出口利定 学長 The Deguchi Times

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東京学芸大学長 出口利定(以下・出口学長)


【出口学長】
 本日は大学までお越しいただき、ありがとうございました。東京学芸大学は、10年ほど前からFC東京と小金井市と連携して、「学芸大クラブ」というものを作っています。キャンパス内の附属中学校のグラウンドを提供して、FC東京所属の中学校クラスのメンバー(U-15むさし)に練習をしてもらっています。一方で、そのグラウンドと大学の総合グラウンドをFC東京に人工芝にしていただきました。


FC東京(東京フットボールクラブ株式会社) 代表取締役社長 大金直樹氏(以下・大金社長)


【大金社長】
 いや、環境整備のお手伝いをしたもので、むしろ一緒に活動に取り組む場所を作るという意味だと考えています。


【出口学長】
私たちも一緒に取り組みたいと考えています。現在、国立大学法人も、いろいろ困難な状況にぶつかっているのですが、その中で地域や民間企業と連携をしながら、可能なことを積極的にやっていきたいと考えています。その意味で、以前から結んでいたFC東京との連携を、さらに積極的に進めていきます。

【大金社長】
人工芝のグラウンドが作られた時には、FC東京としても、東京学芸大学、小金井市と一緒になって地域のために何かできないかと考えていました。この三者の力を合わせて、スポーツや文化の振興ができないかということですね。特に学芸大学の卒業生は、FC東京のコーチや選手にも何名か在籍しており、人的交流はできているなと思っています。私たちは強いサッカーチームになりたいと思っていますが、同時に地域のためにどのような貢献ができるかも考えています。スポーツの楽しさを知ってもらって、サッカーを普及させることも私たちの目標です。そのような事を一緒にやらせてもらえたらと思っています。


【出口学長】
 国立大学も地域との連携なしにはやっていくことはできません。特に学芸大学は教員養成を目的とした大学であり、学生たちもボランティアなど、様々な地域との交流に取り組んでおり、地域との関係は大切にしています。FC東京のようなビッグネームと一緒になって、地域でやっていきたいと考えています。


【大金社長】
 いや、まだまだです(笑)。現在、学芸大クラブの運営協議会というのがありますが、これの回数を積み重ねながら、一緒にやらせていただきたいと思っています。いきなり大きな事から始めるのではなく、小さなことから積み上げていく形で良いと思います。


【出口学長】
 小さくても、長続きする活動が重要ですね。


【大金社長】
 おっしゃる通りです。継続する活動の方が宝になっていくだろうと思います。私どもはサッカー中心なので、たとえば小金井市の男女の子どもたちを集めてサッカー教室の開催を考えています。その時のハードの部分は、学芸大学にお世話になり、一緒にタッグを組み、継続的に子どもたちに教えていけたらと思います。


【出口学長】
 学芸大学は教員養成において、質の高い人材の育成を心掛けていますが、FC東京も人材養成をいろいろされていますね。そこら辺のお話を少ししていただけるでしょうか。


【大金社長】
 私どもの行動指針として、「自立」というものがあります。やらされるのではなくて、自分で考えて行動しようということです。小学生の指導でも、中学生の指導でも、自立を大事にしています。これは大人も同じです。与えられたことだけをやっていればいい、ということにはなりません。サッカーの試合が始まれば、監督の声は歓声等にかき消されて聞こえませんから、自分で考えて判断することが必要になります。中学生でも高校生でも自分で考えるということが大事です。


【出口学長】
 おっしゃる通りで、これからは、子どもに自分で考えさせるために何ができるかということが、教育で大事になるでしょう。私たちはOECDとも連携していますが、OECDでもこれからは知識を使って何ができるかを、子どもに考えさせることを重視しています。将来、今の職業の45%ぐらいがなくなると言われています。だから今の職業をイメー ジして教育をしてもすぐに賞味期限がきてしまう。どのような場面に遭遇しても、適切に考える力を与えることが大事です。


【大金社長】
 私どもが小学生に対して、教えない教育というか、自分の考えを引き出すという教育をしていると、見ている親御さんたちは、何もしてくれないと思われるようですね。けれども私たちは子どもたちが答えを出すまで待ちますよと伝えています。違和感を感じられるかもしれないけれど、それがやがて子どもたちの自立につながるという話をします。
 私たちはキャラバン隊といって、小学校への出張授業というものをやっています。年200回以上、70校以上に行っています。1校あたり、3回から4回と継続的に行くことで、子どもたちの変化を先生方と共有しています。私たちの教育を、先生方に見守ってもらいながらやっており、小金井市でも実施しています。先生にも参加してもらうこともあるのですが、女性の先生の方が元気がいいですね(笑)。でもどのような先生が、良い先生なのでしょうか?


【出口学長】
 教員にもさまざまな人がいますが、スーパーマンみたいな人はいないんです。今、教育現場の校長さんたちに、どういう先生がいいかと聞くと、コミュニケーション力がある人だと言います。


【大金社長】
 私たちの会社でも、そういう人材がほしいなと思いますね。余談ですが、うちの選手に学芸大学出身の高橋(秀人)選手がいます。FC東京では選手が時々小学校を訪問するのですが、彼の小学生への話は、校長先生がびっくりするぐらい、導入からクロージングまでうまいですね。学芸大学のおかげでしょうか(笑)。


【出口学長】
 本日はとてもよいお話をうかがいました(笑)。
 これからもどうぞよろしくお願いいたします。


【大金社長】
 これからもいろいろな意味で連携を拡げさせていただきたいと思っています。
 こちらこそよろしくお願いいたします。
 本日はありがとうございました。


【出口学長】
 ありがとうございました。


左から FC東京 久保田部長、本学 瀧井教授、大金社長、出口学長、本学 勝山理事、本学 藤井副学長