吉野研究室(神経生物学・電気生理学)

連絡先: 吉野正巳 yoshino@u-gakugei.ac.jp

TEL&FAX: 042-329-7521



研究テーマ  イオンチャネルの電気生理学的研究


研究内容

生物は外界から様々な情報を受け取ると同時に生体内部の情報ネットワークの働きにより生命を維持しています。細胞外からの情報はレセプター、トランスポーターやイオンチャネル等の膜タンパク質によって受容され細胞内情報伝達系を動かすことによって膜興奮の発生、ホルモンや神経伝達物質の放出、筋肉の収縮などの生体反応を実現しています。

私の研究室では情報伝達の過程で中心的役割を果たすイオンチャネルの機能を主に電気生理学的手法により研究しています。パッチクランプ法はイオンチャネルを通る微小なイオンの流れを記録する方法であり1976年ドイツのNeherとSakmann(1991年ノーベル賞受賞)によって開発されました。生きた細胞に存在する一個のチャネル蛋白分子の挙動をリアルタイムで記録できる画期的な方法でこれまで数多くの細胞系に適用されイオンチャネルによる細胞機能の調節機構が解明されてきました。

研究室では神経生物学の研究材料として世界中で使われているフタホシコオロギを主に用い、内分泌腺アラタ体、卵輸送を担う輸卵管及び高次脳中枢であるキノコ体から急性単離した単一細胞を用いイオンチャネルの同定と、チャネル間の機能結合を明らかにする研究に取り組んでいます。幼若ホルモンの分泌、筋細胞の示すリズム収縮(ペースメーカー発現機構)及び学習・記憶の高次脳機能等の細胞機能をイオンチャネルを中心とした分子間ネットワークから明らかにしようという試みです。この分野に興味を持たれる方の応募を期待しています。

        

図. フタホシコオロギの単一アラタ体細胞に同定された巨大コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネル電流。単一チャネルコンダクタンスは190 pS. J. Comp.Physiol. B (2001) 171:347-356 より。