スポーツの秋、楽しく運動(身体活動)を!

 

 

食欲の秋でもあり、ついつい食べすぎてしまったという方もおられるのではないかと思います。
さて、体重を1kg減らすのに、カロリーはどのくらい消費しなくてならないかご存知ですか?

それは大体7000〜7200 kcalになります。

 

消費カロリー(kcal)= 1.05×メッツ2×時間(h)×体重(s)(簡易計算方法)

例えば、50Kgの人が1時間普通歩行(3メッツ)した場合

1.05×3×1.0×50157.5kcal

毎日1時間を1ヶ月半継続して歩けば、体重が1s減ります。体重50kgの人は椅子などに座り1時間安静1エクササイズ153kcal消費し、132135時間(約5日半)安静にしていて1kg減るという計算になります。やせたい方は、無理なダイエットは危険ですので、バランスのよい食事でカロリーを抑えるか、運動によりカロリーを消費するのがよいでしょう。

 

運動不足は、全身の持久力と関連のある最大酸素摂取量VO2max (ml/kg/min)が低下し、高血圧、高脂血症、2型糖尿病、心筋梗塞等冠動脈疾患や乳癌、大腸癌他のリスクが高くなり、適度な運動を行うことによってそのリスクが低くなるという結果が得られています。また寿命との強い相関も結論づけられています。

 

では、生活習慣病にならずに、健康を保つには運動はどのくらいすればよいでしょうか?

 

厚生労働省が作成した「健康づくりのための運動指針」(エクササイズガイド2006)において、週23エクササイズの活発な身体活動(運動と生活活動)、そのうち4エクササイズは活発な運動 を目標として推奨しています。

 

アメリカの運動ガイドライン(2007年米国心臓協会、米国スポーツ医学会)では、成人は30分以上の中等度の有酸素的な身体活動(早歩き等)を週5日以上、または、20分以上の高度の有酸素活動(ジョギング)を週3日以上行うべきである他、アメリカの基準の方が強めの運動を指示しています。

 

1 エクササイズ〔Ex〕(=メッツ・時):身体活動の量を表す単位で身体活動の強度(メッツ)に身体活動の時間(時)をかけたもの。より強い身体活動ほど短い時間で1エクササイズとなる。

2 メッツ(強さの単位):身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表す単位で座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当する。活発な身体活動とは、3メッツ以上の身体活動である。

 

身体活動量〔エクササイズ〕=強度〔メッツ〕×時間〔時〕

1エクササイズの相当する身体活動

運動

強度(メッツ)

時間(分)

ウェイトトレーニング(軽・中等度)、バレーボール

ボーリング、フリスビー

3

20

速歩、体操(ラジオ体操など)、ゴルフ(カートを使って)、卓球、バドミントン、アクアビクス、太極拳

4

15

軽いジョギング、ウェイトトレーニング(高強度)、ジャズダンス、エアロビクス、バスケットボール、水泳(ゆっくり)、サッカー、

テニス、スキー、スケート

6

10

ランニング、水泳、柔道、空手

8

78

生活活動

強度

(メッツ)

時間

(分)

普通歩行、床掃除、荷物の積み下ろし、子どもの世話、洗車

3

20

速歩、自転車、介護、庭仕事、子どもと遊ぶ(歩く/走る、中程度)

4

15

階段の昇降、芝刈り(電動芝刈り機使用であるきながら)、

家具の移動、雪かき

6

10

重い荷物を運ぶ

8

78

 

1エクササイズの身体活動量に相当する体重別エネルギー消費量は、個人の体重によって異なります。

1エクササイズの身体活動量に相当する体重別エネルギー消費量

体重

40kg

50kg

60kg

70kg

80kg

90kg

エネルギー消費量

42kcal

53kcal

63kcal

74kcal

84kcal

95kcal

 

EX(エクササイズ)×体重(kg)×1.05=消費カロリー(kcal)

 

 

自覚的にとらえる方法として、楽な感覚からややきついと感じる有酸素運動が勧められています。最大酸素摂取量の50%強度の運動、運動中の脈拍が110130/分、約5メッツ程度の運動です。ある一定以上の運動強度を超えると有酸素運動から無酸素運動に替わります。無酸素運動は乳酸ができ筋肉疲労を起こすため、その境界(AT)を知ると持久力のある運動が継続して行えます。

AT{最大心拍数(220−年齢)−安静時心拍数}×0.75(また0.7、一般人は低め)+(安静時心拍数)という簡易計算式がありますが、運動中、呼吸数が増えて二酸化炭素を多く排出してくることから、息が荒くなったあたりが境界線と考えてよいでしょう。

 

メッツやエクササイズは目標運動量を設定しやすく、身体活動は、日々の生活の中できます。ご自分の生活に合った1週間に23エクササイズ(以上)を組み立ててみてはいかがでしょう。また、健康であっても体力は個人差があるので、自分のペースで無理はせず、継続して行える方法を選びましょう。

持病をお持ちの方や既往症のある方はかかりつけの医師に相談してください。

楽しく適正な運動をすること、そしてバランスのよい食事、休養(睡眠)をとることが大切です。

 


 

 

東京学芸大学保健管理センター

長部 ひとみ











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