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SPSSで一要因分散分析(対応なし)を行う

 

 そもそもイチヨウインブンサンブセキって何だ?という方は、自分で勉強していただきたいのですが、簡単に説明しましょう。

 

一要因分散分析グラフイメージ

 こんな感じのグラフが描けて、それぞれの得点に差があればいいな、という場合に用いるものが一要因分散分析です。この場合の因子(点数の差の原因)は教材です。ここではAとBとCの三つの教材が比較の対象ですが、もちろんD、E…とあっても構いません。重要なことは、折れ線が一本である、ということです。

 

 では次に、SPSSの操作説明に入ります。SPSSでは一要因分散分析を、一元配置分散分析と呼びます。

 まず以下のようなデータが得られたとしましょう。ここでは対応のない一要因分散分析について説明します。対応ありはこちらを参照。

農法A 農法B 農法C
67 72 79
58 74 83
50 68 82
64 67 67
62 75 77
71 70 80
55 66 78
60 69 85
58 64 81

 これは、一つの畑につき一つの農法を試した結果得られた収穫高のデータです。ここではわかりやすく、どの農法のサンプル数も同じにしたので、このデータならばExcelでも分散分析ができます。
 しかし、ここではSPSSを用いた説明をします。

 SPSSをよく知らない人は、上の表の通りにデータを入力してしまいますが、 この入力方法ではSPSSは動きません。そこで、次のようにデータを入力します。

 

  農法 収穫高 14 2 75
1 1 67 15 2 70
2 1 58 16 2 66
3 1 50 17 2 69
4 1 64 18 2 64
5 1 62 19 3 79
6 1 71 20 3 83
7 1 55 21 3 82
8 1 60 22 3 67
9 1 58 23 3 77
10 2 72 24 3 80
11 2 74 25 3 78
12 2 68 26 3 85
13 2 67 27 3 81
(右上へ)

 ExcelからSPSSにデータを移すときに注意しなくてはならないことは、このデータの入力の違いです。 注意してください。ここでは、農法の1が農法Aで、2が農法B、3が農法Cにあたります。
 ここまでデータを打ち込んだら、いよいよ分析に入ります。

 

SPSS画面1

 このデータは一要因対応なしですか・轣A
  分析→平均の比較→一元配置分散分析
 を選択します。

 var00001というのは農法のことですが、var00001という表記がいやなときは、 画面の一番下のあたりにある「変数ビュー」というタブをクリックして設定してください。

 

 一元配置分散分析をクリックすると、次のような画面が出ます。

SPSS画面2

 繰り返しますが、 var00001は農法var00002は収穫高 です。
 用語の説明をしましょう。因子のほうがわかりやすいので、こちらを先に説明します。
 因子とは原因のことです。 ここでは収穫高に影響を与える原因、つまり農法(var00001)を指します。
 次に従属変数とは、原因を受けたことによって変動する可能性のある観測値です。つまり原因に従って変動する(かもしれない)値です。 簡単に言えば、平均値を出している変数のことですね。ここでは収穫高(var00002)を指します。

 

SPSS画面3

 var00001をクリックして、「因子」の矢印をクリックします。

 

SPSS画面4

 「因子」の中にvar00001が入りました。もし間違えて入れてしまった場合はもう一度矢印をクリックします。 わけがわからなくなったら、右上の×かキャンセルをクリックしましょう。

 

SPSS画面5

 次にvar00002をクリックして、「従属変数リスト」の矢印をクリックします。

 

SPSS画面6

 「従属変数リスト」の中にvar00002が入りました。これで準備完了です。

 では次に、もしも有意な差(分散分析では主効果と・「います)が見られた場合、どこに差があるのかを調べるために、「その後の検定」をクリックします。 次のような画面が出てくるはずです。

SPSS画面7

 深くは考えずに「Tukey」をチェックします。もちろん別のものを用いてもかまいません。
 「続行」をクリックします。

 

 さらに、記述統計量(平均値だのなんだの)を出しておくと便利ですので、「オプション」をクリックします。

SPSS画面8

 「記述統計量」をチェックします。また、「等分散性の検定」をチェックして、等分散性を確認してください。 「平均値のプロット」はしなくてもかまいませんが、しておくと結果がわかりやすくなるはずです。
 すべて済んだら、「続行」をクリックし、「OK」をクリックします。

 

 結果がずるずると出てくるはずです。それでは重要なところだけ解説をしていきます。

SPSS結果1

 まずは等分散性の検定です。有意確率が.05を割っている場合は、群間の分散が等しくない=平均値を比べるとまずい ということなので、中央値を検定の材料にするなどの処置が必要となります。その場合は、「ノンパラメトリック検定」のクラスカル-ウォリスのU検定を使ってください。 この例の場合は.442ですので、等分散が確認されました。よって、分析は続行可能です。ちなみにLeveneは“ルビーン”と読みます。

 

SPSS結果2

 これが一要因分散分析の結果のメインです。いわゆる分散分析表です。
  グループ間とは、群間の差、つまり農法の違いによる差です。
  グループ内とは、群内の差、つまり誤差です。
 この例の場合、.000ですので、群間の差が認められたということになります。これを、“主効果がみられた”と言います。
 では、どことどこの群に差があったのでしょう。それを調べるのが次の多重比較です。

 

SPSS結果3

 多重比較の出力です。アスタリスクがついているところが.05水準で有意な差が見られたところです。
 この例では、
  群1(農法A)と群2(農法B)
  群1(農法A)と群3(農法C)
  群2(農法B)と群3(農法C)
 すべての関係で有意な差が見られました。

 

 最後に、平均値のプロットを載せます。

SPSS結果4

 視覚的にどことどこに有意な差があったかがすぐにわかります。ちなみに緑の線は後で描き加えたものです。

 

これで一要因の分散分析(対応なし)の手順説明を終わります。

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