No.18

 太陽と月・星の動き

〖日 時〗
2011年9月5日 13:30 〜 17:00
〖担 当〗
西浦 慎悟

研修の概要

 小学校で学ぶ天文・宇宙に関わる事項は、地球からみた太陽・月と星の運動やそれに関連した現象が中心になっている。これらは、観察者の視点を様々な場所に移しつつ、天体同士の相対的な運動を理解する必要があるため、学校教員にとっても、また児童にとっても非常に複雑な内容となっている。加えてこれらの内容は、天文や宇宙という言葉から連想される華やかさや雄大さに比べて、非常に地味なものであり、その結果、小学校理科の中でも人気が悪い単元になっている。しかしながら、天文学の起源は、まさしく天体の運行から暦を作成し、また時刻を決定するという、人が人らしく社会生活を営むために必要な知識と技術の集積である。その意味で、小学校理科における天文学・宇宙の単元は、天文・宇宙と日常生活が最も密接に関わり合った内容と言える。 本研修では、天体の運行を観察する上で必要な知識・技術の修得と再確認を狙った。また、これらに加えて、天文学の実学的な側面や歴史なども解説した。具体的な内容は以下の通り(演習・実習が伴うものには末尾に*を付した)。

  1. 天文学のはじまりと、暦の作成・運用、時刻の決定
  2. 季節ごとの主な星座と主な恒星、星や星座の見つけ方
  3. 星座早見盤の使い方と授業への応用例*
  4. 星までの距離(光年という単位)、星の明るさ(等級という単位)、星の色
  5. 屋外での天体の位置の表し方*
  6. 天体観察を教員が行う際の注意点、天体観察を生徒に行わせる際の注意点
  7. 地球の公転・自転と天体の日周運動・年周運動、四季の変化
  8. ピンポン玉を用いた月の満ち欠けのシミュレーション*
  9. 理科年表の使い方と授業への応用例、星座早見盤との併用例*
 研修では、20~30分程度の講義と、その講義内容に関連した10~30分の演習・実習を、交互に繰り返す形式で行った。演習・実習としては、天体観察の好機を星座早見盤や理科年表を用いて見出す方法(上記3、 9)、屋外で天体の位置を児童に正しく伝える方法(上記5)、ピンポン玉と懐中電灯を用いた月の満ち欠けの擬似再現(上記8)などを行った。これら演習・実習は、いずれもオーソドックスなものであり、それ故、今回の研修では、現役教員は一度でも経験しておくべきものとして取り上げた。特に、これら演習・実習は、同じテーブルについた3名の受講者を1グループとして、互いに相談・情報交換を行いながら行えるよう配慮した。