メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(内臓に脂肪が蓄積した肥満)によって、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態といえます。

 内臓脂肪型肥満を簡単に調べる方法としてウエスト周囲径を調べる方法が一般的です。男性では85cm以上、女性では90cm以上あると内臓脂肪型肥満が疑われます。

 では、内臓脂肪の蓄積はなぜ悪いのでしょうか。これは、一つ一つの内臓脂肪細胞が肥大すると脂肪細胞より分泌される生理活性物質(アディポサイトカインなど)の分泌が乱れ(ホルモン分泌の乱れ)、インシュリンの効きが悪くなるインシュリン抵抗性※という状態になります。これが動脈硬化や、高血圧、高脂血症、高血糖を引き起こすとされています。そして、動脈硬化から心筋梗塞などの重大な病気になると考えられています。この際、極めて重要なことは、高血圧、高脂血症、高血糖といった症状の一つ一つはごく軽く、薬を必要としない程度のものであっても、複数存在すると心筋梗塞を発症する確率が非常に高くなるということです。実際に、心筋梗塞で救命センターに担ぎ込まれる患者さんの中には、血圧も血糖やコレステロールの値も大して高くない人達がかなりいらっしゃるのです。こういう方達は、メタボリックシンドロームが原因で心筋梗塞になった可能性が高いのです。

※インシュリン抵抗性―インシュリンの効きが悪い状態。インシュリン受容体の数が少ないか、受容体の働きが悪いため、インシュリンの作用が発揮されにくいために起こる。

メタボを予防するにはどうしたらいい?

まずは、BMI(体格指数)を計算してみましょう。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m

BMI22は、有病率が最も低く健康のために好ましい数値とされています。

18.5以上25未満はよいとされています。25以上で肥満と判定されますが、筋肉が多くついている場合等は、不健康な肥満とは限りません。

メタボリックシンドロームの予防には、運動療法と食事療法です。

1、運動療法

内臓脂肪細胞には交感神経が多く分布しており、運動により交感神経を刺激すると、内臓脂肪をどんどん燃やして減らすことができるのです。

@     運動量の目安として、ウォーキング(有酸素運動)なるべく130分以上、1万歩をめざして毎日歩くと良いでしょう。また、心拍数(脈拍数)が一分間に100から120回を維持した運動(プールで歩く等)を1530分間、うっすら汗をかく程度の運動もよいです。

A     ウォーキングの前にストレッチ等(無酸素運動)を組み合わせると脂肪燃焼を促します。

B     日常生活でエレベーター等を使わずできるだけ階段を使用するよう努力しましょう。

 2、食事療法

@     自分の摂取する適正なカロリーを知り、高カロリー、高脂肪な物を避け、間食を避けましょう。また、食物繊維を多く含む野菜等を食事の前に食べるとよいでしょう。

A     朝食を抜いたり、遅い時間に食べたりせずに、規則正しい時間に3食きちんと摂りましょう。

B     無理なダイエットはやめましょう。

急激な負荷をかけないよう体調に合わせた運動と適正な食事でゆっくりしたダイエットを行いましょう。

メタボリックシンドロームの診断基準は?

必須項目:ウエスト周囲径 男性85cm以上、女性90cm以上

選択項目:1.収縮期(最高)血圧が130mmHg以上

かつ/または拡張期(最低)血圧が85mmHg以上

     2.中性脂肪値 150mg/dl以上

かつ/またはHDLコレステロール(善玉コレステロール)40mg/dl未満

3.空腹時血糖値 110mg/dl以上

選択項目のいずれか2つ以上が同時に存在すること

あてはまる項目はありましたか?

保健管理センターでは、健康相談や食事・運動などのアドバイスも行っています。相談希望がありましたら、いつでもお越しください。


保健管理センター
長部 ひとみ





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