水中の小さな生き物

日時:2014年8月22日 9:00~12:30 会場:CN206
担当:犀川 政稔

タマネギの表皮小片(*)の上の小さな生物。 a, ワムシ類の1種; b, f, 水生菌のTriscelophorus monosporus; c, d, Vorticellaの1種; e, Colpidiumの1種; g, シグモイド形をした水生菌Lunulospora curvulaの胞子。八王子市の小仏川に沈んだ落ち葉から出現した。×250で撮影した。


概要
水中の小さな生き物の中でも原生動物は同定困難な分類群の1つである。実習では前年、前々年と同じく図と検索表(Patterson, D. J. 1996. Free-living freshwater protozoa. A colour guide. Manson Publishing, UK)を用いて名前(属名)を調べた。ただし、今回は材料のインキュベーションを工夫することによってより多彩な微小動物を観察することができた。観察の1週間前に川の中に沈んだ落ち葉を採取し、水道水で表面に着いた泥などを洗い落とすところまでは同じであるが、それを鋏で約1×1 cm大に切った。その落ち葉の小片にシモバシラ(Keiskea japonica)の葉を、やはり同じ大きさに切り、いったん熱湯に漬けて色抜きをほどこしたものと、タマネギの表皮の小片とを混入させた。その結果、原生動物はワムシ類などとともに混入物に移って増殖した。タマネギの皮を用いた方法はJohn S. Karling (1952)も水生菌類の研究で用いている。皮の小片をスポイトでとってスライドガラスに載せるだけなのでプレパラート作りも簡単である。今回はツリガネムシ類のRhabdostylaやVorticella、先端がへら型に広がったSpathidium、からだの片側だけが凹んだColpoda、行ったり来たりと忙しいColpidiumなどが観察された。

研修の様子