植物の水の通り道

日時:2015年 6月 26日(金)13:30~17:00 会場:M102
担当:中西 史

 〈講義編〉
 1)小・中・高における植物における物質輸送に関する学習の系統性や単元の特徴について解説した。
 2)蒸散に関する植物生理学的な解説を行い,小学校で行う実験観察時の注意点を説明した。特に小学校で混乱の原因となっている,根からの色水の取り込みに関しては,細胞膜の選択透過性や,内皮におけるカスパリー線の存在から,無傷な根においては色素は取り込まれないことを丁寧に説明し,食品として市販されている豆苗を用いた演示実験を併用して詳しく説明した。また,本学附属小学校の実践例を紹介し,小学生が「根にはフィルター機能がある」という,植物の体のしくみに関する理解を深める有効な場面となりうることを伝えた。

〈実験編〉
 3)シリコンチューブを用いた簡易蒸散計の使用方法について説明し,アジサイ等の枝や葉を用いて一人一人測定を行った。葉がついた状態での蒸散速度を測定した後,葉の切除により,蒸散速度が急激に低下する様子を観察した。希望者には簡易蒸散計の材料を,希望セット数,持ち帰れるようにした(参加者全員が10セッ トずつ持ち帰った)。
 4)顕微鏡操作の注意点を確認した後,一人1台ずつ顕微鏡を用いて観察を行った。最初の観察対象として植物切片の永久プレパラートを用い,ライティングや絞りの重要性を確認した。その後,各自の技能に応じた実験観察を行った。観察内容としては,ツユクサの葉の表皮の気孔やそのレプリカ,色水を取り込ませた アジサイ,セロリ,アスパラガスの茎や葉柄の切片,またはそれらをトルイジンブルーで染色したものである。切片の作製の際には,両刃カミソリを用いた簡易切片法を紹介した。