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第1回 場の言語研究会開催のお知らせ

2012年12月27日

第1回 場の言語研究会開催のお知らせ
私たちは、2011年度科学研究費補助金の研究課題「言語コミュニケーションにおける場の理論の構築:近代社会の問題解決を目指して」(代表:大塚正之、研究分担者:井出祥子・岡智之・櫻井千佳子)の研究グループを土台として、このたび、「場の言語研究会」を立ち上げることになり、第1回の会合を下記のように開催することとなりました。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
研究会代表世話人:東京学芸大学 岡 智之
1.日程:2012年1月26日(土)14:00~17:00
2.会場:早稲田大学 26号館(大隈タワー)3階301号室
3. プログラム
14:00 開会あいさつ 研究会代表 岡 智之(東京学芸大学)
14:15-15:15 基調講演 大塚正之(早稲田大学)「場の理論と言語」
15:15-15:30 休憩
15:30-16:10 特別講演 永田鎮也(日本光電工業株式会社 荻野記念研究所)
「身体的覚知における無主語の転回」
16:10-17:00 総会
○基調講演: 「場の理論と言語」
・ 大塚正之(早稲田大学大学院法務研究科 教授)
・ プロフィール:約30年にわたって、民事、家事の裁判官として勤務しながら、言語学、発達心理学、経済学、分子生物学、物理学、動物行動学、脳科学、精神 医学などを哲学的視点から研究。2009年度より現職。主著書に『場所の哲学―存在と> 場所―』(ペンネーム城戸雪照、文芸社、2003)がある。
・ 要旨:場の言語学とは、場の理論に基づいて言語を研究するものである。場の理論というのは、その中に含まれる要素(例えば粒子、細胞、ことば)に着目するのではなく、それらの要素が置かれている場全体において、個々の要素がどのように相互作用して現象を産み出しているのかを研究する立場である。人と人とがコミュニケートする場を考えて、その中で言語の果たしている機能を、非言語的な要素とともに考えることにより、個々の要素に還元してみても分からない人間の意思伝達システムを総体として明らかにすることを目的とするのが場の言語学である。今回は、この場の理論と言語との関係について明らかにする。
○ 特別講演: 「身体的覚知における無主語の転回」
・ 永田鎮也(日本光電工業株式会社 荻野記念研究所 主席研究員)
・ プロフィール:精神医学、哲学、宗教に興味を持ち、学生時代に木村敏先生(精神医
学)よりハイデガーを学ぶ。また上田閑照先生(宗教哲学)に西田哲学、清水博先生(場
の研究所)及び佐々木正先生(元シャープ副社長)に場と共創の原理を学ぶ。更に柳生
延春21 世宗家に柳生新陰流兵法を学び、本願寺にて真宗教学・仏教学を修める。関西柳
生会代表(1987 年~2012 年)、本願寺僧侶。清水博東京大学名誉教授との共著に「生命
知としての場の論理」(中央公論社新書,1996)。The United Nations Conference Centre
(2009 年),International Telecommunication Union(2011 年)等の国際会議でレー
ダーサークを題材に、次世代ICT (Information & Communication Technology) におけ
る異なる場の統合について発表。薬理学,電気生理学,生体情報工学専攻,薬学博士。
・ 要旨:剣と宗教における自身の体験を基に、身体的覚知が生じる瞬間の言語的共通性
について論じる。特に日本語における無主語の特徴が身体的覚知に果たす役割を、無
主語の転回という活きに着目して場の理論から考察を行う。
○ 連絡先:
東京学芸大学留学生センター 岡 智之
okatom@u-gakugei.ac.jp
042-329-7235

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