土壌動物の観察〜腐食連鎖という生態系

〖日 時〗
2012年 11月 5日
〖担 当〗
狩野 賢司

 研修をはじめる数時間前から、ツルグレン装置に土壌を人数分セットして土壌動物の採集をはじめた。これはツルグレン装置での採集にはある程度の時間ライトを照射して、土壌を乾燥させた方が効率がよいからである。
 土壌サンプリングの前に、M102研修室でプロジェクターを用いて簡単な講義を行った。生態系に関して、紹介されることの多い、生きた植物をスタートとした地上の生食(食物)連鎖・網に対して、地表よりも下を舞台にした腐食(食物)連鎖・網について、その特徴と生態系における役割の重要性を紹介した。また、分解の過程における土壌動物と土壌微生物の相互関係も概説した。そして、身近に観察できる代表的な土壌動物を写真で紹介した。土壌サンプルの採取方法、土壌動物採集法としてソーティングとツルグレン装置を用いた方法を話し、土壌動物の観察に関する利点と欠点を述べた。また、簡単なツルグレン装置の自作方法についても紹介した。
 そして、学内の植生の異なる2地点で各自土壌サンプルを採取し、実験室に持ち帰って観察を開始した。まず、時間を要するツルグレン装置にサンプルを設置した後、ソーティングにより比較的大型の土壌動物のサンプリングを行い、実体顕微鏡で観察した。また、午前中にサンプルをセットしておいたツルグレン装置、あるいは各自がセットしたツルグレン装置サンプルによって採集できた小型の土壌動物の観察を行い、それぞれの分類群の特徴などに注意を払いつつ観察を行った。
 アンケートの結果も概ね良好であった。アンケートの感想から、土壌動物の観察を実際に学校で実施している教員もある程度いることがわかった。そのような教員のさらなるスキルアップにつながるような、より実践的な内容も組み込むとさらに有効であろう。