メダカの飼育と授業での効果的な取扱い

日時:2015年 9月 9日(金)13:30~17:00 会場:M308
担当:中西 史

0. 自己紹介 最初に参加者に自己紹介とともにメダカの誕生の授業経験,本研修会への参加の目的を述べてもらい,研修担当者から研修内容との関係等のコメントを述べた.今回の参加者は,全員当該単元の授業経験者であり,基本の飼育法や授業での扱いは理解していたが,長期飼育ができ無いことを課題としてあげるものが多かった.
1.子メダカへの給餌体験 今年の6月下旬,8月下旬に孵化したメダカの稚魚が入った容器をグループごとに渡して参加者に給餌をしてもらい,孵化後のメダカの扱いについての注意事項を説明した.単元導入時の活動としての提案も行った.
2.配偶行動の観察 前日から雄を隔離し,遮光しておいた水槽を実物投影機で大きくモニターに映し,雄を開放した後のメダカの行動を観察した.研修開始時に暗幕をとる予定だったが忘れていたため,最初はメダカが明るさに慣れていなかったようであるが,最終的に雄2匹と雌4匹により,5回以上の配偶行動を観察することができた.その間,雄雌の形態的な違いやその意味,繁殖に必要な条件,配偶行動を観察するためのセッティングのポイントを解説した.
3.メダカの飼育の基本 飼育のための準備物,生体への水温・水質の影響,水槽中の窒素循環,新たに生体を導入するための手順,日常管理,病気への対処法等を中心に解説した.
4.水質測定 水道水や汲み置き水,飼育容器内の水の遊離塩素濃度,硝酸濃度,pH等をパックテストや試験紙で測定し,汲み置きや生体の活動によって水質がどのように変化するか,メダカにとって良い水を用意するにはどうすればよいかを考える資料とした.
5.メダカの発生の観察 発生ステージの異なる卵を用意し,実体顕微鏡で発生の過程を観察した(10x4倍).今回は照明のあて方や背景の色によって胚の内部構造の見え方が異なることを発生初期と後期胚を用いて最初に確認し,その後,水草についている卵を参加者自身でクリーニングして種々のステージを観察した.参加者は各自持参したカメラで映像や動画での記録を熱心に行っていた.

*今年は8月下旬から天候が不順で気温が低く,屋外でのメダカの産卵数が低下したため,基礎生物学研究所の笹土隆雄研究員から,発生ステージの異なる卵を数百個ご提供いただき,観察に用いた.また,顕微鏡観察の方法に関しても写真資料等をご提供いただいた.ここに深く御礼申しあげる.
*今回の研修には愛媛大学の教員2名が参加し,一緒に体験したり,指導の補助を行っていただくなど,研修の活性化に貢献いただいた.