No.15

 ダンゴムシを用いた生態系と行動に関する実験

〖日 時〗
2011年11月10日 13:30 〜 17:00
〖担 当〗
狩野 賢司

研修の概要

 小学校から高等学校まで、理科の授業では生態系や、生物と環境の関係に関する単元が多く含まれている。新しい中学校の指導要領では、生態系を扱う際には内容に分解者も含めること、また土壌生物を扱うことが記されている。この研修では、生態系における土壌生物の役割について講義するとともに、身近で観察・採集できる代表的な土壌動物であるオカダンゴムシを使って、土壌動物の役割を知る実験の方法や、高等学校の生物で扱う走性よりもやや複雑な行動の実験にも使えることを紹介し、実験方法などを講義・実践した。
 生態系は生食網(連鎖)と腐食網(連鎖)に大別できるが、土壌動物は有機物の分解に至る腐食網で重要な役割を担っていることを説明した。その際に、土壌動物と分解者の区別について、教科書からの視点だけでなく、生物学・生態学の視点からの説明も加えた。
 土壌動物の観察において、オカダンゴムシの実験材料としての適性、例えば採集・飼育しやすいこと、児童・生徒にも扱いやすいことなどを示した。そして、飼育方法や飼育のコツ、餌の落ち葉に対する好みや食べる量についての実験手法を紹介した。さらに、落ち葉(植物種)の種類に対する好み、及び落ち葉の状態(落葉か生の葉か、など)についての最新の検証結果を紹介した。そして、餌の好みを明らかにする実験を行い、植物種による採餌量の違いを検証した。さらに、交替性転向反応という行動を紹介し、オカダンゴムシを用いた簡単な迷路実験によって、その行動を観察した。