植物観察会 —標本を作って植物名をたくさん覚えよう

〖日 時〗
2012年 10月 26日 13:30 ~ 17:00
〖担 当〗
犀川 政稔

 植物の名前を覚えるためにはつぎのような方法が考えられる。テレビの科学番組や園芸の番組を見る、自然観察会などに参加して解説者の話を聞く、植物図鑑を眺める、植物を花瓶に挿し、絵を描く、植物をたくさん採集して標本をつくる、などである。最近は動植物の絶滅を危惧して、植物採集会は植物観察会に代わってしまったが、名前を覚えるためには、まずたくさんの植物を採集し、標本をたくさん作って実物をよく見ることが大切である。幸い東京学芸大学東久留米団地の成美荘周辺の自然林には絶滅危惧種はない。そこで前年に引き続き植物採集を実施した。とりあえずの目標は樹木40種を覚えることである。参加者に配布されたものは、ベニヤ板で作ったA4サイズの野冊(やさつ)とバイクロープ、そこに生育する約100種の樹木リスト、成美荘周辺の地図、それに前日に撮影された40種の樹木の写真であった。その写真と地図には1~40の数字が入っており、それらをたよりに樹木を探すことができるという趣向である。参加者は成美教育文化会館の研修室で新聞紙の切り方、折り方、吸取り紙の交換方法などを理解したあと、押し葉作製に取り掛かった。
 「植物ニ興味ヲ有シテ之ヲ樂シムコトハ國民ノ孰(いずれ)ノ階級ノ人デモ出來ル(牧野, 1916)」はずのこの趣味は、現在、ほんの少数の人々のためのものになってしまったようである。植物を知らず、昆虫に怯えるような人々が自然を大切にするとは思えない。国公立の公園外であれば、学習が目的の植物採集を許そう、という社会にいち早く戻ってもらいたいものである。