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小型衛星プロジェクト
1980年代より多種多様な観測から、電離圏おいて地震に伴うと思われる異常現象が報告されている。もし地震との因果関係が定量的に評価されれば予知に役立つのは可能性がある。しかし電離圏の異常と大地震の因果性をこれら解明の出発点となると思われる統計を用いて示すのは難しい。なぜならマグニチュード7以上の大地震は、全地球上で年間10〜20程度発生しているが、定点地上観測で、有意な統計結果を得られるイベントを観測するためには1000年単位の時間が必要となる。これに対し、衛星観測が一つの解決策となり得る。世界最初の地震に関連する電離圏異常を目的とした衛星は、2001年にロシアが打ち上げた小型衛星Kompassであったが、通信機器の不具合が発生し失敗に終わった。しかし2004年6月、フランス宇宙研究センターのDEMETERという同様の衛星は打上げに成功し、同年12月には、ウクライナ・ロシア共同の衛星Sich-1Mが打ち上げられ、いまやトルコ、イタリア、メキシコまでもが専用衛星の打ち上げの計画に入った。先進国で唯一地震国である日本では研究者の提案レベルで、国レベルではこういった計画はまったくない。
一方で、劉ら(GRL, 2000, 2001, 2005 underreview)によれば台湾の地震の前5日以内に、電子密度の減少が見られ、統計的にも有意であるという。以上より、衛星において電子密度観測は極めて有望な観測のひとつであると思われる。
鯨衛星2号
林らは鯨の生態調査のために鯨生態観測小型衛星を2002年12月に打ち上げた。これらは現在も順調に観測を続けている。これらは、従来の高額な宇宙開発とは異なり画期的な超低コスト高機能衛星でもあったため、NatureやNHKなどをはじめとした、世界中の各種メディアで幾度もアナウンスされたことで
も有名である。本計画では、この次世代機の鯨衛星2号に地震前駆現象検出用プローブを搭載したいと考えている。先ほども述べたように通常、衛星を用いた研
究には高コストの難題がある。例えばDEMETERは多種のデータがとれるとはいえ、プログラムコストは数十億円と伝えられており、本計画は電子温度・密
度のみに観測を絞り、鯨衛星2号に搭載するため、コストの点においても極めて現実)であると思われる。
[小型衛星衛星]鯨生態観測
衛星(観太くん) 千葉工業大学
[電子密度・温度測定] JAXA
宇宙科学研究本部 小山研
関連リンク (地震電磁気と衛星)
ELMOSワーキンググループ設立提案書