★SPSSで二要因分散分析を行う

 

二要因分散分析について解説をしていきます。
ただし、ここでは一変量についてのみ扱います。つまり、従属変数が一つの場合を想定しています。

 

二要因分散分析の概念を以下に示しましょう。

 

 

こんな感じのグラフが描けたらいいな、というときに二要因分散分析を使います。
折れ線の種類は二種類です。一種類だけの場合は一要因になります。
この場合は科目A・B・Cの比較ですが、A・BでもD・E・F…と続いても大丈夫です。


 

また、混合計画二要因分散分析の場合は、繰り返しのあるデータを含みます。以下のようなグラフの場合です。

 

 

 

折れ線の数は二本ですが、今度は科目別ではなく、回数別になっています。
教授法に関しては独立しており、回数に関しては繰り返しのあるデータです。
上の繰り返しのないものの分析と若干異なる分析をします。
むしろ一要因分散分析の対応ありに近いやり方をします。
補足説明を参照してください。


 

ここではどちらも対応がない場合を中心に解説をしていきます。

 

まず、以下のようなデータが得られたとします。例によって架空のデータです。

 

睡眠なし 睡眠あり
1 10 7 3 13 9 4
2 11 7 4 13 10 3
3 9 6 3 14 8 5
4 9 4 4 12 9 5

 

 英単語の記憶に関して、学習したあと睡眠をとった群と、ずっと起きていた群の8時間後の単語再生成績の表です。
 各群によって、学習した英単語の難易度は異なります。
 一要因分散分析対応なしの説明で、SPSSではデータの入力に注意するように述べましたが、ここでも同じです。
 左のデータ入力ではSPSSでの計算ができません。
 次のようにデータを入力しなおします。


 

睡眠 課題 得点   13  2  1   13 
1 1 1 10   14  2  2   9 
2 1 2 7   15  2  3   4 
3 1 3 3   16  2  1   13 
4 1 1 11   17  2  2   10 
5 1 2 7   18  2  3   3 
6 1 3 4   19  2  1   14 
7 1 1 9   20  2  2   8 
8 1 2 6   21  2  3   5 
9 1 3 3   22  2  1   12 
10 1 1 9   23  2  2   9 
11 1 2 4   24  2  3   5 
12 1 3 4          
(右上へ)          

 

 

 

 睡眠なし群に1、睡眠あり群に2をラベルしています。
 また、易しい課題に1、中ぐらいの課題に2、高難度の課題に3をラベルしています。
 これで準備は完了です。


 

 

 

 

 

 

 

二要因分散分析は、一般線形モデルを使います。
このデータは従属変数が一つですので、一変量を選択します。
もし二要因でどちらかに対応があれば、反復測定を選択します。
ただし、対応ありのところで述べたとおり、Advanced Modelsが必要です。


 

 

 

 

 こんなボックスが表示されます。
 この場合、従属変数(yにあたる変数)は得点です。
 そして、独立変数(この画面では固定因子)は睡眠時間と課題です。
 データの入れ方は一要因分散分析のページを参照してください。


 

 

 

 左のようにできたら、その後の検定をクリックします。


 

 

これは主効果がどこに見られたかを調べるためのものです。
問題となる因子は、

 睡眠時間(“なし”“あり”)
 課題(“易”“中”“難”)

の、二つの因子です。
しかし、睡眠時間は“なし”“あり”の二つしかありません。
ということは主効果が見られた時点でどちらが良かったかは明白です。
ところが課題の方はどれが良いのかはわかりません。
ですので、ここでは課題だけその後の検定をします。


 

 

その後の検定に課題を入れると、チェックボックスが白くなります。
自分が知っているものを使ってください。
とりあえずここではTukeyを使います。

チェックが済んだら続行をクリックします。


 

 

 

 

 

 

 次はオプションです。
 ここでは各群の間で等分散が仮定されているかを検定します。
 早い話が、平均値を使って分析ができるデータかどうかを検査します。


 

 

 

 

 

 とりあえずは下の記述統計と等分散性の検定にチェックを入れてくだ・ウい。
 記述統計にチェックを入れておくと、平均値やSDなどのデータが得られます。
 
 続行をクリックし、OKをクリックすれば、分析結果が表示されます。


 

いつも通り、色々な結果がズダーンと表示されますが、最低限必要なもののみを取り出して解説します。

 

まずは等質性の検定を見ます。ここでは有意確率に注目してください。
この数値は有意差が出ると困る値です。もし有意差が出てしまったら、中央値の検定などに切り替えてください。


 

 

 

次にこの表です。
これは分散分析表を書くために必要なデータです。
ここでは睡眠時間・課題・交互作用が有意であることを示しています。


 

 

 

この表は、どの群に差があったかを示しています。
ここでは、

課題 易と中・易と難・中と難

において差が見られたことがわかります。


 

最後に、このデータのプロファイルプロットを載せておきます。視覚的にわかりやすいようにしたものです。

 

 

 

 

 

 

 

まず、交互作用が見られたので右下の方に青いカギカッコをつけてあります。
課題ごとに有意差が見られたので、上の方に青いカギカッコをつけてあります。
プロファイルプロットは分析のときに作図の命令をすれば出てきます。
ただし青いカギカッコまでは出力されませんので、自分で描き加えてください。


 

以上で二要因分散分析を終わります。

 

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※二要因分散分析で片方に対応がある場合(混合計画の場合)について

 二要因分散分析で片方に対応がある場合(以下、混合計画)について補足します。

 

 このグラフの要因は以下の通りです。

 教授法(対応なし)
 試行数(対応あり)

 要因の中に一つでも対応がある場合は、
 “分析”“一般線形モデル”“反復測定”
 で分析を行います。


 

 次に、混合計画におけるデータの入力の仕方についてです。
 片方対応がなしで、片方が対応ありですから、この二つのデータ入力のしかたを組み合わせたものになります。

 

被験者 教授法 一回目 二回目 三回目
1 1 24 28 36
2 1 20 29 42
3 1 25 29 41
4 1 26 31 42
5 1 25 32 40
6 2 22 44 45
7 2 24 46 46
8 2 21 45 45
9 2 22 43 46
10 2 21 45 44

 

 被験者・教授法・一回目の三つの列だけに注目すれば、対応なしの場合のデータ入力です。
 被験者・一回目・二回目・三回目の四つの列だけに注目すれば、対応ありのデータ入力です。
 
 “反復測定”をクリックすると「反復測定の因子の定義」が出てきますので、
 対応があるデータの因子名を入れ(この場合は試行数)、水準数を入れます(この場合は3)。
 
 “定義”をクリックすると、次のダイアログボックスが出てきます。
 一要因分散分析対応ありと同じ・闖を繰り返しますが、混合計画の場合、一つ手順が増えます。
 「被験者間因子」に、対応がない要因を入れるのを忘れないで下さい(この場合は教授法)。


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