東京学芸大学/学長と語るVOL.09

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学長と語るVOL.9

《現在の仕事》

【学長】今回は総務課の清水さんと、財務課の牧浦さんというお二人の事務職員の方に来ていただきました。よろしくお願いします。私はお二人と仕事の上でもおつきあいがありますが、大学の先生や学生から見ると、現在のお仕事では接点があまりないし、お二人も限られた先生としか接触してないと思うので、まず今どんな仕事をしているか紹介してくださいますか。
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【清水】私は現在総務課に所属しておりますが、大学の仕事というよりは、日本教育大学協会(教大協)という56の国立の教員養成大学・学部を会員とする組織の事務局をさせていただいています。どちらかというと外の仕事という感じです。

【学長】学外の方との付き合いがたくさんあるという仕事ですね。教大協の仕事としては、私が出席している中教審の教員養成に関する部会などにも陪席していただき、配布資料をいち早く教大協のホームページに掲載して、会員校などにお知らせしたりもしていただいています。国立大学協会ともかかわっていますよね。

【清水】そうですね、国立大学協会の連絡窓口も担当しています。学外の先生方との連絡調整というか、間に入るという形の仕事です。

【学長】ありがとうございます。
それでは牧浦さんの今の仕事は?

【牧浦】私は財務課で予算業務を担当しています。国立大学法人の予算は、2004年度の法人化以降、国から交付される運営費交付金と、大学の自己収入とで成り立っています。文部科学省に運営費交付金を要求する「概算要求」と、学内に予算を配分することが現在の主な業務です。

【学長】まだそこに行ってから1年ですよね。1サイクル目という感じで、初めての年度末に突入しようとしているわけですね。ありがとうございました。

《これまでの仕事》

【学長】それでは、お二人が学芸大に就職されてから、これまでの経歴をお話しいただけますか。清水さんはもう勤続20年を超えられたということですね。最初は昔の第三部会計係ですか。今の自然科学系ですね。その後の主な職場を紹介しながら、いくつか選んで少し詳しい話しをして下さればと思います。
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【清水】はじめは第三部会計係で経理や契約の仕事をして、その後は主計課というところで、今牧浦さんがまさにやっている予算の仕事をやりました。その後人事課で比較的長く過ごした後、当時の文部省に行きました。体育局競技スポーツ課というところで、2002年のワールドカップを開催するための準備室にお世話になりました。それからまた大学に戻って、学務部の博士課程担当の係に配属されました。これで少し大学内に落ちつけるかなと思ったのですが、今度は電気通信大学の総務課職員係に3年間お世話になりました。そこからまた戻って、企画課というところで産学連携の仕事をして、その後現在の総務課に移ってきたという形です。

【学長】私が最初に清水さんのお顔がわかったのは博士課程を担当されていらした頃で、一教員として、よくお世話になりました。企画課の産学連携の時には、副学長として、いろいろご縁があり、今はフルに接触しているという関係です。

【牧浦】私は2000年の4月に採用になり、最初は経理課、その後、学務課に異動になりました。学務課を3年間経験した後に1年間、文部科学省初等中等教育局国際教育課に研修生としてお世話になり、海外にある日本人学校や一部の補習授業校に教員を派遣するという業務に携わらせていただきました。学芸大学に戻り、戻った先の企画課で、清水さんと1年間一緒にお仕事をさせていただきました。清水さんは産学連携の担当でしたが、私は社会連携で、公開講座、近隣の小学生を対象にしたサッカー教室の実施や、学校図書館司書教諭講習の事務を担当しました。2008年からは入試課で、修士課程・教職大学院の入学試験や大学入試センター試験の実施に携わり、昨年4月に財務課に異動しました。

【学長】文科省に行っていた時の国際教育課の仕事で、日本人学校に派遣される先生は、学芸大学の附属学校に所属するのかな。現在は25人いるみたいです。

【牧浦】派遣教員の多くは全国の公立小中学校の先生方ですが、国立大学法人の附属学校の先生方も派遣されていて、その先生方は派遣期間中、本学の附属学校に在籍されています。

【学長】学芸大はそういう仕事もしているのですよね。
牧浦さんとは学務課にいらっしゃるときに私が学系長としておつきあいして、それから入試担当の当初は私が教育担当の副学長でしたから、そこで接触があってということでしたね。
 お二人とも幅広く、大学のいろいろな職場をまわっていらっしゃいますね。二人とも図書館系がないのかな。それ以外のところはかなり経験されていらっしゃるでしょうか。

【清水】附属学校はないですね。

【牧浦】私は総務系は企画課の1年間だけなので、ほとんど経験がないですね。


《シンガポール研修》

【学長】牧浦さんは、去年の秋、大学のSD(スタッフ・ディベロップメント)研修の一環でシンガポールに派遣されましたよね。どういう経験をされてきたのかご紹介くださいますか。213a.jpg

【牧浦】昨年9月から12月までの3ヶ月間、研修としてシンガポールに派遣していただきました。研修期間中は、在外教育施設である早稲田系属早稲田渋谷シンガポール校という高校にお世話になり、私立学校の事務を経験させていただきました。
 また、研修中には現地にある小学校2校、中学校1校の3つの日本人学校を訪問し、本学の附属国際中等教育学校でも取り組んでいる、イマージョン授業という英語以外の教科を英語で指導する授業を見学させていただいたりもしました。英語が公用語であるという環境を活かし、英語に親しむ機会を作ることを目的に、体育や音楽といった実技系の教科でイマージョン授業を取り入れているそうです。
 早稲田渋谷シンガポール校の校内には、早稲田大学シンガポール室が置かれていて、国際部の職員の方が勤務されています。その方に同行させていただき、早稲田大学が学生募集活動として行っている現地インターナショナル校での学校説明会の様子を、拝見させていただくという機会にも恵まれました。

【学長】牧浦さんがいらした高校の生徒は何人くらいいるのですか?

【牧浦】1学年約100人で、全校で300人程度です。生徒さんの多くは、ご家族の海外転勤によって海外で生活されています。ご家族もシンガポールにいらっしゃる生徒さんは自宅から通学していますが、赴任先が近隣諸国だったり、在学中にご家族が先に帰国されたりする生徒さんも多くいて、半数近くが寮生活を送っていらっしゃいました。DSC_2048.jpg

【学長】学校の中は日本語の生活なんですか?

【牧浦】授業は日本語で行われていますし、学校生活も日本語です。

【学長】3ヶ月行ってきて、感想はいかがですか?

【牧浦】私は海外旅行もそれほど経験がなく、海外に住むということに対して、最初は不安のほうが大きかったですが、シンガポールはインフラも整っており、何でも揃っているとても便利な国なので、生活そのものには徐々に慣れていきました。ただ、日本と違う点もたくさんありました。一番の違いは多民族国家なので、いろいろな人種の人が混じっているということです。言語や肌の色、宗教の違いが自然に受けとめられているように感じました。

【学長】牧浦さんも町の中で外国人という扱いを受けないわけですよね。

【牧浦】外国人を受け入れる雰囲気は、日本よりあるのではないかと思います。文化の違いを肌で感じることができたということは、自分の中では大きな収穫でした。

【学長】ではいい経験をしてもらったわけですね。今後はどうですか?また外国に関わってもいいと思いますか?

【牧浦】そうですね、いいと思うようになりました。あまり長期的な海外への滞在は、今でも不安に思うというのが正直なところですが…。今回の経験を通じて、ずっと日本にいたのでは知らないことを目にしたり、体験できるということに気付くことができたので、今後も機会があれば経験してみたいです。

【学長】英語は上達しましたか?

【牧浦】英語は、引き続き努力を・・・(笑)。日常の買い物などではそれほど問題はないのですが、申込みをしたりする時には、相手の言っていることを完全には理解できず、本当にこれで大丈夫なのかな?という不安がつきまといました。日本でなら、聞いてすぐに解決できることも、言葉に不自由があるために、思いがけず苦労するということがありました。
 こうした経験の中から思えたのは、本学にも多くの留学生がいらっしゃいますが、その中には、私と同じように、慣れた環境にいれば何の苦労もしないで済むような些細なことにも不安を感じながら、日本での生活を送っている人もたくさんいるのだろうな、ということでした。今後も、大学の事務職員として学生さんと関わっていく中で、今回の経験から感じた気持ちを忘れないようにしたいと思っています。

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【学長】今大学の国際化がさかんに言われていて、教員養成系大学も、これからの社会の教員を養成していくうえで前向きに考えなくてはいけないと思いますが、職員の方にそのように言っていただけるとすごくいいなと思います。財政が厳しいので、誰も彼もというわけにはいかないし、仕事のしわ寄せがいったりしますけれど、今後もコンスタントにSD研修に行っていただけるといいなと思っています。

《文部省への出向》

【学長】清水さんもいろいろな仕事をされてきていますが、これまでで面白かったこと、印象に残ったことをお聞かせ下さい。

【清水】最近の仕事で印象に残ったのは、企画課での産学連携という仕事は、今まで経験したことのない仕事でした。企業の方と話し合い、一つ一つ手探りでまとめていく。我々はもともと国家公務員だったので、どちらかというと決まった、ある程度ルーチンに沿った仕事をしていました。しかし、産学連携の仕事というのは、営業的な行為もしなければならない。そして大学のアピールをしながら、企業と大学の双方の折り合いをつけなければならないので、非常に難しい仕事だなと思いました。ほとんど前例というのはなかったので、全てが新規という仕事でした。やればやるほどいろいろな関係も増えてきて、苦労する面もあったんですけれど、よい仕事を経験させていただいたと思っています。
 また文部省の時は、競技スポーツの世界の中のトップアスリートや各競技団体への支援をするようなところだったんですけど、大学では経験できない仕事でした。わずか1年という期間でしたけど、自分の経験に非常にプラスになりました。DSC_2033.jpg

【学長】その時は最初からサッカーのワールドカップ準備室ということで行ったのですか?日韓ワールドカップですよね。国内向けの仕事だったんですか、それとも海外?

【清水】実は係名は「国際交流係」で、個人的にはあまり得意としていない分野だったんです。海外のスポーツ団体とか、国の行政機関との連絡調整をして、例えば海外のサッカー協会のVIPの方が来られると、空港の税関の手続き等の便宜供与を、文部省と外務省あるいは当時の大蔵省と連絡をとりながらやるといったことでした。ですから海外の方とも少し接触はあったというところです。

【学長】大学から文部省に行っただけでなく、文部省の仕事として、外務省などともつながるようなことをいろいろやってきたということですね。

《大学ならではの学務の仕事》

【学長】牧浦さんは印象に残る仕事というと?

【牧浦】私は最初に経理課に採用になりました。そこも楽しかったのですが、学生さんや先生との接点はほとんどなかったので、あまり大学に勤務しているという実感がありませんでした。その後、異動した学務課では、時間割編成や履修指導といったところで学生さんや先生方と直接接することができました。大学職員だという意識が高まったのは、やはり学務課でした。
 入試課での仕事は特に、失敗が許されないというプレッシャーのあるものでしたが、その分、達成感とかやりがいを感じていました。
 文科省での経験は1年間だけでしたが、派遣教員の校長先生や全国の教育委員会の指導主事の方などとお仕事で関わることができ、大学の仕事とは違う経験をさせていただいたと思っています。

【学長】そうですか、お二人ともかなり広い範囲の仕事をしてらしたのですね。なかでも牧浦さんも話されたように、学務の仕事をすると大学の職員だという感じをもつということですね。私も教育担当の副学長をしている時に、いつも学務の方たちに、総務も、人事も、財務も、他の企業にもあるけれど、学務は大学でしか経験できないので、大学の職員になったからには、一度は学務を経験したほうがよいのではないかと言っていました。

《学芸大生》

【学長】学芸大の学生については、どのように思っておいでですか?

【牧浦】私の出身校は、総合大学で学生数も多く、キャンパス内はいつもたくさんの人であふれていたのですが、大きすぎて、自分から結びつきを求めなければ、コミュニティに属することができないと感じることがありました。学芸大は単科大学で、学生数もそれほど多くないので、自分自身の学生生活と比べると、同じ選修・専攻の学生同士の距離や、先生方との距離が近く、羨ましいなと思うことがあります。

【学長】少人数教育的なところがあるし、先生との距離は全部が全部ではないかもしれないけれど、概して近いですね。

【牧浦】あとは、高校生の段階で、「教員になりたい」という将来の目標をもって本学に入学してきた人が多いからか、目的意識のしっかりした学生さんが多いという印象も受けます。

【学長】それは私もよく思いますね。高校の時までに教員になろうと決めた人たちが集まっているというのは、たぶん良い面と悪い面両方あると思うけれど、強い信念をもってある職業に就きたいと思う人は、すべての経験をそれに結びつけていくので、そういう意味では良い雰囲気ですし、仲間もそういう人たちがたくさんいるというのが単科大学の特徴かなって思います。
 清水さんが接していたのは博士課程の学生ですね?DSC_0387.jpg

【清水】そうですね、博士課程の学生さんは、社会人というか現職の先生もいるし、ストレートで博士まで進んできた若い学生さんもいるし、留学生もいて、様々な背景の方がいるんですけれど、皆さんがそれぞれの目標に向かって一生懸命教育について勉強している姿が印象に残っています。
 また、学部学生や、修士の学生と違って人数が少ないので、すごく深く付き合うことができました。1泊2日の合同ゼミナールがあって、事務職員もそれにお付き合いするんですが、学生さんの発表を見させていただいて学生さん自身が新しい博士課程を、一生懸命何とか自分たちのものにしようとしている。学生というのはもう少しゆるいのかなって思っていたのですが、皆さん協力して、なんとか自分たちで新しい道を切り拓きたいと頑張っている姿を見て、私自身もすごく刺激を受けました。

【学長】清水さんは博士課程ができた時からでしたっけ?

【清水】博士課程ができたのは1996年ですが、私は2000年からです。

【学長】担当係としては2人目くらいですね。博士課程は、職員に聞くと学生個々のことをみんなよく知ってますね。

【清水】学部の学生さんや修士の学生さんとは直接のお付き合いはなかったのですが、学芸大の学生ってすごく多様性に富んでいる印象をもっています。総合大学のようなイメージではない多様性というか、やはり一つの目的があって、いろんな分野の専攻の学生さんがいるので、その多様性がうまく学生のつながりを作っているように思います。先ほど牧浦さんが言ったような学生のコミュニティの作り方も、同じ分野の学生さんだけが集まるのではない点が、すごくいいなと思っています。そういう輪の中にいる学生さんたちはすごく明るいですし、目的が見えているので、すごくしっかりしているなと思います。DSC_2091.jpg
 その上キャンパス内に附属幼稚園、附属小学校、附属中学校がある。その子どもたちも同じ一つの敷地内で生活をしているという雰囲気が、一つの大学というより学園というスタイルを作っていて、学生たちにとっても刺激になっているのかなと思います。

【学長】保育園、幼稚園から博士課程までですね。
本学の博士課程は連合の学校教育学研究科で、埼玉大、千葉大、横浜国大の三つの大学と連携していて、事務が本学にあるという形ですから、他の大学の先生とのやりとりは大変だったと思いますけれど。

【清水】先生方の人数が260人以上だったので、なかなか連絡も難しいんですけれど、連合でやるというのも非常に重要なミッションでした。それぞれの組織と連携しながら先生たちとお付き合いできて、本当によかったと思います。今でも、その先生たちと日本教育大学協会の仕事の中でお付き合いがあったりします。そういう意味で連合大学院の経験も今の仕事に活きていると思います。

《外から見た学芸大》

【学長】お二人とも外側から学芸大を見るという経験をしてらっしゃるんですけれど、外から学芸大を見た時にこの大学の良いところや、あるいは今後大学としてもっとこうなったらいいのではないかということについて、思うところがあったらお願いします。

【清水】外に出るとやはり良い点のほうがよく見えますね。中にいる時のほうが悪い点が気になるという感じです。
良い点は、学芸大学は規模的にちょうどいいので、すごく事務組織もバランスがとれていると思います。あと、事務職員と先生方の距離がすごく近くて、特に法人化後は大学運営を一緒に考えて進めているという印象です。
 悪い点という言い方はおかしいかもしれないですけど、仕事をする上でまだまだ昔のやり方をひきずっているというか、なかなか仕事の仕方を変える勇気がないのかなと思います。事務職員もだんだんスペシャリストになっていくと、なかなか自分のテリトリーを超えられないというか、そこを変えようという意識が弱くなっていく。もっと小さい大学だと、もう少し変化のスピードは速くて、学芸大学のほうが若干遅いのかなと感じます。

【学長】学部が一つの単科大学の割には大きいということですよね。その両方が良いにつけ悪いにつけ特徴でもあるかもしれないですね。規模や、前にお話があった多様な人たちがいるというようなことも、その辺が微妙ですね。バランスのとり方が難しい。良い面でもあり、難しい面でもあるかもしれません。そういう意味では牧浦さんはどうですか?

【牧浦】私は外に出た経験というのが文科省の1年だけなので、他大学との比較は難しいと思います。ただ、人事交流で他大学に出ている方の多くから、早く学芸大学に戻りたいという言葉を聞くことからも、雰囲気のよい職場と言えるのではないかと思います。
 私自身も、先生方、学生さん、事務職員全部含めて、人の環境がとてもよいと感じています。先生方とも、学務課や入試課で接することが多くありましたが、とても協力的というか、真面目で熱心な方が多く、事務職員にとって仕事がしやすい環境があると感じています。DSC_2152.jpg

【清水】先ほど申し上げたように、先生と事務職員が一緒に仕事をするという環境が出来上がっていて、その延長線上で私は先生と友達のようなお付き合いもさせていただいています。何でも頼める先生がたくさんいらして感謝しています。

【牧浦】仕事を通じて、高い目線からではなく事務職員と接点をもとうと思ってくださる先生がとても多いと思います。

【学長】学芸大の事務職員として在職したことがある人たちの会で「こがねい会」というのが、今も年に1回大学で開催されるんですけれど、いつもOB・OGの皆さんが懐かしい、ここはすごく良かったと言って来てくださいます。職員もお互い大体顔がわかっているような規模で、その中で皆さんのようにオールラウンドにまわっていらっしゃるから、みんなつながりがあるんでしょうね。それがすごく居心地の良い部分と、居心地の良さの中にとどまってしまうみたいな両面があるんだろうなと思っています。
 ただ、このコンパクトさの中で、お一人お一人に力を発揮していただかないと大学がまわっていかないので、皆さん方を頼りにしています。

《学芸大という職場》

【学長】ほめておいてから聞くのはおかしいかもしれませんけれど、職場としての学芸大についてアピールしていただけるところがあればお話しください。最近は本学の学生も、学芸大の職員を目指す人が多くなっているんですよ。

【清水】国立大学法人の職員を目指そうとするのであれば、学芸大学はすごくいい職場だと思います。本当に規模がちょうどよくて。大きな総合大学がいいなと思われるかもしれないですけど、同じ学部の中の人事でとどまることがすごく多いんですね。そうすると、例えば理学部だったら理学部の中でずっと動いていて、何十年も理学部にいる方っていうのをよく聞きます。学芸大学の場合は、私の経歴にもあるように、さまざまなところを2,3年で異動しながら自分の経験を積んでいくことができるので、そういう意味ではこの大学の規模というのは本当にいいと思います。
 もう一つ私がいつもいいなと思っているのは、学芸大学には緑も、施設も、スポーツをする環境も全部整っていることです。採用されてからずっと、昼休みなどにスポーツをさせていただいています。そういう職場ってなかなかないですよね。そういった面では非常におすすめの大学です。

【学長】ただ最近は若い職員の方が、職場のスポーツ仲間に入ってこないようですね。

【清水】そうですね。我々の世代は、それが生きがいのようなものなんですが(笑)。横のつながり、縦のつながりができて仕事もやりやすくなりますので、若い職員にはもっともっとスポーツを一緒にやってくれないかと思っています。

【牧浦】学芸大学では、お互いの顔を知らないということがほとんどなく、誰がどの仕事をしているのかはっきり見えやすい。そういうところが良い点であり、自分には合っているところだと思います。


《これからの抱負》

【学長】今後もっとこういうことに挑戦してみたいとか、抱負とかありますか。DSC_0500.jpg

【清水】外に出るということは、すごくストレスもかかるし、プレッシャーもあるし、緊張するんですけど、良い経験だというのは、外に出て戻ってきた時にわかりますね。この経験をしっかり活かしていきたいと思います。
 それから抱負ということではないですけど、私は先輩も同僚も後輩も良い方に恵まれて、本当に人から教えられることが多くて、すごくまわりの人が助けてくれたなって感じています。一人で机にかじりついていても、何もできないっていうのを感じます。そういう人との付き合いを、これから若い人に教えていかなきゃいけないなって思っています。人との関係を築くっていうのが、なかなか苦手な人も今は多いと思うんですけれど、そういった関係があると自分の仕事がやりやすくなるし、何か新しいことを始める時も手助けが絶対必要になるので、そういうことを感じながら仕事をしてほしいと思います。

【学長】ありがとうございます。後輩としてはどうですか?

【牧浦】私は財務、経理、学務、入試と経験して、いろいろな角度から大学を見る機会を与えていただいています。今、財務課で予算を担当していますが、業務を行う中で、学務課で得たカリキュラムの知識が役立っていると感じることがあります。ひとつの部署で得た知識を、その後も生かしていけるように、「経理系」、「学務系」…と区切ってしまうのではなく、関連性を意識しながら仕事を進めていくことが大切だと考えています。

【学長】素晴らしいですね。今、国立大学は法人化して学長のリーダーシップでいろいろ動かさなければいけないと言われていますが、リーダーシップは上からやれというだけではなくて、やはり支えてくれる方たちが各部署にいて、しっかり仕事をしてくれるという信頼感があればこそ、機能するものだと思います。その意味ではこの大学は良い職員が育っており、大変ありがたいと思っていますし、これからも頼りにしていきたいと思っています。
 きょうはこの大学にいる素晴らしい職員の代表として来ていただきました。ありがとうございました。

【清水、牧浦】ありがとうございました。




〔対談日:2012年2月13日〕

● 清水研司(総務部総務課調整係長)
● 牧浦倫子(財務施設部財務課財務企画第一係主任)
●大学院連合学校教育学研究科(博士課程)
日本教育大学協会

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