環境教育リーダー養成講座で福島フィールドスタディを実施

平成29年度 環境教育リーダー養成講座 「福島フィールドスタディ」
 10月9日〜11日、環境教育リーダー養成講座の一環として、福島県二本松市周辺を訪れるフィールドスタディツアーを実施しました。東日本大震災の被災地へのフィールドスタディとして、震災後3年間は南三陸町、その後は二本松を訪れており、今回で3回目となる訪問です。
 二本松市の東和地域は、阿武隈山系の自然豊かな里山の恵みを享受し、歴史と文化の息づく環境を守り育て、人と人、人と自然の有機的な関係と顔の見える交流を通して、地域資源循環のふるさとづくりに取り組んでいます。東日本大震災による原発事故を機に、苦しい状況に追い込まれつつも、これまでのふるさとづくりを止めることなく、懸命に復興へと歩んでいます。
 現地では、農作業体験として稲刈りや稲架掛け(はざがけ)、稲架立てなどを、地元の方々と一緒に行いました。福島市では、いわゆる生業訴訟の判決直後の報告集会を見学し、多くの人々の熱い意志に触れることができました。また隣の福島市飯野町では、震災前と震災後の自然と付き合う暮らし、さらには現地の学校の状況について講話いただきました。最終日には、今年3月に避難指示が解除された飯舘村を訪れ、山積みされた汚染土の袋を目の当たりにし、また長年、村の行政に携わってきた方に暮らしぶりを伺いました。参加者にとっては、文字どおり身体全体を使って体験するプログラムが満載の講座でした。
 この講座を通して、参加者は自然と共存する持続可能な地域をつくる意義について深く考える機会となり、この経験を広く共有することが現地への支援の一つとなることを学びました。

〈写真上〉稲の結び方を農家の方に教わる参加者
〈写真下〉地域の方の案内で汚染土保管場所を見学

環境教育リーダー養成講座で福島フィールドスタディを実施
環境教育リーダー養成講座で福島フィールドスタディを実施