東京学芸大学動物実験指針

                             平成5年9月2日
                             制      定
                          改正(施行)平16.3.31(16.4.1)
                                      平19.3.15(19.3.15)
                                                平20.3.27(20.4.1)

第1 目的
  この指針は,東京学芸大学(以下「本学」という。)において動物実験等を計
 画し,実施する際に遵守すべき事項を示すことにより,科学的にはもとより,動
 物福祉及び環境保全の観点からも適正な動物実験等の実施を図ることを目的とす
 る。

第2 適用範囲
  この指針は,本学において行われるすべての動物実験等に適用する。

第3 定義
  この指針の用語の意義は,実験動物の飼養及び保管等に関する基準(昭和55年
 総理府告示第6号)及び研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針
 (平成18年文部科学省告示第71号。以下「基本方針」という。)に準じ,次の各
 号に定めるところによる。
 (1) 「動物実験等」とは,動物を教育,試験研究又は生物学的製剤の製造の用そ
  の他科学上の利用に供することをいう。
 (2) 「実験動物」とは,動物実験等のため,本学における施設で飼養し,又は保
  管している哺乳類,鳥類及び爬虫類に属する動物をいう。
 (3) 「施設」とは,実験動物の飼養,保管又は実験を行う施設をいう。
 (4) 「動物実験計画」とは,動物実験等の実施に関する計画をいう。
 (5) 「動物実験実施者」とは,動物実験等を実施する者をいう。
 (6) 「動物実験責任者」とは,動物実験実施者のうち,個々の動物実験計画の実
  施に関する業務を統括する者で,その遂行に責任を負う者をいう。

第4 環境安全委員会
  この指針の適正な運用を図り,動物実験計画の立案,実施等に関して指導,助
 言等を行うために必要な任務は,東京学芸大学環境安全委員会(以下「環境安全
 委員会」という。)において行う。


第5 施設及び設備
  部局の長は,動物実験等を適正かつ円滑に実施するために必要な施設及び設備
 を整備するとともに,その管理及び運営が円滑に行われるように努めなければな
 らない。

第6 動物実験計画の立案等
 (1) 動物実験責任者は,科学的合理性及び動物実験等により取得されるデータの
  信頼性を確保する等の観点から,次に掲げる事項を踏まえて,適正な実験動物
  の選択,実験方法等を十分検討して動物実験計画を立案し,必要に応じて実験
  動物に関し専門的知識を有する者又は環境安全委員会の指導,助言等を求め,
  有効適正な動物実験等が行われるよう努めなければならない。
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    動物実験等の実施に当たっては,科学上の利用の目的を達することができ
   る範囲において,できる限り実験動物を供する方法に代わり得るものを利用
   すること等により実験動物を適切に利用することに配慮すること。
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    動物実験等の実施に当たっては,科学上の利用の目的を達することができ
   る範囲において,できる限りその利用に供される実験動物の数を少なくする
   こと等により実験動物を適切に利用することに配慮すること。この場合にお
   いて,動物実験等の目的に適した実験動物種の選定,動物実験成績の精度及
   び再現性を左右する実験動物の数,遺伝学的及び微生物学的品質並びに飼養
   条件を考慮する必要があること。
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    動物実験等の実施に当たっては,動物の愛護及び管理に関する法律(昭和
   48年法律第105号)及び実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する
      基準(平成18年環境省告示第88号)を踏まえ,科学上の利用に必要な限度に
   おいて,できる限りその実験動物に苦痛を与えない方法によってすること。
 (2) 動物実験等を行おうとする責任者は,あらかじめ動物実験計画承認申請書を
  部局の長を経て学長に提出しなければならない。
 (3) 学長は,前号で提出された動物実験計画承認申請書を環境安全委員会に諮問
  し,専門的な事項についての指導,助言等を求めることができる。

第7 学長は,動物実験実施者及び実験動物の飼養又は保管に従事する者(以下「
 動物実験実施者等」という。)に対し,動物実験等の実施並びに実験動物の飼養
 及び保管を適切に実施するために必要な基礎知識の修得を目的とした教育訓練の
 実施その他動物実験実施者等の資質向上を図るため,必要な措置を講じるものと
 する。
2 前項の教育訓練は,次に掲げる事項について動物実験責任者が行う。
 (1) 関連法令等に関する知識
 (2) 適正な動物実験等の実施に関する知識・技術等
 (3) 事後措置を含む適切な実験動物の飼養・保管を行うために必要な基礎知識
 (4) 事故発生の場合の措置に関する知識
3 動物実験責任者は,前項の教育訓練の計画及び実施に関して,環境安全委員会
 の協力を求めることができる。

第8 実験動物の導入等
  実験責任者は,実験動物の導入に当たっては,発注条件,実験動物の状態,輸
 送方法等を確認しなければならない。また,必要に応じて,検疫を実施しなけれ
 ばならない。

第9 実験動物の飼養及び保管
 (1) 実験責任者は,施設及び設備の適切な維持管理に努めるとともに,適切な給
  餌,給水等の飼養及び保管を行わなければならない。
 (2) 実験責任者は,動物実験等の期間中の実験動物についてはもちろん,施設へ
  の導入時から不要時に至るすべての期間にわたって,実験動物の状態を詳細に
  観察し,適切な処置を施さなければならない。

第10 動物実験の操作
  実験責任者は,動物実験等に当たっては,実験の目的に支障を及ばさない範囲
 で,適切な麻酔薬の投与等によりできる限り実験動物に苦痛を与えないように配
 慮しなければならない。必要な場合には,実験動物に関し専門的知識を有する者
 あるいは環境安全委員会の指導,助言等を求めるものとする。

第11 動物実験終了後の処置
 (1) 実験責任者は,動物実験等を終了し,又は中止した実験動物を処置するとき
  は,速やかに致死量以上の麻酔薬の投与等によりできる限り実験動物に苦痛を
  与えないよう配慮しなければならない。
 (2) 実験責任者は,実験動物の死体,排出物等を適切に処置し,人の健康及び生
  活環境を損なうことのないようにしなければならない。

第12 記録・保管
  実験責任者は,実験動物の飼養及び保管並びに動物実験等の操作に関し,実験
 動物管理記録及び動物実験実施報告書に記録し,環境安全委員会からの求めに応
 じて提出できるよう研究室ごとに保管しなければならない。

第13 安全管理等に特に注意を払う必要のある動物実験
 (1) 実験責任者は,物理的,化学的に危険な物質あるいは病原体等を扱う動物実
  験等においては,人の安全を確保することはもとより,飼養環境の汚染により
  実験動物が障害を受けたり,実験結果のデータの信頼性が損なわれたりするこ
  とのないよう,十分配慮しなければならない。なお,施設の周囲の汚染防止に
  ついては,特段の注意を払わなければならない。
 (2) 実験責任者は,前号の危険な物質,病原体等を扱う動物実験等を実施しよう
  とするときは,それぞれの関係法令等に従わなければならない。

第14 哺乳類,鳥類及び爬虫類に属する動物以外の動物を教育及び研究の利用に
 供する場合においても,この指針を尊重するものとする。

第15 動物実験等の実施に関する透明性を確保するため,環境安全委員会は,本
 学における動物実験等の基本指針への適合性に関し,定期的に点検及び評価を実
 施する。
2 前項の点検及び評価の結果について,学長が委嘱する本学以外の者(当該実験
 の関係者を除く。)による検証を実施する。

第16 動物実験等の実施に関する透明性を確保するため,本学における動物実験
 等に関する情報について公表するものとする。

第17 この指針に定めるもののほか,動物実験等に関し必要な事項は,環境安全
 委員会の議を経て学長が定める。

   附 則
 この指針は,平成5年9月2日から施行する。