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授業参観

新年度を迎えてひと月だたちました。

本日は、ご多忙の中、多くの保護者の方に授業を参観していただきました。ご家庭で見せる姿とは違った、小金井中学校での生活や学習の様子を見ることはできましたでしょうか。授業公開の後の部活動保護者会、保護者と教師の会総会、教育講演会若竹会総会にも多くの方に参加してくださりました。ありがとうございました。今後とも本校の教育活動にご理解、ご協力いただけますよう教職員一同尽力してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

~授業の様子~
今年度は理科の授業の風景を紹介します。
第1学年理科は顕微鏡の使い方や名称について学習しました。
第3学年理科は水溶液が電気によってどのような変化を起こすのか、タブレットに入力したものを電子黒板に表示し、発表しました。


~配布された授業のねらい2年数学より~

What if not 「~~でなければどうなるか」 問題設定の方略
 What if notはアメリカの数学教育学者BrownとWalterによって問題設定の方法として提唱されたものです.その方法は数学史の分析から見出すことができます.
Brownら(1990)は問題設定の方略の概要を次のようにまとめています(p.78).
  第0水準  出発点を選ぶ
  第Ⅰ水準  属性の目録づくり
  第Ⅱ水準  What-If-Not
  第Ⅲ水準  問いをつくる あるいは問題設定
  第Ⅳ水準  問題分析
 それぞれの水準とその概略を実際に扱われている,ピタゴラス(三平方)の定理を例にして述べましょう.第0水準は出発点を選ぶことです.出発点は様々で,ピタゴラスの定理や,幾何板,数列,握手に関することなども取り上げられていますがここでは割愛します.ピタゴラスの定理を例にすると,ピタゴラスの定理を例にすると決めた時点で,この第0水準に到達しています.
 第Ⅰ水準は属性の目録づくりです.属性というのは,出発点が持つ性質や要素などのことであり,ピタゴラスの定理においては,「この陳述は定理である」,「定理は3つの辺の長さを扱っている」,「定理は直角三角形を扱っている」,「定理は面積を扱っている」,「ピタゴラスの定理には,変数が3つある」,「変数は等号で結ばれている」などが挙げられています.つまり知っていること,わかっていること(これが属性です)を列挙していくことになります.
 第Ⅱ水準はWhat-If-Notです.第1水準で挙げた属性に対して,What-If-Not「~~でなければどうなるか」と問う段階です.「この陳述は定理である.」に対して,What-If-Notと問い「この陳述が定理でなければどうか」と問うてみましょう.その結果,「陳述を定義と解釈せよ」,「陳述を公理と解釈せよ」,「陳述は偽であると過程せよ 」を得ています.
 第Ⅲ水準は問をつくる,あるいは問題設定です.第Ⅱ水準で変形させた多くの属性をもとに問をつくる段階です.「変数は等号で結ばれている」から得た「変数は<で結ばれている」に対し,「 < には幾何学的意味があるか」や「どんな全数に対して,この不等式は成り立つか」という問を挙げています.
 第Ⅳ段階は問題分析である.ここでは,第Ⅲ段階でつくった問を分析します.
 このWhat if notの考えは,数学を発展させることに役立つ考え方を明らかにしたものです.ピタゴラスの定理の属性からWhat-If-Not「~~でなければどうなるか」と問うことで,フェルマーの最終定理やピタゴラス数への着目,立体への拡張などの問いを得て発展させていくことができます.またこの考えは日常,あるいは社会に出た際の問題解決にも一役買うのではないでしょうか.あることに気づいたとき,その気づきで満足するか,あるいはそれを発展させ,より物事の本質に近づいていくのかは大きな差があります.ぜひ,小金井中の生徒には後者となり,探究を深める姿勢を学んでほしいと思っています.
 
 さて,授業で扱った問題は2桁の自然数(例えば31)と十の位と一の位の数を入れ替えた数(31に対して13)の差が9の倍数になること(31-13=18)からスタートしています.この後,どのような問を作り,どのように探究を深めていくのか,保護者の皆様もぜひ考えてみてください.
 


2018/05/06