散歩やカフェでアイディアと出会う


 

学生生活では、レポートやプレゼンテーション、論文など創造性を求められることが多いのではないでしょうか。そういった課題に取り組んだときに、すぐにアイディアが閃けばよいのですが、なかなかアイディアが閃かずに煮詰まることもあると思います。皆さんは、煮詰まった時に、どう過ごされていますか?

 

アイディアが閃かずで煮詰まった時には、アメリカの心理学者、G.ワラス(Wallas,G.)の「創造過程」を知っておくと助けになると思います。では、「創造過程」の4段階を説明しましょう。

 

第一段階:準備期

自分の課題に関する情報や資料を意欲的に集め、様々な問題解決の努力をする。この段階で解決すればスムーズに終わる。しかし、アイディアが閃かず前に進めない場合は、十分に問題解決の努力をした後に次の段階に進む。

 

第二段階:あたため期(孵卵期)

向き合っていた課題から距離をとり、無関係と思われることをする。例えば、散歩を楽しむとか、入浴してリラックスする、スポーツ観戦をするなどである。非生産的で無駄に過ごしていると思えるかもしれないが、実は解決へのプロセスが無意識に行われている大切な時間なのである。

 

第三段階:ひらめき期(啓示期)

突然、問題解決につながるアイディアが閃く。「アッ、ひらめいた」とか「わかった」という、確かな実感が伴う。第一段階と二段階をバランスよく繰り返しながら、アイディアが閃く事も多いので。第一段階と二段階をバランスよく練り返すことも大切である。

 

第四段階:検証期

実際に、閃いたアイディアが現実に正しいのか検証する。

例えば、アイディアを基に論文を書き上げ、アカデミックな形で検証していく。

アート作品であれば、アイディアを形にしたうえで、自分が納得できる作品になっているか確認するなどである。

 

 

歴史的な発見や発明では、こんな例があります。

ノーベル賞を受賞した物理学者である湯川秀樹博士は、睡眠中に見た夢を書き留めており、夢がヒントで「中間子理論」の発見につながりました。

また、古代ギリシャの数学者であるアルキメデスは、王様から「王冠が純金であるか調べよ」という難問を言い渡され困っていました。しかし、一息ついてお風呂に入っている時にアイディアが閃いたのでした。これが有名なアルキメデスの原理です。

 

ノーベル賞レベルとは言わずとも、皆さんも同じような経験はありませんか?

私は、学生時代に論文を書く為に、情報を集めるだけ集めたけれど、情報の渦の中で身動きできなくなることがありました。おまけにパソコンが壊れてしまい、書き上げたデーターを全部失い、泣くに泣けない状態の時もありました。

でも、部屋から出て外の新鮮な空気を吸いながら散歩したり、友人とカフェで一息ついたり、好きなアーティストのCDを聞きながら一人で歌ったりしてから課題に取り組むと、以前よりすらすらと書けることが多かったです。1ヶ月間位あれこれと考えていたものが、2時間くらいで終えた事もあります。

 

皆さんも、問題に煮詰まった時は、しばらく問題から離れて散歩をしたり、美味しいお茶やコーヒーでも飲んで一息ついてみませんか。

 



濱中 寛之












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