生命科学分野卒業生5名の共著論文がアメリカの科学ジャーナルに掲載されました

 生命科学分野を卒業または修了した加藤孝郁さん、久保 彩さん、永山達也さん、粂 慎一郎さん、田中 力さんたちの共著論文が、アメリカのPublic Library Of Science (PLOS)が発行しているオンライン・ジャーナルPLOS ONEに掲載されました。論文の題名は、Genetic analysis of the regulation of the voltage-gated calcium channel homolog Cch1 by the γ subunit homolog Ecm7 and cortical ER protein Scs2 in yeast(酵母における電位作動性カルシウムチャネルCch1 のγサブユニットEcm7と細胞膜近傍小胞体タンパク質Scs2による制御の遺伝解析)です。
 電位作動性カルシウムチャネルは、ヒトでは脳や神経で情報のやり取りに重要な役割をしています。単細胞生物の酵母にもその親類に当たるカルシウムチャネルが存在しており、その働きと制御機構が注目されてきました。今回の論文でその制御機構の一端を明らかにしたことが、論文審査員に評価されました。

 ご興味のある方は、以下のURLをご覧ください。
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0181436

− 元指導教員の飯田秀利名誉教授のコメント −
 加藤さん、久保さん、永山さん、粂さん、および田中さんはそれぞれ学年は違いますが、研究を引き継ぐ形で私の研究室在籍中にとてもよく卒論研究または修論研究を行いました。その甲斐あって、共著論文が世界的なオンライン・ジャーナルの1つであるPLOS ONEに掲載されました。
 加藤さんたち5名は皆学年が違うことから、先輩の努力と成果を引き継ぐ形で研究の質を高めていきました。この引き継ぎは、陸上競技にたとえれば、駅伝の各選手が各区間で最大の努力をしつつタスキを渡していくことに似ています。これら5名の学生院生は在学時に立派な「駅伝」をしたと思います。喜ばしいことに、現在この共著者全員が、優れた若手の研究者または技術者として博士課程、国立研究所または会社で活躍しています。