土壌動物の観察〜腐食連鎖という生態系

日時:2014年11月6日(木)13:30~17:00 会場:M102
担当:狩野 賢司

 研修をはじめる2.5時間前から、ツルグレン装置に土壌をセットして土壌動物の採集をはじめた。これはツルグレン装置での採集にはある程度の時間ライトを照射して、土壌を乾燥させた方が効率がよいからであり、それも研修中に紹介した。  土壌サンプリングの前に、M102研修室でプロジェクターを用いて簡単な講義を行った。生態系に関して、紹介されることの多い、生きた植物をスタートとした地上の生食(食物)連鎖・生食網に対して、地表よりも下を舞台にした腐食(食物)連鎖・腐食網について、その特徴と生態系における役割の重要性を紹介した。また、分解の過程における土壌動物と土壌微生物の相互関係も概説し、学校教育で生態系における分解者の役割を教える際に考えに入れておく点を解説した。さらに、実際の土壌サンプルの採取方法、採取した土壌から土壌動物を採集する方法としてソーティングとツルグレン装置を用いた2つの方法を話し、土壌動物の観察に関する利点と欠点を述べた。また、簡単なツルグレン装置の自作方法についても紹介した。  そして、学内の植生の異なる2地点で各自土壌サンプルを採取し、実験室に持ち帰って観察を開始した。まず、時間を要するツルグレン装置にサンプルを設置した後、ソーティングにより比較的大型の土壌動物のサンプリングを行い、実体顕微鏡で観察した。そして、サンプルをセットしておいたツルグレン装置サンプルによって採集できた小型の土壌動物の観察を行い、それぞれの分類群の特徴などに注意を払いつつ観察を行った。観察後、身近に観察できる代表的な土壌動物とその特徴、見分け方や興味深い生態などを写真で紹介した。また、土壌動物を指標生物として環境の豊かさを推定する方法についても紹介した。