行事

過去の合同ゼミナール

平成28年度東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科
合同ゼミナールについて

ワークショップの趣旨と課題

発達支援講座  喜屋武 睦


1 本年度ワークショップ企画について
 本年度の合同ゼミナールの全体テーマを「今後の教育学研究を考える」と設定した。設定理由としては、多領域にわたる教育学研究において、自己の専門領域のみでなく、隣接領域及びより広い視野で教育を捉え直したいという狙いからである。
 この全体テーマを踏まえ、今年度のワークショップではテーマに対しあえて抽象性を持たせ、多岐に及ぶ専門領域から意見を引き出しやすいと思われるテーマを設定した。そして、実行委員会での協議の結果【Ⅰ:普通学級におけるマイノリティの受け入れ方】【Ⅱ:教育学研究者に求められる資質とは?】【Ⅲ:チームで研究を進めることの長所・短所】【Ⅳ:教育学における基礎研究の意義】の4テーマを設定した。
 上記のワークショップテーマは各領域からそれぞれの視点での定義(「マイノリティ」や「基礎研究」など)についての意見も吸い上げることも目的としていたため、事前に希望のテーマを選択してもらった。


2 実施方法

 事前に事項委員会で設定した上記4つのテーマから話し合いたいテーマについて参加者に希望をとった。基本的に希望に沿えるようグループ分けに配慮はしたが、偏りが生じるテーマも見られたため、所属講座と学年を参考になるべく偏らないよう振り分けた。グループ分けの際は各テーマ2グループとし、計8グループに6名程度となるよう配置した。実行委員から1名ずつ(人数の関係上1グループのみ2名)を各グループのファシリテータとして配置した。
 ワークショップは以下の流れで実施した。
①全体説明(9:00~9:10)②実行委員からグループテーマの詳細説明(9:10~9:15)③自己紹介(9:15~9:20)④討議(9:20~10:10)⑤グループ内での意見の集約(10:10~10:20)。各グループの進行に関しては、配置したファシリテータに一任した。


3 成果と今後の課題

 本年度の全体テーマは「今後の教育学研究を考える」であり、そのテーマに沿うようワークショップにおいて各テーマを設定した。
 いずれのグループにおいても、上記テーマについて様々な領域の視点から異なる意見に触れることができたように思われる。一つのテーマについて各専門領域から意見を出し合うことで、「視点が異なれば捉え方も変化する」ことをどの参加者も改めて考える機会となったのではないかと考える。当然、時間的制約の中で、最終的な解答を導き出せてはいないと思われるが、教育学研究を進める一人として自身の研究に新たな視点を持つことができたことは成果として挙げられるのではないかと考える。
 本年度は昨年に引き続き1日開催であった。昨年の合同ゼミナールに関するアンケート、本年度の合同ゼミナール終了後のアンケートからも、集中して行うことで活発な議論や指導を受けることができたという意見が多く見られた。その反面、当日のタイムスケジュールに関しては、ポスター発表の講評やOBの博士論文執筆体験談により時間を割きたいという意見も多数みられ、来年度の課題として残った。
 実行委員会の運営に関しては、①(前年度委員から助言はもらえるものの)1年生で企画するため、合同ゼミナールの全体像を事前に想定することが困難②現職者が多い中で時間調整が困難などの反省も出された。
来年度も有意義な合同ゼミナールを開催できるよう、可能な限り来年度の実行委員会に協力していきたい。

平成28年度の日程について

このページのトップへ
戻る