日本人は糖尿病になりやすい

                    学校医 岡崎クリニック 岡崎久恒

 

人類はその誕生以来飢餓と闘い続けてきた。
我々の体には饑餓に対応する様々な機能が備わっているが、高カロリー、高血糖に対処する機能は乏しい。
このため、高脂肪高炭水化物状態が続くと、容易に糖尿病などの代謝障害を起こしてしまう。
特に日本人は白人に比べ膵臓におけるインスリン産生能力が弱く、白人の「鉄の膵臓」に対して日本人は「へたれの膵臓」と揶揄されている。白人では体重200kgを超える超肥満者が珍しくないが、日本人では150kgを超える人はまず見かけない。そこまで太る前に糖尿病になってしまうからである。
日本人に糖尿病が増えている理由として「食の欧米化による高脂肪食大量摂取」が挙げられることが多い。高脂肪食により肥満し糖尿病を発病するという説明はわかりやすいが、最近の食事特に外食を見ると炭水化物の過剰摂取の方が大きな問題であると感じさせられる。
日本人は米や麺が大好きである。
外食産業も客を集めるために米や麺の量を多くし、ランチでは大盛り無料とする店も多い。
ランチの代表である牛丼をみると、並盛りでカロリーが674kcal、蛋白質20.4g、脂質22.4g 炭水化物97.4gと圧倒的に炭水化物が多く、以外と蛋白質が少ない(吉野家ホームページより)
いわば大量の米を油と醤油で味付けしたものが牛丼である。カレーライスも似たような物であり、大量の米を食べさせることが日本人の若い人を満足させる最も安くて手っ取り早い手段であるため、今後もこの傾向は続くであろう。
炭水化物は吸収が早く、血糖が急速に上昇するため食事に対する満足緩が非常に高い。しかし、過剰摂取は当然のことながら膵臓のインスリン産生に過大な負担をかけ、中年になるとついに膵臓がへばってしまい糖尿病を発症すると容易に予想できる。
多量の炭水化物で腹を満たすのではなく、野菜や良質の蛋白質で満足感を得るように若いうちから嗜好を変えていく必要があるだろう。





【ホケカンだよりBack Number】に戻る




[ホケカンだより]に戻る