第13回東アジア教員養成国際シンポジウム



 2018年10月31日・11月1日の2日間、東京において、東京学芸大学の主催により、第13回東アジア教員養成国際シンポジウム(The 13th International Symposium of Teacher Education in East Asia)が開催されました。日本・中国・台湾・韓国・モンゴルの各国・地域の教育系・教員養成系大学・学部から、合計27大学、約120名の参加者を得て、各大学の学長・副学長ならびに関係の研究者、大学院生が「次世代育成教育に向けて」を総合テーマに議論を行いました。

 1日目は、ホテルグランドパレスを会場とし、東アジア教員養成国際コンソーシアム(ICUE)の国際運営委員会(北京師範大学・華東師範大学・ソウル教育大学校・公州大学校・大阪教育大学・東京学芸大学の6大学で構成)を開催しました。
 2日目は、一橋講堂を会場としてシンポジウムを開催しました。
 午前中の開会式では、出口利定・東京学芸大学学長の主催者挨拶に続き、清水明・文部科学省総合教育政策局長、朴達遠・公州大学校総長代理、楊昌利・華東師範大学党委副書記、栗林澄夫・大阪教育大学学長の来賓挨拶がありました。基調講演では、金慶成・ソウル教育大学校総長から「第四次産業革命時代の教師教育」、周作宇・北京師範大学副学長から「教育の情報化を背景とした教師教育の改革と発展」、松田恵示・東京学芸大学副学長から「AI(人工知能)と教育」と題した発表が行われました。
 午後の部では大学院生・若手研究者によるポスターセッションと3つの分科会、特別セッションが設けられました。ポスターセッションでは、国内外の研究者からの熱心な質問に9件のポスター発表者が答えている様子が見られました。分科会は、第1セッション「次世代育成教育のための教員養成―政策・制度の視点から」(司会進行:大伴潔・東京学芸大学教授)、第2セッション「次世代育成教育のための教員養成―研修・教師教育の観点から」(司会:岩田康之・東京学芸大学教授)、第3セッション「次世代育成教育のための教育実践・個別課題」(司会:小森伸一・東京学芸大学准教授)がもたれ、活発な議論が交わされました。さらに総長会議に続いて開催された特別セッション「教員養成をめぐる東アジア高等教育圏の構築―キャンパス・アジア『東アジア教員養成国際大学院プログラム』」では、北京師範大学・ソウル教育大学校・東京学芸大学の3大学によるキャンパス・アジア事業の中間報告が行われました。

 シンポジウムでは、次世代育成教育に向けて、東アジアの教員養成大学・学部間の相互理解が深められ、多様な視点が提示されました。今後はこのコンソーシアムを通じて、教員養成系大学の学部生・大学院生、教職員の国際交流がいっそう活発になることが期待されます。
 次年度は、国際運営委員会ならびに総長会議の議を経て、陝西師範大学(中国・西安市)での開催が決定しています。

スケジュール詳細
シンポジウム公式ウェブサイト