近い将来出現するであろう新型インフルエンザについて 
    


新型インフルエンザウイルスとは 

[新型インフルエンザウイルス]とは、従来は人に感染することがなかった鳥インフルエンザウイルス等が人に感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったウイルスである。

多くの専門家は、現在問題になっている高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が変異して新型インフルエンザになる可能性が一番高いと想定しているが、他の型の可能性も視野に入れて検討している。

 高病原性鳥インフルエンザウイルスによる鳥インフルエンザは、世界的に流行しており、鳥からヒトへの感染も報告されているが、ヒトへの感染者のほとんどは、感染した鶏やアヒルに接触することで感染したと考えられている。また、一部にヒトからヒトへの感染とみられる例もあるが、比較的限定的であり、現時点では新型インフルエンザの発生は起こっていない。

実は、人類は20世紀に新型インフルエンザの大流行を3回経験している。いずれも鳥インフルエンザウイルスが突然変異したものである。

大正 7年:1918 〜20年(第一次世界大戦中):スペインインフルエンザ(H1N1)
昭和32年:
1957 〜58年          :アジアインフルエンザ(H2N2
昭和43年:1968 〜70年          :香港インフルエンザ(H3N2)

なかでも、1918年から1920年に流行した「スペインインフルエンザ」では、世界人口18 億人のうち510億人が感染、4千万〜5千万人が死亡したといわれる。

過去、爆発的な世界的流行(パンデミック)は10年から40年の周期で起こっており、時期的に、いつ発生してもおかしくない状況であり、十分な注意と対策が必要である。

世界保健機関(WHO)では新型インフルエンザの発生は、「IF(起こるかも)」ではなく「WHEN(必ず起こる、それがいつか)」である、としている。

新型インフルエンザが発生したら

変異の結果、鳥インフルエンザウイルスがヒトからヒトへの感染能力を獲得したとき、新型インフルエンザウイルスが発生したことになる。

新型インフルエンザウイルスが発生した場合、基本的にすべての人が、そのウイルスに対して抵抗力(免疫)をもっていない。そのために新型インフルエンザはヒトの間で広範かつ急速に拡がると考えられる。さらに、人口の増加や都市への人口集中、飛行機などの高速大量交通機関の発達などから、短期間に地球全体にまん延すると考えられる。ただし、新型インフルエンザウイルスがどのくらい強い感染力をもつのかについては、現段階では予測できない。

日本政府は新型インフルエンザが全国的に流行した場合人口の約25 3200万人が発症し、死者17万人〜64万人と仮定して対策を講じているが、実際はそれ以上の被害が出ると予想するデータもある。

現在の状況
WHOはインフルエンザ警報フェーズを6段階に分類している。
現在はフェーズ3である。

世界保健機関(WHO)によるインフルエンザ警報フェーズ


医療的対策

通常のインフルエンザの予防接種(ワクチン)は、新型インフルエンザへの効果はほとんど期待できない。

新型インフルエンザに対して効果が期待できるワクチンとして、プレパンデミックワクチンとパンデミックワクチンがある。プレパンデミックワクチンとは、新型インフルエンザウイルスが大流行を起こす前にトリ−ヒト感染の患者または鳥から分離されたウイルスを基に製造されるワクチンを指す。政府は現在流行している鳥インフルエンザウイルス(H5N1)に対するワクチンをプレパンデミックワクチンとして1000万人分を備蓄し、現在、医療従事者等に試験的に投与する計画が進行している。

パンデミックワクチンとは、ヒト−ヒト感染を引き起こしているウイルスを基に製造されるワクチンで、効果は高いが、新型インフルエンザ発生後、生産まで少なくとも6ヶ月〜1年間かかる。また、大量生産は容易ではなく、接種から免疫抵抗力の獲得までにはさらに数週間が必要であるため、効果を発揮し始める頃までに多数の犠牲者が発生することになる。このような状況において、抗インフルエンザウイルス薬(商品名「タミフル」)の有用性が期待されている。


今後の対策のポイント

 国や都から各種ガイドラインが出されているが(後述)、以下のような点が重要である。
1学校
・危機対策本部の立ち上げ
・情報の伝達・情報の収集・公表の仕方の整備
休校・閉校の基準・手順

原則として諸行政機関からの指導を基に学校がこれを決定するが、必要に応じて学校が独自で判断を下す必要もありうる。

休校措置になった場合を想定し、以下の事項を検討確認しておく。
1)学生では公欠、職員では公休に関する取り決め
2)休校期間の必要職員およびその員数
3)休校解除の判断基準
4)休校期間の授業補償に関する取り決めと授業の再開方法

2個人
個人でできる対策(厚生労働省)
新型インフルエンザ発生前に準備すべきこと

(1)うがい、手洗い、マスクの励行
(2)食料・水・日用品の確保・備蓄
(3)発熱時の対応の相談
新型インフルエンザ発生後にとるべき対応

(1)情報収集
(2)発症者の家庭における留意事項                  
(3)医療の確保への協力
(4)不要不急の外出の差し控え

参考となる資料を以下に示す。

東京都福祉保健局
 東京都新型ンフルエンザ対策ページ
厚生労働省
 新型インフエンザ対策関連ページ 
 ・国の新型インフルエンザ対策行動計画等
 ・新型インフルエンザ対策ガイドライン
 概要PDF:1468KB
 ・対策推進本部の設置について
 
国立感染症研究所 感染症情報センター
 鳥(H5N1)・新型インフルエンザ(フェーズ35)対策における患者との接触に関するPPE (個 人防護衣)について

フェーズ4以降の新型インフルエンザ対策に関する文部科学省行動計画

 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/09/06091515/006.htm

新型インフル対策改定案:内閣官房より

http://www.cas.go.jp/jp/influenza/pubcom.html







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