の分析(IR)、質の保証・評価とその情報発信・共有、でした。
特に教職大学院が議論の中心テーマとなりましたが、教職大学院も草創期から安定期に入り、その真価が問われる時が来ました。それぞれの大学が特色ある教職大学院を展開しているなか定員割れの大学も多くあり、今後の在り方については魅力ある制度設計・人材育成の重要性が議論されました。

2019.8.12

本学の令和元年度夏季一斉休暇(特別休暇)は8月13日(火)〜15日(木)の3日間でした。前の週に本学と連携協定を結んでいる二戸市を訪問し、学生と一緒に防災教育プログラム研修を受講したこと、今年3月に三陸鉄道の宮古〜釜石間が開通したこともあって、この夏季一斉休暇期間中に釜石市、宮古市、南三陸町を訪れ、改めて大震災の記憶を呼び戻し、復興の現状を見て回りました。南三陸町では防災無線で避難を呼びかけながら津波の犠牲になった遠藤未希さんが勤務していた南三陸町防災対策庁舎跡、そして町立戸倉中学校跡地へ。南三陸町の被災状況は死者620名、行方不明者211名、建物被害3,321戸(全体の約62%が流失)でした。標高約20mの戸倉中学校の校庭からは穏やかな湾を見下ろすことができ、ここまで津波が到達するのかとその規模の凄まじさに驚き、日頃から校庭が避難場所と決めてはいたが、津波の状況をみて危険と判断しさらに裏山へ避難誘導し多くの生徒、住民の命を救った教師の判断に頭が下がりました。津波は前方の海岸からと回り込んで後方からも押し寄せ、2階建て校舎の1階部分までが海水に浸かったそうで、教師2名、生徒1名が犠牲となりました。

2019.8.5

本学と連携協定を結ぶ岩手県二戸市教育委員会は、毎年合同でこの時期に同市や宮古市などで小中学生向けのサテライト合同学習会と防災教育プログラム研修を行っています。今年は事業開始から5年目にあたり、8月5日から9日までの5日間に亘って開催。5日(月)と6日(火)の2日間、二戸市を訪問しその実際を視察しました。
学習会では夏休みの宿題で分からないところについて、本学学生によって児童・生徒一人一人の理解度に合わせた指導が行われ、子どもたちからは「よく分かった」と大変好評でした。学生にとっては論理的で分かり易い指導を心掛け、じっくりと時間をかけて子どもの反応をしっかりと見極めながらの、教育実習とは全く異なるスタイルの指導・学習支援ですが、教え方のいい勉強になったとの感想を聞きました。
防災教育プログラム研修では、「いわての復興教育プログラム」について教育委員会の担当主事さんから講話がありました。「岩手の復興教育」は、東日本大震災津波で学んだ教訓を学校強育の中に活かし、未来を想像していくために、県の教育の根幹に据えて力強く生きていく子どもの育成をねらいとしているものです。その成果として、子どもたちの変容、家庭・地域との連携の強化、関係機関・団体等との連携の強化の具体例が示されました。
防災教育、復興教育ということばから、緊急時の対応や日頃の意識の持ち方、備えの在り方、ボランティア、学校安全等、やや技術的な内容が多いのではないかと思っていました。しかし、その他にも環境学習、国際理解教育、エネルギー学習、生物多様性など、「個人と社会との相互関係」、「自己と他者との相互関係」、「個人の自立性と主体性」に関する能力の育成が防災・復興と深い繋がりがあることを解説して頂き、大震災を経験したからこその説得力ある内容に改めて防災教育、復興教育の奥深さを認識しました。

2019.7.29

今日7月29日(月)、関東甲信地方が梅雨明けしたと発表がありました。昨年よりちょうど1か月遅く、平年より8日ほど遅い本格的夏の到来です。
カンカン照りのなか、約7ヶ月ぶりに本学名人達とアジ、タコ釣りへ。場所は前回同様、川崎沖の堤防。午前中は殆ど当たり(魚がエサに食いついたときに竿に伝わる感触)がなく、帰宅途中に魚屋でアジを買っている姿が頭にちらつき始めた頃、名人から場所を変えたらとの助言があり、名人の近くに移動。それから暫くして次々に掛かりはじめ、最終的には25匹の釣果。私にしては大漁でした。
今回もちょっとした出来事がありました。強烈な当たりがありリールを巻こうにも巻けず、名人達から「ゆるめて」、「巻いて」、「そのまま」・・・の指示を受けながら数分間の格闘。多分、名人達も釣ったことのない超大物で、記念撮影のシーンが頭をよぎりました。が、水面に現れたのはアカエイ。扱いが難しく引き上げることもできないので、そのまま海へ。

2019.7.22

週末にオープンキャンパスを開催。参加者数7,092名(内訳:学生4,965名、保護者2,127名)。昨年度より約200名の増でした。教師志望者の減少傾向が続くなか、学校の働き方改革や早期からの教職人材育成に加えて、一人でも多くの若者に教師という職業の魅力を知ってもらうことを意識して、私の挨拶、副学長からの学生生活全般について説明をしました。当初の天気予報では熱帯低気圧の接近により開催日の関東地方は風雨強く荒れ模様ということで、北海道、九州等の遠隔地から参加予定をしている方々から、開催の有無に関する問い合わせがかなり多くあったと聞きました。多分、飛行機や列車、宿泊などキャンセルされた方も多かったのではないかと思います。9月28日(土)にミニ・オープンキャンパスを予定していますので、ご都合つけばどうぞお出で下さい。
しかし、当日は梅雨明けを思わせるような快晴で真夏日。暑いなか、最寄り駅で大学までの道順の案内やキャンパス内での誘導、入試や学生生活についての個人相談を担当した教職員の方々、本当にお疲れ様でした。

2019.7.15

13日~16日は新のお盆期間(旧のお盆は8月13日~16日)で、東京地方はこの期間にお盆を迎えることが多いとか。今年はいまだに梅雨明け宣言が出ず、お盆の雰囲気も例年になく薄い感じです。
蒸し暑く食欲も減退ですが、この季節ならではの美味しい食べ物はあります。「冷や奴」はその一つでしょう。私の父は冷や奴が大嫌いで、一緒に暮らしていたとき食卓に出たことは全くありませんでした。豆腐をそのまま生で食する習慣がない家庭で育ったようですが、豆腐自体は大好きで夏休みなど、近くの豆腐屋に朝早くに空鍋持参でおつかいに出されたものです。当時は夕方近くになると木箱の中の水に浸した豆腐を頑丈な自転車の荷台に載せ、家々を回って売ってもいました。
向田邦子の「転向」と題したエッセイ(無名仮名人名簿、文春文庫)のなかに、自然が大好きで人工着色や防腐剤を極度に嫌う友人の話が出ています。その友人は豆腐に凝っており、自転車で回ってくる豆腐屋さんから毎日のように豆腐を買っていましたが、ある日を境にぱったり買わなくなったので、その訳を聞いた(以下、本文のままです。念のため)。
出窓の洗濯物を取り込むので何気なく窓を開けたら、豆腐屋のおっさんがあたりに人気のないのを幸い、立ったまま用を足していた。
「このへんおもてに水道も井戸もないのよ。ということは手を洗わずに、お豆腐をさわるわけじゃないの」
豆腐は水の中にあるわけだから、そう神経を立てるほどでもないと思うのだが、彼女は、「でも『触った』わけでしょう」とあとへ引かない。
「触ったにしてもよ、食品じゃないけど人工着色や防腐剤は入っていないんだし、人間として自然なことじゃないの。あなた、自然が大好きだったじゃないの」
湯豆腐にでもしなさいよ、と言いたかったが、冗談としてはやや品格を欠くし、揚げ足取りにもなることだから、これは心の中で呟くだけにした。-以上-
家人に向田派か友人派か聞きたいと思いましたが、「賞味期限」という言葉をもたない人には質問も意味がない・・・当然、こっち派でしょう。

2019.7.8

大相撲七月場所が始まりました。話題の豊富な場所ですが、今場所は「炎鵬」に注目したい。多分、多くの相撲ファンも同じと思います。身長168cm、体重約100kg。宮城野部屋。番付は前頭十四枚目。この体格でこの番付は立派です。顔付きもいい!なかなか実際の取組が観られませんが、何とか千秋楽には行きたい。一方、私が最も贔屓にしている関取は今場所ちょっと調子がでない・・・どうした?低温と日照時間の短い日が続いているせいか?
この時期、花屋さんで百合の花を多く見かけます。店頭に並ぶ多種類の百合の花の名前を知っているわけではなく、形から百合の花と勝手に思い込んでいるだけです。花の名前をなかなか覚えられない(病的とも言える)私が、ただ一つ自信をもって命名できるのは「鹿の子百合(かのこゆり)」。小学校〜中学校にかけて3年間住んでいた鹿児島県の甑島(こしきしま)は、鹿の子百合の自生地として有名でした。梅雨の頃、断崖や石垣のうえに群生している風景は日常的に見慣れたもので、当時はそれ程美しいとは思っていませんでした。むしろ生命力が強く、したたかな印象を受けたものでした。

2019.7.1

この度、本学では「教師」の魅力発信プロジェクトを立ち上げ、その運営・企画に必要な経費を、クラウドファンディングによって調達することを本学ホームページでご案内し、多くの方々のご支援をお願いしていました。募金期間は47日間という短い期間ではありましたが、最終的には当初目標額の1,000,000円をはるかに上回る1,960,000円のご寄付をいただき、無事プロジェクトを成立させることができました。本学卒業生のみならず、多くの一般の方々からもご支援いただきましたこと、心より感謝申し上げます。教員養成大学への期待、今日の教育の現状に対する期待や不安、危機感の現れと受け止めています。改めて国立教員養成大学としての使命、役割、重要性を認識した次第です。
現在、ご支援をいただきました皆様に向けたリターンの準備を進めているところです。リターンの時期等につきましては直接メールでお知らせしていますのでご確認ください。

2019.6.24

26日、MISIA(ミーシャ)さんが本学へ。「 ~アフリカをもっと身近に アフリカをもっと子どもたちに~ 東京学芸大学のみなさんへ from MISIA × JICA 」のタイトルで、本学学生にご講演をいただきました。本学・人文科学講座・管美弥教授、独立行政法人国際協力機構(JICA)、一般財団法人mudefのご尽力によって実現したものです。講演内容としては事前に配布されたパンフレットによりますと、「2019年8月28日~30日の3日間、横浜でTICAD7(アフリカ開発会議)が開催されます。この機会を捉え、長年アフリカで特に子どもたちの支援を続けてきた歌手のMISIAとJICAによるコラボレーション企画が東京学芸大学で実現。未来の子どもたちに最前線で関わる皆さん、わたしたちのメッセージをぜひ聞いてください」と紹介されていました。
学長室へご挨拶に来られるとのことで朝から緊張していましたが、とても気さくな方で数十分ほど歓談しました。

2019.6.17

22日は夏至。早いものです。太陽が最も空高く昇る日ですが、梅雨空ではなかなか観測できません。これからは日一日と昼の時間は短くなり秋へと進みますが、暑さはこれからが本格的。今年は夏至を過ぎてから梅雨に入った地域もあったようですが、これも異常気象の影響でしょうかね。
岩手県山田町(やまだまち)と本学は、教育に関する連携協定を結びました。東日本大震災で被災した山田町は過疎化が進むなか小中学校の統廃合が今後予定されていますが、郷土芸能はじめ農業漁業、地域の特色ある教育をこれからも大切にまもり続けていく、という佐藤信逸(さとうしんいつ)町長のビジョンに、本学の資源を活用して支援するというものです。また本学にとっては学生のフィールド研究の場として、あるいは附属学校児童生徒の体験学習の場として、山田町での教育研究活動を予定しています。陸中海岸のほぼまん中にある山田町は海産物、農産物が豊富であり、風光明媚な地形を活用した様々な体験プログラムが用意されています。震災後、本学教員・学生による息の長い地道な教育支援活動がきっかけとなり、町長はじめ教育委員会からの強い要望で今回の連携協定締結に至りました。

2019.6.10

梅雨真っ最中。高校時代の同級生から愛知県犬山市の木曽川鵜飼いの見物に行こうと誘われましたが、平日の二泊三日の行程では参加はとても無理。一昨年、日韓の教育大学長の会議が犬山市で開催された折、韓国の学長たちと木曽川での鵜飼いは見物済みで、参加できないことにそれ程の残念感はありません。鵜の首を巻いている紐の輪の直径を調整することで、小さい鮎は鵜の胃袋へ入りますが直径より大きい鮎は通過できず、食道?附近に留まっているところを鵜匠によって吐かせられる、という極めて単純な漁法です。しかし殊勝な心がけで一心不乱に鮎を捕り続ける鵜の姿を、ついつい家での我が身に重ねてしまうのは私だけではなさそう。小さい鮎は胃袋に収まるのがせめてもの救いです。ガンバレ鵜!

2019.6.3

「教員養成を先導するフラッグシップ大学を創設する」。耳慣れない文言ですが、これは教育再生実行会議の第十一次提言としてまとめられた、「技術の進展に応じた教育の革新、新時代に対応した高等学校改革について」(令和元年5月17日)のなかで使われている文言です。「フラグシップ(flagship)」とは旗艦のことであり、艦隊の司令官が乗って指令・指揮を行う軍艦であり、転じて、多くの同類の物の中で最も重要なもの、企業の商品やブランドの中で最上級や最高級のものなどを指す、とあります。日本海海戦で東郷平八郎司令長官が乗艦した連合艦隊の旗艦・「三笠」は多くの方がご存じかと思います。
この教育再生実行会議の提言を受けて、文部科学省にワーキンググループが設置され、「教員養成を先導するフラグシップ大学」について、現在検討が進められています。まだ、たたき台のレベルですが、教員養成フラッグシップ大学の目的と役割について、第2回目のワーキンググループでの検討結果が公表されました。それによりますと、

(1)我が国の新しい教育を創造する研究開発大学

  • ○産業界、各種教育機関、附属学校等と連携した先進的・先導的な実践研究。
  • ○既存の制度の特例や弾力化も視野に入れた研究開発を行い、次世代の学校教育や教員養成の在り方を積極的に提案。

(2)我が国の教員養成ネットワークの拠点となるハブ大学

  • ○課程認定大学間や教員養成大学間のプラットフォーム。
  • ○産業界との連携を広める産官学協働のプラットフォーム。
  • ○学校教育や教員養成に関する我が国のプレゼンスの向上(国際展開)。

(3)我が国の教員養成全体を支える基幹大学

  • ○国や地方と連携して、教員養成の課題や成果を全国的に収集・展開。
  • ○コアカリキュラムや評価基準などの策定と実施を牽引。
  • ○教員養成課程を担う大学教員の養成・育成機能(博士課程等)を強化。


とあります。
これから先、「教員養成フラグシップ大学」については活発な議論が様々な場で行われると思います。今日、教員養成大学・学部は大きな転換期に来ており、また厳しい批判も受けています。これを機に世の期待に応えるべく明確な将来構想を示し、次世代育成、教員の養成・研修に責任をもって臨む覚悟が必要だと思います。

2019.5.27

先日の朝、購読紙と一緒に「みほん紙」と赤い印の押してある他紙がポストに。休日でもあったのでその新聞をじっくり読んでいたら、京都大学霊長類研究所教授・正高信男氏の書いたコラム記事が目に入りました。5週に一度、このコラムを担当されているとのこと。昔々、私が講師・助教授時代に乳児の音声言語獲得の研究をしていたとき、正高氏からは研究上の助言を多く頂いたことや氏の調査研究の協力をしたこともあって、大変懐かしく記事を読ませて頂きました。さらにその記事の中心テーマに係わる人物として、元NHKプロデューサーの永田浩三氏のことが書かれており、これまた懐かしい人物の登場でした。永田氏はNHK時代には「プロジェクトX」や「クローズアップ現代」などの立ち上げに関わり、また時事問題をめぐって話題にもなりました。永田氏と私は大学で同じ研究室に所属し、彼の卒業論文制作の手伝いや飲み会、趣味のオーディオ談義など一緒によく遊びました。そしてこの二人が大阪市立住吉小学校の1、2年時の同級生であることを、この記事によって初めて知りました。
色々と立場、考え方の異なるこの3人で飲み会でもしようかと思っていますが、「朝生」の如く激論勃発か、もうそれ程の元気もなく専ら病気、薬、(もしいたら)孫の話題に集中か、楽しみです。

2019.5.20

従来、教員免許状取得のための教育実習は日本国内の学校で行うこととなっていましたが、昨年度の中央教育審議会において議論が進み、在外教育施設での教育実習が可能となる法律改正が行われました。本学では、まずは以前より様々な形で交流のあったバンコク日本人学校、香港日本人学校と教育実習について意見交換を重ね、5月24日に香港日本人学校と東京学芸大学との連携・協定に関する協定書、および教育実習生受け入れに関する協定書の調印式を行いました。香港日本人学校は、日本国政府の海外子女教育政策に基づき、香港政府によって正式に認可された私立の学校で、香港校と大埔(たいぽ)校の2校舎があります。2校を訪問し校長先生や他のスタッフとの話しのなかで、本学実習生の受け入れ体制の状況や学生に対する要望、期待などうかがいました。
在外教育施設での教育実習においては現地校での実習以外に、現地の公立学校の視察やその国の教育行政、教育制度も学び、また歴史・文化・風土にも触れてほしいと思います。海外での生活経験をもった児童生徒、日本語を母語としない児童生徒の増加は今後一層進みます。海外教育施設での実習経験は、そのような背景をもった児童生徒の理解・指導に必ずやいい影響をもたらすものと確信しています。今後は欧米諸国、アフリカ等規模の大きい在外教育施設にまで範囲を広げられればと考えています。

2019.5.13

本学ホームページをご覧になってご存知の方も多いと思いますが、本学ではこの度「教師の魅力発信プロジェクト」をスタートさせました。このプロジェクトでは「教師、教職」の魅力をもっと広く世の中に伝えていくことを目的として、今後様々な企画を打ち出して行く予定です。その第一弾として、プロジェクトの趣旨を踏まえたプロによる映像制作を行い、それをYoutube等で全国的に配信することにしました。
プロジェクト発足の背景には、今日の我が国では将来の職業として教師を目指す若者の減少、教員採用試験倍率の低下がもたらす教育の質の低下等が懸念され、それらが次世代を担う児童・生徒の育成に大きな影響を及ぼすことが現実的な問題として浮上してきたことにあります。一方では、超多忙でブラックとも言われている教師の働き方改革も喫緊の課題です。


初等中等教育の教師・教職の魅力だけではなく、教員養成大学・学部、大学のキャンパス、そして大学教職員自身も学生を引きつけるに十分な魅力ある存在でなければなりません。これらを踏まえ、プロジェクトでは今後さらに多様な事業を進めてまいります。
今回のプロによる映像制作にあたっては、その製作費用をクラウドファンディングによって多くの方から、広く浅く募ることにしました。ご賛同頂ける方のご協力を何卒宜しくお願いいたします。クラウドファンディングのシステムをご理解いただきたく、詳細についてはホームページあるいはhttps://readyfor.jp/projects/23068 をご参照下さい。

2019.5.6

十連休も6日(月)が最終日。連休中の5月1日から元号は平成から令和へ。元号が代わる4月30日から5月1日にかけては各地で様々なイベントが催されました。特に東京・渋谷の様子は多くのメディアで取り上げられ、これほどの盛り上がりになるとは想像しませんでした。
元号が昭和から平成に変わった昭和64年(1989年)1月7日は、昭和で最も静かな日として知られています。音響心理学がご専門の岩宮眞一郎先生の著書「音の生態学 -音と人間のかかわり-」によると、「過剰な音に満ちあふれた現代社会であるが、昭和最後の日、われわれは、かつて経験したことのない「しずけさ」を体験した。昭和六十四年一月七日のことである。天皇の死去に際し、公の行事や儀式、歌舞音曲を伴う行事を差し控え、哀悼の意を表するよう協力を要望する通達が出された。(中略)テレビ、ラジオから、一部のクラシック音楽を除く音楽番組、バラエティ番組が自粛され、コマーシャルが消えてしまった。(中略)ただし、例外もあった。NHKの「お母さんといっしょ」は、なにごともなかったかのように、子どもたちを楽しませてくれた。」
当日の状況を知る人には、記憶に残る一日ではないでしょうか。その日の午後2時半頃に、小渕官房長官によって新元号・平成が発表されました。

2019.4.29

今週は連休真っ直中。それぞれに楽しんでおられることと思います。
連休の1日、北関東をドライブ。連休中にも拘わらず交通渋滞は全くなく、予想した帰宅時刻より約2時間も早く着きました。

写真はその時に撮影したものです。多分、どの辺りの地域かお分かりかと思います。「鯉のぼり」の写真は、私が好きな画家・原田泰治の絵のようで、とても気に入っています。
5月3日(憲法記念日)は孫の誕生日。「憲法」とは何か?しっかりと子どもに分かるように解説できるためにと、参考図書として本学・斎藤一久教授・編著の「高校生のための憲法入門」を親に渡しました。またまた余計なお世話を・・・と非難の気配を感じますが、感度、感覚が鈍くなり全く気にならなくなりました。加齢も良いものです。

2019.4.22

今週末から来月6日(月)まで10連休。飛び飛びでいくつかの予定はありますが、基本的には静に過ごすことになりそうです。多分、二度と経験することのない10連休。どうぞ、皆様、ごゆっくりと楽しんで下さい。

2019.4.15

17日、本学特別支援科学講座・小笠原恵(おがさはら けい)教授の告別式。享年五十四歳。17日は先生の誕生日でもありました。小笠原先生のご専門は、応用行動分析の理論に基づく障害児の支援方法学です。とりわけ自閉症児への支援方法の開発については、日本を代表する数少ない研究者として学界をリードしてこられました。
さらに、キャンパスライフ委員会では様々な案件について、学生、教職員からの相談等に対応され、私自身も随分助けて頂きました。本当に有り難うございました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

2019.4.8

8日、大学院博士課程の入学式(32名)、翌9日は附属幼稚園の入園式。学長として式辞、お祝いの言葉を述べました。幼稚園では2分少々の時間を与えられましたが、3歳児へお祝いの言葉は述べるのは難しい。「あのオジ(イ)さん、なに言ってんの?」という評価がせいぜいのところでしょう。自分の入園式の時(1952年?)のことを覚えていれば、3歳児のレベル、気持ちになって、彼等の一生記憶に残る言葉を贈ることができるのではと思いながも、そもそも当時、入園式はあったのかも記憶にありません。
ファーストメモリー(最も幼い頃の記憶)について、本学・岩立京子教授(前・附属幼稚園長)の研究(1995年)があります。それによると、教育学部で幼稚園教育専攻の学生と他専攻の学生のファーストメモリーの内容や年齢、感情、影響度などを比較した結果、幼稚園教育専攻生は、他専攻学生と比較して、日常的風景(特に家族との心地よい関わり)や幼稚園・保育所についての内容をより多く想起し、ファーストメモリーの体験の年齢も3,4,5歳に多く分布する傾向にあり、幼稚園教諭志向性とファーストメモリーの内容の関連性が示唆された、ということです。ファーストメモリーがその後の人生に与える影響を調べてみるのも興味あります。皆様のファーストメモリーは、いつ頃のどのような内容でしょうか?
私のファーストメモリーは、親の証言に基づくと3歳の時、ほころびたゴザのイグサにつまずいて縁側の木目が浮き出た柱に頬をぶつけ、頬の皮がむけたときです。痛さそのものの記憶ではなく、頬にたっぷりと赤チンを塗られ泣いて父親に背負われていた時、父が髪につけていた「ポマードの匂い」とボンヤリとした「周囲の情景」です。今日の爽やかな柑橘系の香りではなく、重たくべっとり感のある匂いです。なぜ痛さより匂いが記憶に残ったのかは分かりません。ファーストメモリーの一般的な特徴として、その後の周囲からの様々な情報が入り混じり、不確かで創られた部分があることも否めません。その時負った傷痕は小学校高学年の頃まで、畳目の様に頬に残っていました。

2019.4.1

4日、学部(1,061名)、専攻科(21名)、大学院教育学研究科教職大学院課程(190名)、大学院教育学研究科修士課程(109名)の入学式を挙行。快晴の空に丁度満開を迎えた桜が映え、素晴らしい入学式となりました。写真は当日、学長室かからの眺めです。先にも書きましたが、本学の桜は樹齢80年を越え、風による倒木の危険が指摘されているため伐採せざるを得ません。果たしてこのような風景が来年も観られるか・・・


6日、大学近辺の町内会の方々、小金井市教育委員会、国分寺市教育委員会、同窓会、留学生と「桜を観る会」開催。有意義な情報交換会でした。
7日、運動不足解消のためウオーキング。自宅近辺を、と軽い気分で出発しましたがゴールは新宿駅。原因不明の動機に背中を押され、リズミカルに青梅街道沿いを約17Km。途中気付いたのは中華そば屋が多いことです。私のウオーキングもいつの日にかは「徘徊」と呼ばれるのかなと家人に言うと、「もう既に始まっています」。まあ、いいか・・・

2019.3.25

28日(木)東京都教育委員会と東京学芸大学との連携に関する協定を締結しました。協定の内容は、東京都教育委員会と連携して、「高大連携による教員養成プログラム」を策定・実施し、都立高校で学ぶ生徒に高校段階から教職の魅力や教師に求められる素養、職業観を伝えるものです。今日、教員の勤務時間の問題など、教職の大変な点ばかりが強調されていますが、他方では、身近に「先生」と接している高校生の中には、「人を育てる」という教師にあこがれ、教職を目指そうという生徒も多くいます。まずは導入校となる都立小金井北高等学校へ本学教員が出かけ、特別講義や特別ゼミナールを行う、あるいは高校生が本学キャンパスに来て、大学の運動施設等も活用しながら、さまざまなプログラム、イベントに参加してもらいます。そうした活動により、高校生にとっては本学教職員ばかりでなく、本学学生との交流も期待しています。今後、他の都立高校へも広げていく予定です。

29日(金)、平成30年度永年勤続者表彰式及び名誉教授称号授与式が行われました。対象者はこの3月をもってご退職の方々です。お名前を記させて頂きます(敬称略)。本学卒業生、元教職員にとっては懐かしく、大変お世話になった方々ではないかと思います。永きに亘り、本学の運営、管理、教育研究等にご尽力頂きましたこと、心から感謝申し挙げます。
・総合教育科学系:池崎喜美惠、小池敏英、佐野秀樹 ・人文社会科学系:赤司英一郎、大石学、河添房江、河野継代、知野哲郎 ・自然科学系:谷川政雄
・芸術・スポーツ科学系:大野徹也、瀧井敏郎、渡邉雅之
・学務部:佐藤守、 ・財務施設部:白數進、古屋正俊 ・教育研究支援部:遠藤雅己、矢口正紀 ・総務部:鈴木悦夫、田中かほる ・監査室:奥山保夫

2019.3.18

20日、学位記および修了証書授与式を挙行。学校教育系及び教育系841名、教育支援系及び教養系221名、あわせて1,062名の教育学部学生、特別支援教育特別専攻科18名の修了生、そして大学院教育学研究科309名の皆さんに、学位記、修了証書をお渡ししました。式において東京学芸大学初代学長の木下一雄先生が、創立から4年経った最初の卒業式において述べられた言葉を紹介しました。東京学芸大学が「学芸」という名を冠するに至った経緯について木下学長は、「学芸の名を冠する大学の思想は、明治時代に菊地大麓(きくちだいろく)氏の唱えたところでありますが、本学はこの精神を採り、高き知性と豊かな教養に富む人物の育成を基盤とし、その上に、信念かたき教育の専門職を養成する明白な使命をもち、こうして皆さんを世に送り出すことになりました」と。まさに東京学芸大学の建学の精神です。
菊地大麓は明治、大正時代にかけての数学者であり、東京帝国大学、京都帝国大学の総長、学習院長を歴任しました。英国留学で学んだ経験から、学芸すなわちリベラルアーツと、そこから醸し出される教養の重要性に着目したのですが、木下学長はそれを踏まえ、これまでの師範学校の反省に立って、「学芸」を大学の名前に冠することで、新しい日本の教育の方向性を示されました。本学の草創期における木下学長の言葉は、今日なお私たちが進むべき方向を照らしていると思います。
東京学芸大学は2023年に建学150周年を迎えます。1873(明治6)年4月に東京府小学教則講習所を設置したのが始まりです。その後、幾多の変遷を経て東京都内にある師範学校を統合し、1949(昭和24)年5月31日、国立大学設置法によって、学芸学部のみの単科大学として東京学芸大学が設置されました。したがって今年は創立70周年にあたります(旧帝大系を除く殆どの国立大学も同様)。学芸大学が設置された日から6ヶ月と21日が経過した日(冬至の前日)、私は生まれました。私の一年の始まりを正月ではなく冬至の日に設定しているのは、このような事情も理由の一つです。
今年になって運動不足・年齢のせいで肩から首にかけて凝りが酷く、kokikokikokiと体が悲鳴を上げています。

2019.3.11

「『貧困社会』に教育はどう立ち向かうか」と題して、東京学芸大学 児童・生徒支援連携センターによるシンポジウムが16日、一橋講堂で開催されました。東京学芸大学では、平成27年度より研究プロジェクトが発足し、教育を核にして他領域の専門家が結集し、現代的な教育課題としての「子どもの貧困」について学際的に研究を行うとともに、自治体・学校・支援団体等、教育現場と連携・協働しながら様々な取り組みを進めています。当日のシンポジウムでは、今日の社会や教育をめぐって生じる「子どもの貧困」の課題の捉え方や、困難・不利を抱える児童・生徒への学校や地域における教育・支援のアプローチのあり方について議論しました。
そのなかで、本学・附属竹早中学校の「多様性に開かれた附属学校改革」の取り組みが紹介され、多くの参加者から注目をあびました。この取り組みは、本学と連携自治体が協働して行っている経済的に困難な家庭の児童への学習支援、その児童のなかから附属竹早中学校が特別連絡進学制度によって男女2名ずつを受け入れ、校内支援体制の開発、教育相談、家庭との連絡、生徒・保護者との定期面談、学習支援等について問題点や課題等を検討し、今後の対応の在り方を探るものです。国立大学附属学校はもとより公立学校等においても同様の取り組みが行われ、量的な拡大が進むべく研究プロジェクトの成果を期待しています。
卒業式シーズンに入りました。15日は博士課程の学位授与式があり、22名の方に博士(教育学)の学位を授与しました。これで学位授与者は総計334名となりました。16日は本学附属小学校の卒業式に出席。私の背丈をはるかに超えている男子児童もちらほらと。制服に身を包んだ卒業生は凛々しく、賢く、頼もしくみえる。ふと、我が孫たちの顔を思い浮かべ、大丈夫かな・・と複雑な気分に。

2019.3.4

多摩地区五大学長懇談会(電気通信大学、一橋大学、東京外国語大学、東京農工大学、東京学芸大学)を開催。年に一度、多摩地区に存在する国立五大学の学長が集まり、受験生獲得、教育・研究、大学運営等で特色ある取り組みや、五大学単位互換等共通する様々な問題や課題について懇談しました。その他にも、それぞれの個人の趣味や特技、学生時代の話題など、ワインに詳しい学長の解説を聴きながら楽しく充実した時間を過ごしました。
6日、国立教育政策研究所・常盤豊(ときわ ゆたか)所長と対談。日本の教員養成、教員採用、教員研修など幅広い分野に亘って意見交換を行い、また、東京学芸大学のビジョンや将来計画についてもご意見、激励を頂きました。
週末は恒例の上智大学、日本科学技術振興機構(JST)、東京学芸大学の3者による硬式テニス対抗戦を開催。これまでの王者・東京学芸大学が、ついにその座を譲る日がきました。詳細は書きたくないので省略しますが、我が陣営のコーチたちによる分析では、他がここ一年間の間に若手の育成に熱心に取り組んできたことが躍進の原因とか。反省会では学芸大学の選手強化の立ち後れが指摘されましたが、当日、私が不調で応援側にまわり試合に出られなかったことが・・・・と思いたいが。

2019.2.25

25日、26日と国立大学は第2次入学試験実施。25日は早朝よりJR中央線でトラブルが発生し、沿線にある本学は試験開始時刻を1時間繰り下げての実施となりました。特に大きな混乱もなく試験は終了しました。入試担当者の的確で迅速な対応に心より感謝!
3月2日(土)、3日(日)の2日間、日本教育支援協働学会の2018年度・研究大会及び総会が東京学芸大学で開催されました。本学会は昨年2月に設立されたばかりで、まだ世間に広く認知されてはいません。しかしこれからの学校教育を考えたとき、「チーム学校」という言葉に示されるように、学校あるいは教員だけで学校は運営できない、実に多様化した時代になってきました。企業や地域の人的、社会的、文化的資源等を学校運営に積極的に活用した、「教育支援協働学」の確立を図ることが本学会の目的です。
シンポジウムでは、『小学校展覧会「●▲■、おもいのかたち-みえないものをみる-」を創る -公立美術館、地域住民による子どもたちへの教育支援-』と題して、世田谷美術館、区立駒沢小学校、地域美術ボランティア、この三者による教育支援協働の例が紹介されました。小学校の展覧会といえば、私達には見慣れた風景のように思われます。しかし紹介された取組は、企画、運営、展示・・と、児童中心でありながら要所では学芸員やボランティアの助言、支援を受け、小学校の展覧会としては保護者も驚くほどセンスがよくハイレベルのものでした。一方では、教育支援協働の困難さ、課題も報告され、「チーム学校」を考える上で大いに参考となりました。

2019.2.18

22日、サイエンス プロデューサーの米村傳治郎(よねむら でんじろう)氏を訪問。今更言うまでもありませんが、東京学芸大学の学部・大学院のご出身であり、テレビ番組の監修や出演、著書、実験等を通して科学の原理、面白さを分かりやすく解説され、小学生から大人までの幅広い層から親しまれている、あの「米村でんじろう」先生です。私自身も知覚心理学や認知心理学の講義や心理学実験等で、でんじろう先生の著書から多くのヒントを頂きました。
20日、知財創造教育コンソーシアム推進委員会(内閣府 知的財産戦略推進本部)に出席。馴染みのない委員会の名称ですが、目的とするところは「社会や産業の構造が大きく変化しようとしており、その担い手となる児童・生徒に求められることは何か、またそのような変化の中で児童・生徒が大人になったときに“いいな”を思い描いて実現できるようにする教育(知財創造教育)とは?」について、各界からの有識者に検討してもらう委員会です。
当日は鳥取県における知財創造教育の取組の報告が、平井伸治・鳥取県知事からありました。
「小さくても勝てる 鳥取発!イノベーション教育」と題して、鳥取県の産学官連携イノベーション授業が紹介されました。その一つとして、地元企業と鳥取大学・医学部による授業(発明樂)は児童・生徒から高く評価され、県外、海外でも実施されました。
鳥取県は蟹の水揚量日本一であることから、「鳥取県へウェルカニ」、「鳥取県は蟹取県になりました」、「カネはなくてもカニがある」と、平井知事からの熱いメッセージも頂きました。

2019.2.11

建国記念の日。私の母・紀子(としこ)の誕生日でした(大正6年、1917年)。「紀」という文字は2月11日生まれであることから父親が付けたそうですが、いかにも時代を反映した名前です。何事にも大変厳しい母親で、今でも「紀子」という名前の方に出会うと少々緊張します。
14日、千代田区立麹町中学校を訪問し、工藤勇一校長先生の学校改革に関するお話を聞きました。固定担任制の廃止、定期テストの廃止、宿題の廃止、服装頭髪指導を行わない等、「学校の当たり前をやめた」前代未聞の改革を、先頭に立って実行された校長先生です。
学校の当たり前のなかには法令ではなく「慣例」によって行われているものが多くあります。佐藤明彦氏は、『「制度」よりも「慣例」で動いている公立学校』(SYNAPSE」Vol. 66-1, 2019)と題した記事のなかで、通知表、学級通信、読書感想文、定期考査、時間割、部活動を例としてあげています。「日本の学校には、法令で規定されていないにもかかわらず、標準的な仕組みとして広く浸透しているものが数多くみられる。それが「悪い」とは言わないが、時代遅れになった仕組みや取り組みは、学校が実態に応じて見直していく必要もあろう。うがった見方をすれば、学校が前例踏襲的であるがゆえに、昭和20~30年代に広まった標準的な仕組みが、何ら淘汰されずに生き残り続けてきたとの見方もできる。・・一見「金太郎あめ」のような日本の公立学校だが、その構造を細かく見ると、法令で規定されている部分は限られており、学校や教員の裁量に任されている部分は大きい」と。
麹町中学校の取り組みは、まさに「学校の当たり前をやめた」先駆者的な取り組みといえるでしょう。

2019.2.4

2月3日の節分、続く4日の立春は両日とも東京地方は晴天で暖かく、半袖姿もチラホラ・・・。3日、所用あって田園調布へ行き、帰りは田園調布駅から徒歩で多摩川河川敷へ下り、多摩川に沿って東急大井町線・等々力(とどろき)駅まで。途中、旧巨人軍多摩川グラウンド(現:多摩川田園調布緑地)での少年野球試合を覗き、多摩川橋下まで行ってUターン、等々力不動、等々力渓谷を通って駅までの約15kmを、心地よい川風に吹かれながら楽しみました。等々力渓谷は都内でも交通量の多いことで知られる環状八号線(カンパチ)の近くにありながら、渓谷と呼ぶにふさわしい空間が広がり、都心とは思えない風景を見せてくれました。
昭和50年(1975年)代、テレビドラマ史に残る名作「岸辺のアルバム」(原作・脚本:山田太一)は、この多摩川沿いにすむ(一見)平凡な中流家庭を舞台にした、しかし当時としては衝撃的なホームドラマとして注目を浴び、私も毎週欠かさず観ました。文庫本、DVDもあるようです。視聴をお勧めしますが、くれぐれも主演の八千草薫、竹脇無我のような気分に浸ることのないように。

2019.1.28

国立大学が様々な改革を求められ評価されていることは、皆様ご承知のことと思います。特に人文・社会学系大学、教員養成系大学・学部にとっては厳しい評価基準が適用されています。先日開催の国立大学協会総会(全国立大学長の集まり)の場でも、国に対してこれらの評価・資源配分については、大学の分野・学部構成により有利・不利が生じないよう十分配慮して欲しい旨の質問と要望を発言しました。
このような状況下にあって、教員養成大学・学部の現状をより深く理解したいということで、先週~今週にかけて国会議員の方々が本学を訪問され教職大学院の授業を視察され、我々からは教員養成の現状・課題等をご説明しました。また別の議員の勉強会にも副学長とともに出席し、ヒヤリング及び意見交換をおこないました。
また、今週は全国都道府県教育委員会連合会総会で、日本教育大学協会として日本の教員養成の現状等について意見交換を行い、今後も継続して都道府県教育委員会とのより緊密な連携、情報共有を確認しました。
これからも可能な限り多くの場に出て行き、文部科学省はじめ関連諸団体へ日本の教員養成について理解とご協力・ご支援を訴えると同時に、我々大学側も外部からのご批判に真摯に応え、さらに改革すべき点については積極的に取り組んでいきます。

2019.1.21

20日は大寒。寒さもそろそろ底をつく頃ですが、昨今の異常気象状況では予測が難しい。昨年の強風を伴った連続的な台風の襲来で、構内の樹木(桜、欅、柳、ヒマラヤ杉・・)が多く倒れ、学内はもとより、近隣住民の方々にも多大なご迷惑をおかけしました。
本学卒業生、退職された教職員の方々には本学の桜は今でも鮮やかに記憶に残っているものと思います。
平成10年頃から毎年、満開の桜をリバーサルフィルムに撮り続け、スライドプロジェクター(古典的名称としては幻灯機。懐かしいですね)で自宅室内の壁に投影し、家族に無理矢理に鑑賞させてきました。これらの桜も樹齢70年~80年以上が経過し、ちょっとした強い風があたると倒木の危険があると診断されたものについては、現在、伐採中です。写真は大学本部棟前にある6本の大木のうち、危険性が指摘された1本の伐採作業を写したもので、見覚えのある樹ではないでしょうか。直径1m弱あります。季節になると多くの市民がお花見に来られ、かつては夜間にライトアップもされていました。

2019.1.14(成人の日)

今週末はセンター試験。大学入試も本番に突入しました。受験生の皆さんにはベストコンディションで臨み、実力を発揮していただきたいと願っています。
東京学芸大学は2019年度から始まる新しい総合型教職大学院構想のもと、昨年末までに私立大学を含む9大学と「教員養成高度化連携協定」を締結しました(文教大学、中央大学、学習院大学、上智大学、国立音楽大学、明星大学、東京外国語大学、東京理科大学、立教大学)。多様な背景を持つ学生が一緒に学ぶことで、双方によい影響を与え合うことができる教職大学院を目指しています。この度、この9大学に加えて慶応義塾大学との連携協定を先日締結しました。教員養成大学ではないそれぞれの大学で学んだ強み・特色を存分に発揮するとともに、教員養成系大学・学部で学んだ学生が持つ強み、さらに現職教員院生からは実務経験をとおした実践力を学んでいただきたいと思います。

2019.1.7

前回、「元日や餅で・・・・」の句が創作か否かについて書きましたが、卒業生から早速に「俳人の金子兜太(かねこ とうた)さんが元祖のようです」というメールを頂きました。卒業生は有難い。早速調べたところ、ほぼ同じ句が1958(昭和33)年に世に知られるようになったようです。金子さんの父・元春さんの作ともいわれていますが。
予期したとおりで、父の作句ではありませんでした。小学校低学年の子どもでも親の得手不得手、能力、事柄に対する知識等については、言葉に表すことはできなくても何となく分るものですね。俳句とは縁遠い父でしたから。当時、グーグルでもあれば直ちに真偽のほどは分かったでしょうが、と思う一方、むしろなかったほうが平和で幸せだったとも・・・
年賀状も先週でほぼ配達され尽くしたようです。大学や各種団体、企業等から多くの年賀状を頂きますが、毎年、あて名(氏名)にささやかな、よくある誤りがあります。私の姓が「山口」になり、名が「定利」は最も多い誤りで、次いで多いのが前学長もしくは前々学長の氏名があて名に記された年賀状です。今年の年賀状に珍しい氏名があるのを秘書さんが見つけました。姓は前学長で名は前々学長という大変凝った年賀状で、記念に保存することにしました。

2018.12.31

1月1日。明けましておめでとうございます。2019(平成31)年が皆さまにとって、健康でよい年でありますように。今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
今年は東京オリンピック・パラリンピックの前年にあたり、新天皇即位に伴う改元、一段と加速するAIの進化、異常気象、政治・経済における不安定要素の多さなど、様々な面において起伏の多い年になりそうです。
年末に知人のご両親から餅が送られてきました。ご高齢にもかかわらず美味しくきれいに仕上がった餅はまるで芸術品のようであり、毎年、我が家の雑煮に供されています。また、相撲部屋からは伸し餅が。力士がついた餅だけに食べると何となく力が出るようで、こちらは専ら孫たちへ。今はいつでも餅は手に入る食べ物ですが、ハレの日のためについた(搗いた)餅は格別で食卓にあるだけで場が華やぎます。
小学生の頃の元日の朝、父が誇らしげに毎年、同じ自作の句を唸っていました(盗作かもしれませんが自作ということに)。“元日や餅で押し出せ去年の○○”。○○には皆様それぞれの事情に合わせて好きな文字を入れてください。

2018.12.24

人工知能(AI)の技術革新が進む「Society 5.0」時代に応じた学校教育、社会教育、家庭教育の在り方が問われるなかで、教育現場も抜本的な変革を求められています。先週12月22日(土)、グラントウキョウサウスタワー・アカデミーホールにて「AI×EDUCATION、Think for Action! 2030」と題してシンポジウムを開催しました。テーマは「未来の教育はAIに何をもとめるのか?」。
東京学芸大学はこれまでに、リクルート次世代教育研究院、株式会社エクサウィザーズ、ファンファンラーニング株式会社等と人工知能時代における「生きる力」とは何か、それにはどのような学びが必要か、また、来るべき時代に向けた教員養成について共同研究を行ってまいりました。その研究成果、研究事例を発表し、「AI×未来の教育」について公開対談を行いました。
これからの人工知能の時代・社会の到来に備えて、教員養成大学は何をすべきか、何を準備しておくべきか、は早急に取り組むべき課題と認識しています。そのために、平成31年度から始まる新しい大学院修士課程において、先端技術としての人工知能と教育について、民間企業・研究所と連携して実践と研究を兼ねる新しい専攻を設置しました。

2018.12.17

今週末(22日)は冬至で、私にとっては一年の始まりの日。来年のカレンダーが届く時季ですが、自宅での専用カレンダーは毎年同じ形式のものを購入しています。カレンダーによって週の始まりが月曜日と日曜日のものがありますが、月曜日始まりでないと何となく調子が出ない(手帳も同様)。どちらを週の初めとするかは、習慣、宗教、歴史などの影響があるようで、日本と米国は日曜日が多いとか。日本相撲協会のカレンダーは日曜日始まりですが、本場所の初日が日曜日であることを考えると、星勘定が感覚的には分かり易い。
本学・釣り名人達から何回も釣りに誘われていましたが、いつも他の用件と重なって殆ど行けませんでした。先日、やっと機会に恵まれ川崎沖の堤防でアジとイシモチに挑戦。それぞれ10匹を目標に頑張れと名人から言われましたが、目標には達せず。しかし、意外なものが釣れました。体長約70cmの大振りの「アナゴ」。名人も釣ったことがないとのことで、早速記念撮影。
日頃の釣りのご指導に感謝の意を込めてアナゴは名人へプレゼント(本当は自分で調理できないので)。代わりにアジとイシモチをお裾分けして頂きました。時折カサゴも掛かりましたが、禁漁期間であり全て海へ戻すことに。しかし、名人達との釣果の違いは何処に原因があるのか分からない。横目でしっかりと観察学習はしているのですが。

2018.12.10

昨年8月に文部科学省から、「教員需要の減少期における教員養成・研修機能の強化に向けて―国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議報告書―」が公表されました(文部科学省ホームページで閲覧可能)。
我が国では、少子化、教員需要の減少、学習指導要領の改訂、国立大学附属学校の在り方や課題解決に向けた方策、厳しい財政状況、教職大学院の全国設置など、教員養成をめぐる様々な変化が急速に進んでいます。
有識者会議報告書は、国立教員養成系大学・学部は我が国の教員養成において中心的役割を果たし、教員養成の質の向上を先導する使命を担っていくべきという観点から、これらへの改革の対応策を取りまとめたものです。
教員養成系単科大学11大学、総合大学の教員養成学部33学部、国立大学附属学校256校(56大学)は、この有識者会議報告書の提言を受け、危機感をもって対応し改革に取り組んでいます。現在、その進捗状況等について各大学・学部と文部科学省間で意見交換を行っており、本学も先日約1時間に亘って意見交換を行いました。
改革が進んでいると評価された面もあれば、改革の具体策、方向性、達成度について課題を指摘された面もあり、それについては今後一層のスピード感をもって取り組んでまいります。

2018.12.3

3日、作曲家の大中恩(おおなか・めぐみ)先生ご逝去。享年九十四歳。「犬のおまわりさん」、「バスのうた」、「さっちゃん」など多くの方がご存じの童謡や歌曲、合唱曲を世に出されました。茶目っ気たっぷりでユーモアがあり、いつも笑顔で楽しく話されていました。確か1970年夏だったと思いますが、先生のご家族が九州旅行された折、桜島や島津家別邸「仙巌園」をご案内しました。ご家族からみた先生についてお話しも聞くことができ懐かしい思い出です。
先週末にはゼミの同期会があり、久しぶりに楽しい時間を過ごしました。遠く名古屋、松山から駆け付けた者もおり、あまりの盛り上がりに隣のテーブルのご婦人から「もう少し静にお願いします」と。大変失礼しました。

2018.11.26

今週末には師走。加齢と共に時間も加速度的に進んでいきます。そろそろ「木枯らし1号」が吹く頃かと待っていましたが、多分、今年は吹くこともなく師走入りでしょうね。「木枯らし1号」というためには幾つかの定義(時期、風速、方向・・)があって、師走に入ってから同様の風が吹いても定義から外れるため「木枯らし1号」とは言いませんが、気分的には季節感たっぷりのこの言葉は使いたい。
11月は語呂合わせで、「いい○○○の日」という記念日が多い。「いい肉の日」「いい服の日」「いい夫婦の日」・・等々、検索してみると約30あります。「いい頭皮の日」や「いい出会いの日」など、形状や語呂合わせから何となく理解できる命名もありますが、「いい男の日」や「いい膝の日」など、どこからこのような「いい日」が生まれてくるのか?自分なりの「いい日」を創ってみませんか。

2018.11.19

19日、平成30年度永年勤続者表彰式を挙行。本学規程に基づき勤労感謝の日において、勤続年数が20年以上の在職者を表彰するもので、今年度は大学教員11名、附属学校教員2名、事務職員等5名の方が表彰対象となりました。勤続年数については、本学の在職期間だけでなく、他の国立大学法人等(国や地方の機関を含む)からの引き続く勤務期間も通算しますが、大方は平成10年に本学に着任されました。
私が所属していた講座で採用人事に係わった教員も表彰対象で、当時から20年が経過したこの時間の速度を改めて思い知らされました。平成10年は、冬季長野オリンピック・パラリンピック開催、和歌山毒入りカレー事件発生、Windows98発売等が記憶にあります。長野オリンピック・パラリンピックでは本学出身の松江美季(マセソン美季)選手が大活躍し、男子ジャンプ・ラージヒル団体では、原田選手の大ジャンプが話題になりました。この大ジャンプについては観戦チケットを頂いていたので、最前列で観ることができました。

2018.11.12

知人から同人誌が定期的に送られてきます。誌名は「琅(ろう)」。琅とは、辞書によると「玉石・金属のふれ合う音の形容」とあります。最近頂いた34号のエッセイに「すべてが軽くなる」という題で、言葉の短縮形についての感想が載っていました。短縮形とは、例えば、「オリパラ」、「おはスポ」、「おはビズ」、「パンキョウ」、「就活」等、私達が日常よく耳にする言葉で日本語の特徴の一つでもあり、これについては井上ひさし氏の論評が有名です。
街では年賀状の販売が始まりましたが、新年の挨拶文として「あけおめことよろ」がはやったこともありました。究極の短縮形として世界一短い手紙の紹介が新聞にありました。『フランスの文豪ビクトル・ユゴーは自著の売り上げを聞くため、出版社に「?」とだけ書いた手紙を送った。その意図をくんだ出版社は、売れ行き好調を「!」で返した(2018年5月28日、朝日新聞夕刊)』
「?」と「!」だけで意志の疎通ができるとは素晴らしい!今年の年賀状に「?」あるいは「!」など記号だけ書いて差し出したら、果たしてどのような返信が来るか試してみたくなります。国立大学運営費交付金減少の折「¥」とし、返信はOKマークを期待しますが、多分、医者や病院の紹介(認知症外来)、受診を勧める返信がくるでしょうね。

2018.11.5

日韓教育大学学長会議に続き、先週は「東アジア教員養成コンソーシアム」会議が、東京学芸大学を当番校に開催されました。中国、韓国、台湾、モンゴル、日本の44の教育大学学長、教育学部長が集まり、東アジア圏における教員養成についての情報交換、若手研究者、学生の研究交流・発表もあり活発な意見交換がありました。発表した学生にとっては貴重な体験だった思います。
週末には国立大学総会が金沢大学にて開催され、86の国立大学学長が一堂に会し、文部科学省からの施策説明、国立大学の当面する課題について議論されました。
石川県、金沢市を訪れるのは久しぶりで、前回の記憶は殆どありません。今回は松本清張作・「ゼロの焦点」で有名になった七尾線に乗り、あらすじを思い浮かべながら作品に出てくる駅名を確認し、短時間でしたが沿線の風景を楽しみました。作品から受ける能登の風景は、南国育ちの私には空は鉛色で暗く、荒れ狂う黒い海、寒風、海鳴り・・・と陰湿な印象が強くありましたが、当日は初冬にもかかわらず程よい陽気で空は青く澄み海も穏やかで、まるで鹿児島に帰ってきた様な錯覚に陥りました。「ゼロの焦点」の主人公のような淋しく沈んだ心境に浸りたい気分でしたが、周囲には私とほぼ同年代と思われる元気溌剌の女性グループが陣取り、彼女たちの絶え間ない朗らかな笑い声、おしゃべり、飲食に圧倒され、むしろ元気を貰いました。

2018.10.29

先週25日、26日の両日、日韓教育大学学長会議が福岡教育大学を当番校にして開催されました。年に1回、日本と韓国交互に当番校を決めて開催される会議です。日本と韓国の教育、特に初等中等教育を巡っては共通する課題や問題点が多くあり、その解決方策や、日韓両国の大学教員・学生の交流、教員養成制度のあり方、さらにはIoT,ロボット、人口知能(AI)、ビッグデータ等の先進技術等の教育への導入など、幅広いテーマについて意見交換をしました。両国それぞれの大学の強みや特徴を知る良い機会でした。
週末には大学院修士課程と教職大学院の入試が実施されました。入学試験シーズンの幕開けです。平成31年度から修士課程、教職大学院ともに大幅な組織の変更があり、その内容の周知については多少時間的余裕がありませんでしたが、多くの受験生が集まりました。これからのグローバル時代における教員養成においては、教職大学院の存在が大きな影響をもつものと予想しています。

2018.10.22

所用で北関東を車で回りました。鮮やかな橙色をした柿の実が農村の風景にとけ込み、古関祐而・作曲のNHKラジオ第1放送(12:20~12:30)「ひるのいこい」のオープニングテーマ曲にぴったりです。柿色は日本の秋の自然色ですが、近年はハロウインのカボチャのお面色と言った方が子ども達にはピンとくるのかな。
秋の色といえば鈍色(にびいろ)の魚の代表である秋刀魚も今が最盛期。かつて鈍色がどんな色か問われて答えられず、恥ずかしい思いをしたことがあります。今年も岩手県宮古市から秋刀魚が送られてきました。静岡県裾野市から送られてきた新米と共に食するのが、我が家の毎年の行事となりつつあります。

2018.10.15

異常気象が続いた今年の夏。酷暑で日中の外出を控える呼びかけが、テレビやラジオから流れるほどでした。痛ましい事故も各地で頻発し、改めて地球温暖化の影響を認識しました。早いもので10月も半ば。朝夕はすっかり秋の気配で今夏の記憶も薄れ勝ちですが、忘れることなく常に災害、防災の言葉は心に留めておきましょう。首都圏の直下型地震、南海トラフ巨大地震、津波、集中豪雨、超巨大台風・・何時起きてもおかしくない災害に私達は囲まれています。
兵庫教育大学創立40周年記念式典で、片田敏孝(かただ としたか)東京大学情報学環特任教授の記念講演を聴きました。私が片田先生の講演を聴くのは2回目でした。平成26年秋に日本教育大学協会研究集会が仙台で開催され、その時の招待講演で片田先生のお話しを聴いたのが最初です。
東日本大震災で大きな被害を受けた釜石市で、市の小中学生ほぼ全員が助かったことで、「釜石の奇跡」としてマスコミでも大きく取り上げられました。片田先生が釜石市の小中学校で実施された防災教育の成果として、広く世に知られるところとなりましたが、片田先生の「奇跡ではなく当たり前のことです」と言われた言葉が印象に残りました。かつて片田先生の講演を本学でも企画したことがありましたが、先生との日程が会わず断念しました。教員、指導者を目指す学生には是非聴かせたいと思っています。

2018.10.8(体育の日)

上越教育大学、兵庫教育大学の創立40周年記念式典に出席。共に新構想の教育大学として1978年に設置されました。同じ新構想大学としては鳴門教育大学があり、こちらは1981年に設置され、これにより国立教育大学は11校となりました。新構想大学とは、それまでの大学とは理念や組織、運営体制等が異なる大学として設置された大学であり、筑波大学(1973年設置)を始めとして、国立の医科大学、技術科学大学、大学院大学が設置されました。
「体育の日」は1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックを記念して、当初は開会式が行われた10月10日に設定されていました。当時、私は中学3年生。新幹線、首都高速道路の開通、第二次大戦後初の国産旅客機YS11による聖火の空輸など、日本の高度経済成長の始まりを肌で感じていました。市川崑・監督による記録映画「東京オリンピック」は記録性は勿論のこと、芸術的にも素晴らしい映像だと思います。DVD版がありますので是非ご覧ください。

2018.10.1

9月29日(土)、30日(日)と列島は大型で強い台風24号の直撃に遭いました。30日夜半からの強烈な風に自宅も時々揺れました。揺られながら大学構内の樹木が気になっていましたが、案の定、朝来てみると構内は勿論のこと正門、北門の樹木が倒れ、一部は公道を塞いだため交通整理の警察官の出動を仰ぎました。一部近隣住民の方々にご迷惑をおかけしましたこと、お詫び申し上げます。倒木が懸念される構内の樹木の伐採は行っていましたが、近年の想定を超える気象現象を見据えた対策が必要であること痛感しました。写真は本部棟前の、枝が折れ道を塞いだ桜の樹です。
 


29日、本学・附属国際中等教育学校(ISS)で「SGH生徒課題研究外部評価会」が開催され、お誘いを受けていたので外部評価者の一人として参加しました。SGHとは、Super Global High School(スーパー グローバル ハイスクール)の略で、国際的に活躍するグローバル・リーダー育成の一環として、文科省が高校を指定し様々な取り組みを支援する制度です。SGH事業の一つに生徒がグループを組んで取り組む課題研究があり、その研究のテーマ設定、方法、進捗状況等について、外部評価者から助言を得て今後の進め方に活かすというのがこの外部評価会の趣旨です。
14の研究テーマについて各グループからプレゼンテーションがあり、質疑、応答含めて30分間のディスカッションを行いました。テーマは多岐に亘り環境、教育、医療、歴史、LGBT、ジェンダーなど、時代を反映したものでした。最終的な成果発表が楽しみです。できればこのような発表は本学学生に聞かせたかった、というのが私の第一の感想でした。

2018.9.24

24日は中秋の名月。今年の月は雲に隠れていましたが、前々日の22日の月(月齢:12.4)は満月にはほど遠いものの、くっきりと観ることができました。天気予報では24日は曇りと言うことで、十五夜の数日前から注意して月を眺めていた次第です。
25日、「平成30年9月東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科 『課程修了による博士』学位記授与式」を挙行。4名の方に「博士」の学位を授与しました。4名共に大学の助教あるいは非常勤講師として勤務されながら研究をまとめ、論文に仕上げて最終審査に合格されました。その過程は厳しい試練の連続ではなかったかと推測します。その分、大変価値のある、重みのある学位記です。
23日は本学において「青少年のための科学の祭典」が開催されました。例年、多くの小・中・高校生が来場し、日常生活における様々な現象を本学や他大学の教員たちと一緒になって科学的な視点から解明し、その過程を楽しく実験を交えて経験する場です。今年の来場者数は9,822名でした。主催者、共催者、出展者並びにご協力を頂いた皆様に深く感謝申し上げます。
先日、放送大学の有川理事長、永山理事と懇談。有川理事長は前・九州大学総長を務められご専門は情報学で、また私の出身高校の先輩です。学校教育におけるAI、ICTの現状や初等・中等教育のプログラミング教育、大学運営等が話題になりました。後輩がしっかりと大学をマネジメントできているか、様々な助言と示唆を頂きました。先輩は有り難い・・

2018.9.17

先週、中国・北京師範大学で開催されたシンポジウム: Campus Asia in China, JAPAN, and South Korea: Symposium on Regional Education Cooperation. “The Construction of a Community of Shared Future for Higher Education in Asia” に出席。ソウル教育大学長、北京師範大学副学長の基調講演の後、私からは"Strengthening Regional Linkages in Teacher Education” と題して、これからの東アジア地域の教員養成について基調講演を行いました。本学からは他に椿真智子教授、下田誠准教授、そのほか日本からは早稲田大学、北海道大学、広島大学からの研究者がフォーラムにてプレゼンテーションを行いました。中国、韓国共にICT活用と、これからのAI時代を見据えた初等・中等教育のあり方について真剣に取り組んでいる様子がよく分かりました。
中国訪問では毎回思うことですが、全般的に建物の造りが大きい。写真は北京師範大学正門から続く研究棟の正面玄関です。人間の大きさと比較すれば如何に大きいかが分かると思います。
 

2018.9.10

北海道地方を襲った震度7の地震による被害の様子が、次第に明らかになってきました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。先般の台風による風水害、土砂崩れ災害に続いての大地震と、平成最後の夏は自然の脅威、地球環境について強く意識させられた夏でした。北海道教育大学の蛇穴学長に大学の状況を尋ねたところ、構内の樹木が倒れた程度で施設や建物の特に大きな被害はなかったそうですが、停電によるネット環境が混乱しているとのことでした。
テニスの全米オープンで、大坂なおみ選手が優勝!快挙です。異様な雰囲気に包まれた決勝戦でしたが、表彰式での両者の態度はそれまでのやや殺伐とした空気を和ませるトッププレ-ヤ-にふさわしいものでした。どの競技においても世界的なアスリートには孤高でストイック、近寄りがたいオーラを私は感じますが、大坂なおみ選手にはむしろ身近で親しみを感じます。
十年ほど前ですが、丁度全米オープンの開催期間にニューヨーク滞在中で、日本代表の選手が負けた日の夕方、その選手とコーチ陣にレストランで遭遇しました。店のオーナーの勧めでその選手と二言三言、言葉を交わすことができ恥ずかしながらサインまで貰いました。負けた日だったので選手も気分的には沈んでいたかもしれませんが、とても快く応じてくれました。

2018.9.3

まず、お詫びです。
今年4月までは私の「つぶやき」として原則、週毎に学内の行事や私の身辺で起きた様々な出来事について、報告や感想等を本欄に記してきました。5月からは月毎に変更してより多くの情報をお届けし、より充実したものにしますと宣言しました。しかし、いざ書いてみますと旬を過ぎた内容になり、感想を書こうにも新鮮味に欠けたもので(記憶の薄まりのため)、とても皆様にお読み頂けるに耐えられないものに仕上がっていることに気付きました。気付きが遅い!とお叱りを受けて当然です。
暫くブランクが続いたため、本学教職員・OB,OG、卒業生等の方々から学長は生きているのか、心身の状態が正常ではないのでは、とご心配や不安の声を頂きました。さらに、元のWeekly DEGUCHIに戻して欲しいとの要望もありました。
以上の状況やご指摘、ご要望等を踏まえ色々と考えましたが、結論として元の形(Weekly DEGUCHI)に戻すことにしました。この間の学内外の動向についてはHP等でご理解頂けているものと思います。今後はさらにそれらについて補足する形で、改めて「つぶやき」欄においてこれまで同様に分かり易い内容でお伝えすることができればと思います。
お詫びかたがた再開のご連絡でした。

平成最後の夏は何かと話題の多い夏でしたが、異常気象によるゲリラ的な集中豪雨、逆走の台風進路、高気温の連続・・なかでも西日本を中心に襲った豪雨による被害は悲惨でした。被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
今日(9月3日)、殆どの小学校、中学校、高等学校で二学期が始まりました。被災された地域の小学生の登校風景をテレビのニュースで見ました。他の学校の教室を間借りしての授業開始などまだまだ不便な生活は続くと思いますが、登校する彼等の笑顔と元気な声に頼もしく心救われる思いでした。

平成31年度本学大学院修士課程と教職大学院の組織再編計画については文部科学省へ申請中でしたが、8月下旬に設置が認められたとの連絡がありました。再編の内容につきましてはHPトップに「新たな息吹 東京学芸大学大学院」と見出しがあります。是非ご覧下さい。次世代を見据えた教員養成大学大学院の先見性と戦略性、多様性と柔軟性を盛り込んだ組織の設計となっており、他の教員養成大学・学部からも大きな関心をもたれています。

8月最終週の快晴に恵まれた1日、本学・釣り名人のご指導の下、数人で東京湾へカサゴ(鹿児島ではアラカブ)釣りに。名人からは10匹を努力目標にと言われて臨みましたが、釣果はその倍強。家族には内緒でしたが、実は名人・准名人たちからのお裾分けも(少々)混ざっています。とにかく良く釣れました。堤防を行き来する他の釣り人たちからも、私達の大漁を称賛する声が上がっていました。帰宅後は鱗を台所中に飛び散らかせながらひたすら捌くことに専念。以後、カサゴの煮付け、塩焼き、味噌汁、トマト煮・・が食卓に上る日々が続くことになります。