行事

過去の合同ゼミナール

平成27年度東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科
合同ゼミナールについて

ワークショップの趣旨と課題

発達支援講座  斎藤 遼太郎


1 本年度ワークショップ企画について
 本年度の合同ゼミナールの全体テーマは、「広域科学としての教科教育学の再考」とした。このテーマを設定した意図としては、この合同ゼミナールを単なる発表及び議論の場とするのではなく、多領域に渡る連合学生が交流することで普段とは違う視座を得、それにより今一度教育学とは何かを再考できたらという願いがあったからである。そのため今年度のワークショップの形式は、似たような疑問を抱えている、しかしそれぞれの専門とする領域が異なる連合学生が集まることで、議論が活性化することを期待し、グループディスカッションで議論を行なうこととした。
 グループディスカッションのテーマについては、研究における視点を幅広く捉え、研究そのものの目的や、研究における問題提起、研究方法等具体的になりすぎず、また誰しもが悩みを抱えていると考えられる内容に設定するように心掛けた。事前にテーマを設定及び公開し、希望するテーマを選択してもらうことで、具体的に話し合いたい内容を準備できるようにした。


2 実施方法

 事前に実行委員会で設定した複数のテーマから、話し合いたいテーマについて参加者に希望をとった。希望調査の結果を集計し、各テーマ2グループ6名程度ずつになるようにグループ分けを行なった。その際様々な立場から意見が出るように、学年、講座がなるべく異なるように配慮した。
 当日のワークショップの流れとしては、最初に全体説明を行なうこと以外は、グループ毎に進行方法は全て一任することとした。これは各グループにファシリテーターとしての運営委員が参加していたために事前から進行方法の準備を行なえると共に、テーマや構成メンバーにより進行方法は変動的になると思われたためである。どのグループにおいても、最終的な終着点には辿り着けるように時間配分を行ない、その共有方法としてはFORUMにおいて行なうこととした。


3 成果と今後の課題

 今回行なったグループディスカッションを通して、今年度のテーマである「広域科学としての教科教育学の再考」がどのグループにおいても行なわれていたかと思われる。
 今回のテーマは、どのテーマも我々の研究それ自体を問うものであった。そしてそれは、専門領域毎に近しい視点もあれば全く異なる視点からなるものもある。グループディスカッションを通して、それぞれが普段接している専門領域における現状と課題を打ち明けることで、教育学全般における現状と課題が浮き彫りになったかと思われる。グループによっては、必ずしも回答が得られたわけではないが、今後学校教育学専攻の一員として研究を進めていく上で、必要となる視点が得られたのではないかと考えられる。
 昨年度までと違い、本年度は1日開催になったため、時間的制約が大きかった。しかし運営委員会で話し合っていた当初から、この合同ゼミナールのメインであるワークショップと先輩に聞く博士論文執筆体験談とポスター発表の3軸を欠くことはしたくなかった。そのため、限られた時間の中でタイムテーブルを組むこととなった。結果としてグループディスカッションにおいて、他のグループの参加者と議論の内容を共有する時間を設けることが出来なかった。FORUMに掲載されるためそれでも良いと考えていたが、やはり合同ゼミナールの中に共有の時間を入れ込むことで、その後の体験談やポスター発表、交流会に対しての意識が変化したかと思われる。どちらの形式が良かったかについては、今後の課題であろう。

平成27年度の日程について

このページのトップへ
戻る