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◆ご挨拶◆

研究室の紹介です。
三田研究室(専門分野:発生生物学・生殖生物学)N 218号室 E-mail: bio-mita@u-gakugei.ac.jp

【研究テーマ】 

 「発生の原点 −卵や精子はどのようにしてつくられるのか−」

 当研究室では、生殖細胞の形成過程およびその調節機構を細胞レベル、分子レベルで総合的に解明することを研究目的としています。
具体的には、海産無脊椎動物(ウニやヒトデ)を主な材料として生殖腺の分化、卵の成長や成熟、精子形成や成熟を制御するホルモン分子種の単離・同定およびそれらホルモン因子の作用機構について研究をおこなっています。


【研究の背景】



 ヒトデを始めとして多くの動物では卵巣中の卵(正式には卵母細胞)は未成熟であり、このままでは受精して正常に発生することはありません。それは、減数分裂を一端休止しているからです。このような未成熟卵が正常発生するためには減数分裂を再開し、受精可能な成熟卵になる必要があります。これを卵成熟過程といいます。
 ヒトデの場合、下図に示したように卵成熟過程には2つの重要なホルモンが関わっています。
一つは神経由来の生殖巣刺激ホルモン(gonad-stimulating substance,GSS)であり、もう一つは、卵成熟誘起ホルモン、1-メチルアデニン(1-methyladenine, 1-MeAde)です。
 放射神経から分泌されたGSSは卵母細胞を一層に取り囲む濾胞細胞に作用し、1-MeAdeの生産を促します。
 続いて1-MeAdeは卵母細胞表面の受容体に作用して、細胞質中の卵成熟促進因子(MPF)を活性化します。
 その結果、卵母細胞は減数分裂を再開し、受精可能な成熟卵になります。




 既に1-MeAdeは故金谷晴夫博士ら(1969)により同定されていました。しかし、GSSについてはこれまでペプチドホルモンという以外明らかにされていませんでした。
 最近、当研究室と基礎生物学研究所および名古屋大学との共同研究により無脊椎動物の生殖腺刺激ホルモンとしては、世界で初めて精製・同定に成功しました。 GSSは大変興味深いことにインスリンと同じ化学構造を持つヘテロダイマーであることがわかりました。これからヒトデのGSSをモデルとして、ホルモンによる卵成熟の調節機構を明らかにしようとしています。



 【研究内容】

 当研究室では、具体的に以下の研究をおこなっています。
(1) ヒトデ生殖巣刺激ホルモン(RLNL-GSS)の産生機構に関わる研究
(2) ヒトデ生殖巣刺激ホルモン(RLNL-GSS)の分泌機構に関わる研究
(3) ヒトデ生殖巣刺激ホルモン(RLNL-GSS)の作用機構に関わる研究
(4) ヒトデ卵成熟誘起ホルモン(1-メチルアデニン)の生合成に関わる研究 
(5) ヒトデおよびウニにおける生殖細胞の出現、発達・成長、成熟に関する研究

 その他、「エネルギー代謝系に関する研究」や「細胞情報伝達関連の研究」を他大学や研究施設と共同研究をおこなっています。

【研究室ゼミ】
 研究室ゼミは、研究に関連する欧文学術雑誌の紹介とプログレスレポート(研究の進行状況の発表)を定期的におこないます。


【指導方針】
 実験生物学を主体として指導します。
従って、第一に2年間の卒業研究を通して「科学的な見方」を習得してもらうことです。
それは、まず明らかにしようとする生命現象に対して、まずはしっかりとした仮説をたてることからはじまります。そして、仮説に基づき実験プランを入念に練り、具体的に実験をおこない証明します。
得られた実験結果については客観的に考察することも大切です。卒業研究は「科学的な見方」ができてこそ充実したものになるはずです。
 第二に”Scientists have no holiday”。
これは「日曜日や祭日にも大学に来て実験をしろ」、という意味ではありません。しかし、生き物を飼育し、実験・観察をする研究者にとって休日はありません。四六時中、研究に集中してこそ生命現象の持つおもしろさを垣間見ることができるからです。食事中や通学時あるいは就寝前に「突然、実験アイデアを思いついた!」ということはよくあることです。


【その他】
 当研究室ではウニやヒトデなどが実験材料です。そのため、定期的にこれら海産動物を採集しに行かなければなりません。
実験や研究が好きで、かつウニやヒトデの採集に積極的に協力してもらえる学生を希望します。

 また、卒業研究において、学術的に高い評価と判断できる研究成果が得られた場合には、積極的に学術学会(日本動物学会、日本生化学会など)で発表してもらうつもりです。

【補足】
 アルバイトやサークル活動(部活)は、卒業研究に支障が出ない範囲なら相談に応じます。
 研究室は「禁煙」(タバコの臭いも煙もダメ)、当たり前ですが、ルールやマナーが悪い人はお断りです。 
 基本的に実験大好き人間であること、それにユーモアがあることが必要条件です。

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