東京学芸大学/学長と語るVOL.06

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学長と語るVOL.6


【学長】本日は、本学の卒業生で鹿島アントラーズ、そしてサッカー日本代表の岩政大樹選手が大学においでくださいましたので、サッカー部部長の瀧井敏郎先生とご一緒にお話しさせていただきたいと思います。

《大震災とチャリティーマッチ》

【学長】最初に、アジアカップの優勝おめでとうございます。

【岩政】ありがとうございます。

【学長】その話はまた後ほど詳しく伺いたいと思いますが、今日、なぜ学芸大にいらしたかというと、今回の大震災でJリーグの試合が中断していて、本拠地の鹿島スタジアムなども被害にあって使えないので、本学のサッカー部と一緒に自主練習なさるためと伺っています。地震の際は、チームで静岡に移動中だったということですが、地震後、本拠地にお帰りになりましたか。

【岩政】何日か練習もあったので、三日か四日は鹿島にいました。

【学長】やはりかなりひどい状況ですか。

【岩政】そうですね、僕が住んでいるところは、家の中はぐちゃぐちゃになっていました。あとはライフラインが、水が出なかったり電気がつかなかったりで、生活はちょっと厳しかったですね。

【学長】鹿島アントラーズも大変でしたが、Jリーグ全体としても試合が中断していて、来週の29日に震災の復興支援チャリティーマッチとして、日本代表とJリーグ選抜TEAM AS ONEの試合が開催されます。岩政さんも出場なさるので、それに向けた自主トレということで学芸大に来てくださったとうかがっています。それで、急遽お話を伺うことになりました。明日から公開練習だそうでお忙しいスケジュールの中、ありがとうございました。本学のグラウンドでサッカーなさるのは久しぶりですか。

【岩政】いえ、昨年の1月も代表合宿の前に来ました。

【学長】では、現役の本学サッカー部のメンバーも指導していただいているわけですね。
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【岩政】まぁ、一緒に汗を流させてもらっています。

【学長】ありがとうございます。それでは、日本サッカー協会の理事でもある瀧井先生にお伺いしたいと思います。今回のチャリティーマッチは日本サッカー協会が主催されますが、チャリティーマッチを開くことになった経緯や精神について、ご紹介いただけますか。

【瀧井】そうですね、まずキリンカップで、代表戦2試合が予定されていたのですが、今回の震災で中止になりました。そこで、そのかわりとしてニュージーランド代表とのゲームを進めていたのですけれども、ニュージーランドもやはり地震の影響により、まだ選手がショックから立ち直れていないということもあり実現しませんでした。
 ただ、世界のサッカー・ファミリーがすごく関心をもってくれて支援をしてくれましたので、サッカー協会としてはチャリティーマッチとして、日本代表とJリーグ選抜のゲームをすることにしました。ほんとうは国際Aマッチでないと、海外のチームは選手を出す義務はないし、とくに今はヨーロッパのリーグはいちばん最後の大事な時期なのですが、今回は気持ちよく選手を派遣してくれたということです。

【学長】明日、久しぶりにアジアカップの日本代表メンバーがお集まりになるのですね。外国で活躍されている方たちが帰国された様子などは報道されていますけれども、岩政さんとしてはチャリティーマッチにどのような気持ちで臨まれようとしているのかお聞かせ願えますか。

【岩政】こういう状況ですけれど、やはり僕は選手ですから、自分のやるべきことをやることがいちばん大切だと思います。大事な試合があるのでしっかりと準備をしようということで、試合から逆算して今週はメニューの中である程度ボールを使ってチームで練習することが大事だと思いました。そういう時、だいたい学芸大が浮かんでくるのです。

【学長】他の選手の方たちも、それぞれどこかで自主トレされているのですか。

【岩政】母校などに行かないとチームで練習することができないので。個人で動くことはできるんですけど、やはりサッカーはチームの中ですることが大事で、その感覚を戻さないといけないところがあるので、僕もいつも学芸大でお世話になっています。

【学長】何か被災者に対してのメッセージはありますか。

【岩政】いろんなことを言おうと思えば言えるんですけれど、でも僕にそういうことができるかもわからないし、今格好つけて言えるタイミングでもないと思います。僕は僕でやるべきことをやって、それが少しでも何かの役に立てばいいかなと思って、あまりいろんなこと発言しないようにと思っています。


《アジアカップでの活躍》

【学長】誠実ですね。では元に戻って、もう一度アジアカップのことについて、ご活躍も含めて、改めておめでとうございますと申し上げます。

【岩政】ありがとうございます。IMG_2741.jpg

【学長】私は身長がないくせにいろいろなスポーツを経験していると言うと、人にびっくりされるのですが(笑)、サッカーはしたことがありません。ただ、友人にはかなりサッカーをしていた人がいて、私が今こういう立場にいるので、その友人たちがアジアカップでの岩政さんの活躍について、いろいろメッセージを寄せてくれたりしています。岩政さんご自身が、アジアカップの中でいちばん印象に残っているのは、どんなシーンですか。

【岩政】そうですね。印象というか、自分でやれたこととやれなかったことどちらも自分のなかで見つかりました。課題と一方で手応えというものは残っています。

【学長】手応えというのはどのあたりのことを指していらっしゃるんですか。

【岩政】やっぱり決勝の一番難しい場面というか、プレッシャーのかかる場面で、自分に求められていること、いつもやっていることができたということです。逆に決勝だけでなく、いろんなシーンでまだ自分の中に慣れだったり、遠慮だったりいろんな部分も含めてですけど、経験が足りていない部分があったということ。その両方が印象に残っています。

【学長】決勝のオーストラリア戦では、交代で岩政さんが入ったことで、とても守備が安定したと言われているように思います。素人の私が見ていても、なんか局面が変わったなと思いました。さきほどの友人なども、監督から見たら非常に頼りになる選手だと言っていました。岩政さんは、ディフェンダーとして、国内のJリーグで競り合っている相手よりもオーストラリア戦などではワンサイズ大きい相手と競り合うわけですよね、そういうときのやりにくさだとか、体格などに関して感じることは何かありましたか。

【岩政】僕の場合は、幸いにして鹿島で何年もアジアチャンピオンズリーグに出させてもらっているので、アジアカップでいつもと違う相手だという意識はそれほどなかったです。それにJリーグもフォワードの選手は外国人が多いですから、大きい選手もいますし、ディフェンダーにとってはJリーグでも外国人と対戦できているということがあるかもしれないです。体格については、とくに感じなかったですね。

【学長】アジアカップの時、非常にチームの結束ということが言われました。ワールドカップでもそうですけれど、若い選手も多い中で、岩政さんがひとつの役割を果たされていたのではないかなと勝手な推測をしていたのですが、チームのなかでのご自身の役割みたいなものがありましたか。

【岩政】ワールドカップで僕はベンチでしたけれど、ワールドカップでベンチで今回もベンチだった選手は僕だけだったんですね。やはりワールドカップでは、ベンチメンバーも含めてチームで結束して戦ったというのを僕は経験してますから、そういう意味では、僕は別にベンチにいることに甘んじているつもりはなかったですけれど、まずはベンチの選手として僕がやることはそういう雰囲気作りをすることだと、それが今回の一つの仕事でもあるというふうに捉えてやるようにはしていました。


《チームがひとつになるとき》

【学長】ワールドカップの時は、瀧井先生からこの試合は出るかもしれないという情報もいただきながら見ていましたが、最終的にずっとベンチだった時はどんな心境でいらしたんですか。出たかっただろうなぁと思いながら見てましたけれど。

【岩政】出たい気持ちは常にもっていますし、それを失ったらサッカーをやめなければいけないと思います。ただいつも僕が思うことなんですけれども、試合に出るか出ないかを決めるのは僕の仕事じゃなくて監督の仕事です。僕の仕事は、試合の準備をして試合に出ろって言われた時にいい状態でいてプレーをすることなんで、自分が出来ないことに意識をもっていっても仕方ないので、そこはいつも考えないようにしています。

【学長】プロとしての仕事という感じが非常に強いのですね。今のことに関連して、ワールドカップもそうでしたしアジアカップの時も、日本代表チームが本当にひとつになったということが盛んに言われましたが、岩政さんから見て、ひとつになったというのは、実際に中にいてどういう感じだったのでしょうか。

【岩政】報道ではワールドカップの時もアジアカップの時も、選手でミーティングをして、それから結束が高まったとかって書かれるんですけれど、僕はちょっと違和感があるんですよ。というのは例えば学芸大の選手もそうだし、サッカーをしていたらミーティングなんて当たり前のようにするんです。チームがうまくいかなければ話し合うことは当たり前なんで、それをしたから結果が出るとか結束するとかは、僕はなんか違うと思います。
 代表というのはみんなプライドが高いんで、やっぱりひとつの結果がついてから結束が高まるものだと思うんです。ワールドカップの時は初戦のカメルーン戦の劇的と言うかああいう大きな勝利があったし、アジアカップの時は決勝トーナメントの一回戦のカタール戦ですかね、10人になって逆転した試合、ああいう勝利でチームの目的に対してみんながぐっとフォーカスしていけるようになる、その瞬間に変わっていくような気がいつもするんです。練習で上手くいろんなことをしたからということよりも、みんながプロなんで、ひとつの結果が出たときにやっと高まっていくもののように僕は感じています。

 そこから先はもう短期決戦なんで、乗っちゃってるところがあります。あとはそこにもって行けるかどうかなんで、そこにもって行ければいいんですが、どうやってもって行くかは正直よくわからないところもある。だからミーティングしたからもって行けるかというと、僕はそうでもないと思うんで、大事な大きな勝利をつかむまでチームで頑張るしかないんですね。

【学長】瀧井さんはワールドカップのときはどんな気持ちで見ていらしたんですか。

【瀧井】岩政選手に関していえば、ワールドカップの時もそうでしたけれど、とにかく経験するということが大事です。さっき、岩政がアジアの中ではというような話をしましたけれど、世界のもっとレベルの高いところを少しでも経験していけば、まだ彼の体が動くうちは伸びると思っています。今年29歳になるんだっけ? まだ伸びるだろうと僕は感じていますから、そういう選手はなかなかいないですよね。だから、サッカー協会の立場としては優勝して欲しいと思いますが、岩政君に関して言えば、経験して欲しい、伸びて、もっと世界を吸収してほしいとしか考えていませんでした。


《学芸大サッカー部》

【学長】必ずしもJリーガーになることだけが、学芸大でサッカーをしている人たちの道ではないと思いますけれど、後輩の活躍ぶりについても少しご紹介下さいますか。

【瀧井】浦和レッズの堀之内聖選手、それから、ヴァンフォーレ甲府の保坂一成選手、愛媛FCの渡邉一仁選手、FC東京の高橋秀人選手が活躍をしてくれています。残念ながら学芸大の今のチームは関東二部に落ちてしまったので、一部を目指して頑張っていますけれども、なかなか思うようにいっていないというのが現実です。本学のスーパーアスリート推薦入試も2期目を迎えましたが、一期目の19歳以下日本代表候補でFC東京から来た山﨑直之選手とサンフレッチェ広島から来た茶島雄介選手の二人は、レベル的には伸びていると思います。この間も鹿島アントラーズに行って試合をした時も、わざわざ監督が来てくれて、いいチームだ、いい選手だとずいぶん高い評価をしていただいたと聞いています。

【学長】学芸大のサッカーチームは鹿島とやらせていただいたりとか、それ以外のプロのチームとも試合をしているのですか。

【瀧井】特にFC東京とは、本学の社会貢献事業の一つである「学芸大クラブ」を組織し運営していますので、いつも練習試合を組んでもらっていますし、その他のJクラブとも試合をしています。IMG_2727.jpg

【学長】FC東京は本学と連携していて、小学生を対象とした「サッカー教室」や「学長杯サッカー大会」などを一緒にやらせていただいていますね。
 岩政さんは、よくメディアなどで教員免許をもったJリーガーと書かれていますが、中学校と高校の数学の教員免許をお持ちになっていて、将来教壇に立ってみたいと思ったことはありますか。

【岩政】教壇に立ちたいとはずっと思っていたんですが、今は引退してからのことはまったくわからないです。人を教えることは好きなので、そういうことはどこかで何かしたいなとは思っています。

【学長】人に教えることが好きで、本当に教師になろうと思って学芸大に入られたのですね。

【岩政】そうですね。

【学長】学芸大に入られて瀧井先生に出会ったことは良かったことだと思いますが、学芸大で学んでの感想だとか、あるいはこれからの学芸大への期待とか、何かありましたらお願いします。

【岩政】僕の場合は高校のときは全国的に全く無名の選手で、山口県でもまあまあの選手だったんで、大学で成長させてもらった身です。今は、大学サッカー全体が発展して、プロにどんどん選手を送り込むようになっていますし、やっぱり大学で4年間あるということは選手にとってすごくメリットになります。その中で成長する時間があるということが僕にとってはすごくありがたかった。そういう意味で、今の学生にも4年間を大事にして欲しいし、4年間あれば二十歳前後の若者なんていくらでも変わることも、成長することもできるし、自分で境界線を決めずに、どんどん上に成長していって欲しいと思います。


《インテリジェンス》

【学長】今の一般的な選手なんかを見ていると、大学時代にこんなに伸びて、さらに一流の選手になって行く人はそうはいないのかなと思っていました。むしろ高校からいきなり選手になることのほうが多いような気がしますが、岩政さんみたいなタイプは多いのでしょうか。

【瀧井】岩政君はディフェンダーで、この体を親から貰っている。この年代は大学生で二人大きな選手がいました。ディフェンスの岩政選手ともう一人はフォワードの196センチの福岡大の大田選手。その頃ちょうど、大学選抜の監督をしていましたので、なんとか大学から将来ナショナルチームに入って活躍できる選手を出したいけれど、普通にしていたら普通になってしまうので、思いっきり化けてくれる人がいないかと思ってこの二人を呼んだわけですね。それがスタートなんですけど、中盤とかフォワードだとなかなかそこからというのは難しいんですね。ただ、このひとつ前の年代と彼らの年代両方とも、ユニバシアード世界大会で優勝して、4年生のほとんどはJ−1に入った。ですから、一旦はJから必要ないと言われた選手でも、岩政君は高校時代はJから名前も挙がらなかった選手だったけれど、4年間の中で大きく成長した。

【学長】その鍵が何かありますか。

【瀧井】僕は「インテリジェンス」という言葉を使っています。これは情報という本来の意味もありますが、知性という意味もあるし、理解力、さらに、「コミュニケーション能力」を重要視してきました。こういったところを高めないといけない。理論的な背景をしっかりもって、ただし、何よりも環境を与えることが大事。岩政君は4年の間に、ヨーロッパも3、4回行っているはずです。それからインドでとっても苦しい大会をやりました。食事もなかなか喉を通らない。倒れて起き上がれないような環境の中にもいましたし、そういう環境を乗り越えていくなかで、最終的には何が必要なのかという基準とフィロソフィーが身につく。
 もう一つは、Jで活躍できる選手になるため、インターナショナルな選手になるために何が必要なのか、そして今何をしなければいけないのかという基準ですね。これを我々は用意しますけど、それを勝ち取るのは彼らです。それを彼らはもっていた。今まさにそれをもっているから、ワールドカップで自分がなかなか出られない状況の中でも、自分としてやるべきことができる。そしてそれがアジアカップにつながるというふうになるんだろうなって、実は今日も練習を見ていてすごくそれを感じました。

【学長】どういうところでそれを感じたんですか。私も練習を少し拝見しましたが、漠然と見ているだけでした。

【瀧井】やはりこれくらいの選手になると、後輩のところに来たらちょっと派手なプレーをするなどいい格好をするんですよ。それがひとつもないですね。自分が早めのポジションをとってパスして、次にカバーや次の攻撃に備えたポジションをとるっていう当たり前のことですけれど、それを当たり前にやる。いい準備をするから、ボールを持たずに早めにパスをして、次のポジションがとれる。ところが学生たちはそれが出来ていない。そういうところを見ていると、基準と言いますか、彼は今何をしなきゃいけないかって言いましたけど、そのことが絶えずきちっと出来ているっていうのはやはりゆるぎないですね。

【学長】インテリジェンスっていうのはいいですね。それは学芸大らしいところなのでしょうか。

【瀧井】そういう選手ばかりではないですけれど(笑)。学芸大のサッカー部では、岩政君が大学選抜チームのキャプテンでしたし、その前の堀之内聖選手(現浦和レッズ)は副キャプテンで、ゲームキャプテンもしたことがあります。高橋秀人選手(現FC東京)もキャプテンになっています。選抜チームに選ばれると、必ずチームの中心になるっていうのは、やっぱりインテリジェンスでしょうか。

【学長】選抜チームの中心になるような選手が、本学から選ばれているということですね。

【瀧井】全国の選抜で優秀な、Jに行くような選手が集まったチームの中でリーダーになるということですね。指導者からもすごく信頼されている。


《学芸大の後輩たちに向けて》

IMG_2752.jpg【学長】ご本人の力だと思いますけれど、学芸大にそういう方たちがいて、大学で力をつけていったと思うと大変心強く思います。ご活躍嬉しいです。
 岩政さんは、とてもたくましく、知性をもってプレーされておいでですが、今の学芸大生は、覇気が足りないとか、ちょっと元気がないなどと言われることがときどきあるのですが、広い意味での後輩というか、学芸大生に向けてひとこと何かお願いします。

【岩政】大学の4年間というのは、どのように過ごしても過ぎちゃう時間だと思うんですよ。でもそういう時間って、それまでも、その後もないと思う。きっとそれが最初は居心地が良くて楽で何もしなくて過ぎていくから楽だったりするんですが、逆に考えると後では得られない時間なのに、すごくもったいないと思うんですよ。僕は今考えると、もっといろんなことをすれば良かったと思います。その分僕はサッカーに打ち込んじゃって他のことを何もしなかったんですけど、せっかくどのように過ごしてもいい時間なんだから、それが人生の中でたったこの4年間しかないわけだから、その4年間で何か自分の出来ることをいろいろやってみて欲しいと思う。それは最近僕が良く思うことです。
 僕は学生の頃はサッカーばかりしていましたが、まぁ面倒くさがりだったんで、例えば知り合いの方に会うことも、知らない人に会うことも、知らないところに出て行くことも、知らない世界に入ってみることも、面倒くさくてやらなかった。でもこの歳になってやっといろんな人に出会うことの大切さがわかるようになりました。

【学長】それはサッカーの世界以外にもということですか。

【岩政】そうです。それを感じるようになりました。ありがたいことにサッカーの仕事って結構空いている時間もあるので、僕はまだそういうことができているんですけど。僕は大学の時に、瀧井先生に「先行投資をしろ」、「自分に投資をしろ」とよく言われました。4年間でこれからの自分の人生に対して、それがプラスになるかマイナスになるか気にせずにいろんなことにトライしてみてそこから自分が選択していけばいいのかなって思います。IMG_2772.jpg

【瀧井】サッカーはワールドスポーツなので、プロの世界でもプロで固まっていないんですね。ですから中東に行けば本当に王様に会ったりしますし、それ以外の国でもいろいろな文化人の方々と接触する機会って本当に多いんですよ。で、代表選手は外交官でもあるので、そういう方とお会いする機会がたくさんあって、どんどん成長していくっていうことを感じますね。


《自分の時間》

【学長】学芸大学当時の友人とのつながりは、今ももっておいでですか。

【岩政】サッカー部の同期とはやはり毎年のように飲みますし、最近は今ちょうど結婚適齢期なんで、結婚式はしょっちゅう行われています。

【学長】岩政さんも最近結婚なさったそうでおめでとうございます。その度に集まってらっしゃるんですか。

【岩政】その度に集まり、そのまま飲み会になるという感じです。

【学長】それは学芸大一族としては大変嬉しいですね。
 さっきサッカーをしてるから時間があるというようなことをおっしゃいましたよね。他の仕事と違って、むしろ非常に忙しいんじゃないかと思うんですけれど、試合のない日は、練習はどのくらいして、毎日どういう生活しておいでなんですか。

【岩政】鹿島はだいたい午前練習なんで、9時から練習して昼には終わります。午後はフリーですから、ほとんどの選手はそこから寝るか遊ぶかしています。僕も昔はそうで、休もうと思って休んでたんですけど、最近はあと数年でサッカーができなくなると思ってから、時間がもったいないと思い、午後も毎日自主トレするようにしています。そうすると忙しい。いろんなことがやりたくなって、いろんなこと勉強して、いろんな人に会って、いろんなトレーニング方法とか、いろんなサッカーの捉え方とか学んだりしていると、午後の時間がどんどんなくなって、今はもう晩ご飯までびっちり時間がないという感じですね。そうなると時間がなくなっちゃうかもしれない。でも、基本的にはそこはフリーなんで、やらない人は時間はたくさんある仕事ですね。
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【学長】今度のチャリティーマッチは三浦カズ(知良)さんも出るようですけれど、岩政さんご自身は、いくつくらいまでサッカーをするイメージをもってられますか。やりたいなとか。やるだろうなとか。

【岩政】カズさんみたいに続けられる選手はすごいなと思いますし憧れますけど、僕は多分そこまでは。変にプライドがあるんで、自分の能力で対応できなくなってきたら。多分自分が許せなくなるんで、そこからは続けられないと今は想像していますけれど。

【学長】教えることがお好きだと指導者の道もあるかもしれませんね。でも、その前にチャリティーマッチを含めて、ご活躍を期待しています。今日はほんとうにありがとうございました。


〔対談日:2011年3月25日〕

● 岩政大樹さん(鹿島アントラーズ所属、本学中等教育教員養成課程数学専攻卒業生)
● 瀧井敏郎さん(健康・スポーツ科学講座教授、本学サッカー部部長)

● 関連サイト

→鹿島アントラーズ
→本学蹴球部

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