鴨川仁准教授が朝日新聞夕刊1面にトップ記事として掲載されました

 本学の鴨川仁(まさし)准教授が理事として参加する認定NPO法人「富士山測候所を活用する会」が朝日新聞や日経新聞はじめとした多数の取材を受け、その記事が各新聞に掲載されました。

 鴨川准教授は、雷雲や落雷から発生する放射線観測を各地で行っています。特に、富士山山頂での雷観測は、夏の雷雲はその高さが高く、放射線の原因となる電気の量を推定しやすいが、放射線は地上に届かないため、富士山は絶好の観測地になる。半径1キロ以内の落雷が珍しくなく、放射線の発生メカニズムを解明するデータを得やすい、という利点があるとのことです。
 地球上で観測できる自然放射線は、宇宙放射線と、地殻中の天然放射性核種からの放射線の2種類に大別されますが、雷からの放射線は第3の自然放射線として自然科学分野でも注目を集めています。 その他、富士山は3000m級の単独峰であることから、アジア地域での自由対流圏の動きに関するデータを得るには最適の場所であり、過去には核実験で放出された放射性核種の動きなどについての研究データも得られたとのことです。日本で一番高地にある研究施設として、その環境を活かした研究活動やその支援が広がることを期待しています。
 鴨川准教授の放射線観測に関する研究成果はHATO放射線教育プロジェクトでも活用されています。

〈関連リンク〉
朝日新聞デジタル(2017/8/31夕刊 1面)
日本経済新聞(2017/9/3朝刊 サイエンス面)
認定NPO法人 富士山測候所を活用する会  

〈写真上〉雷からの電気を測定する装置の設置作業
〈写真下〉HATO放射線教育プロジェクト 4大学連携合同集中授業「放射線教育Ⅰ」 放射線の科学(2)(鴨川教員)の授業の様子(2017/9/2)