東京学芸大学/学長だより 2010年8月

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8月9日(月)国立大学の予算確保を
 私が大学に入学したのはもう50年近く前のことです。団塊の世代のすぐ上の世代ですが、当時、大学生に該当する年齢層の人口は800万人近くいました。その中で4年制大学への進学率は10%程度。国立大学の全学生数は大学院まで含めて20万人強で、現在の1/3程度でした。ちなみに、当時の国立大学の女子学生数は4万人弱(現在は20万人以上)。その一人であった私は、同世代の中の一握りの恵まれた立場だったのでした。進路を模索していた頃、父にこれまで国民の税金で教育してきてもらったのだから(ちなみに私は小学校から大学まで国公立校のお世話になりました)、卒業後は社会にお返しをしなければいけないと言われたものです。時代は大きく変わっても、その意識は必要でしょう。
 当時、授業料は年1万2千円。私が大学3年だった1965年の国の一般会計予算は4兆円弱と、隔世の感大です。そして、その年に戦後初の国債が発行されたとのことです。その後、国債発行額が膨大となり、現政府は、次代に付けをまわすのを少しでも食い止める方針を打ち出しました。それ自体は理解できるところですが、その結果、来年度、国立大学法人に措置される予算が大幅に減額される恐れが出てきました。
 現在、大学(学部)進学率は5割に達し、国立大学の学生数は大学院などを含め60万人以上となりました。それだけ、国の予算も国立大学に投入されています。その分、私たちは国立大学ならではの教育・研究の成果を通じて社会に貢献しています。国立大学全体も、東京学芸大学も、その存在意義は大きいと自負しています。国民の貴重な税金を使っていることを自覚し、無駄の排除に努めていますが、これまでも削減され続けてきた予算のこれ以上の減額はなんとか避けてほしいものです。授業料の値上げももちろん無理です。
 現政府は、世論を大事にすると言っています。附属学校も含め東京学芸大学の教職員や学生・卒業生、その家族・関係者などが、国立大学の予算の確保・維持を支持し応援する世論を担ってほしいと思います。

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