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過去問とその意図 ~理科~

平成28年度入学検査 大問2
問題

理科室にある実験器具を使って、図1のような装置を組み立て、水をガスバーナーで熱する実験を行いました。器具Aには、熱する前までは一番上まで水がいっぱいに入っていましたが、しばらく熱すると、図2のように①器具Bの底(そこ)からさかんにあわ(気体)が発生してきました。次の問いに答えなさい。

(1)器具A、器具Bの名前を答えなさい。
(2)安全にガスバーナーに火をつけるための操作になるように、次のア~オを正しい順番に並びかえなさい。
  ア ガス調節ねじを少し開ける。
  イ マッチをする。
  ウ 空気調節ねじを少しずつ開けていって、ほのおの色を青色にする。
  エ ガスの元せんを開ける。
  オ ガス調節ねじをさらに開けて、ほのおの大きさを調節する。
(3) 安全に実験を行うために、ガスバーナーで熱する前に器具Bの水の中に入れておかなければならないものは何ですか。その名前を答えなさい。
(4)下線①の現象のことを何といいますか。答えなさい。
(5) しばらく熱すると、図2のように器具Aの上の部分に気体が集まってきました。この気体は何ですか。下のア〜エの中から1つ選び、記号で答えなさい。
  ア 酸素    イ 水素    ウ 空気    エ 水蒸気
(6)気体の集まってきた器具Aの上の部分を冷やします。
① 器具Aの水面の高さはどのようになりますか。下の【①の答え】の中から1つ選び、記号で答えなさい。
② ①の理由として適切なものを下の【②の答え】の中からすべて選び、記号で答えなさい。 
【①の答え】
  ア 水面が上がる
  イ 水面の高さは変わらない
  ウ 水面が下がる
【②の答え】
  ア 器具Aの中にものの出入りはないからです。
  イ 器具Aの中から水が出ていくからです。
  ウ 器具Aの中の気体の温度が下がるからです。
  エ 液体が液体の姿ではいられなくなるからです。
  オ 気体が気体の姿ではいられなくなるからです。
  カ 液体が気体の姿に変化するからです。
  キ 気体が液体の姿に変化するからです。
 

問題の解説

(1)A試験管 Bビーカー (2)エ→イ→ア→ウ→オ (3)沸騰石
中学校では、授業の中で多くの実験や観察をしてその結果から考察をしていきます。正しい操作方法、実験手順で実験や観察が進められなければ、信頼性の高いデータを得ることはできません。そのため、実験器具の名前や実験観察器具の正しい使い方は、実験を行う上でとても重要な知識と言えます。
正しい使い方には何かしらの理由があるはずです。単にその方法が正しいという知識だけでなく、その方法でなければならない理由を合わせて考えてみてください。他の方法は「信頼性の高いデータを集められない」ことや「危険」なこと、「効率が悪い」ことなどを理由として選ばれていないはずです。信頼性の高いデータを安全に、かつ効率的に得るために小学校の授業で経験する実験の内容、その時に扱う実験観察器具は、しっかりと理解しておきましょう。
 
(4)沸騰 (5)水蒸気 (6)①ア ②ウ オ キ
この問題では、水のすがたが変化するという現象を正しくとらえることができているかどうかを確認しています。特に、(6)では、一度水蒸気にすがたを変えた水が冷やされることで、ふたたび液体に戻ることについて、理由を含めて聞かれています。これは、科学的な現象について、結果どうなるのかということだけでなく、「なぜそうなるのか」ということを大切にしてほしいからです。結果を知っていることも知識と言えますが、「なぜ」を知っていれば、似た状況にある他の場合の観察や実験の結果を予想する場合や考察する場合に役立つはずです。
 
小金井中学校の理科では次の二つのことを目標として授業を行っています。自然にはたらきかけ、自然から学び取り,自然を知る「科学の方法」を獲得すること、そして目の前にある現象や法則をこれまでの知識の中に関係づけより洗練された知識にしていく「科学の目」の獲得することです。
小学校で経験する授業の中でも、単に知識として知るのではなく、「なぜそうなるのか」、「なぜそうするのか」という問いを持ちながら臨んでほしいと思います。