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H23.9.14

小金井市 SSW ニュース 8号
子供が育つ・きずなを結ぶ

小金井市SSW協議会

 平成22年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果が8月に発表されたのをご存知ですか。この調査は、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校を対象として、平成22年度における「暴力行為」「いじめ」「不登校」「高等学校における長期欠席者」「高等学校における中途退学者」の実態を把握するために実施している調査です。

 今回、その調査項目の中で今まで小金井市のスクールソーシャルワーカーがよくかかわることがあった、小・中学校の「不登校」の結果について着目してみました。平成22年度の全国調査では、「不登校」の特徴として小・中学校における不登校児童・生徒数の減少があります。平成21年度から比較すると全国で7461人減少しています。次に「不登校になったきっかけと考えられる状況」を見てみると、「不安などの情緒的混乱」や「無気力」などの『本人にかかわる問題』と「親子関係をめぐる問題」「家庭の生活環境の急激な変化」などの『家庭にかかわる状況』が多いことが分かります。そして、「指導の結果、登校する、または、できるようになった児童・生徒に特に効果のあった学校の措置」としては、『家庭へのはたらきかけ』や『他機関との連携』が多いことが分かります。

 これらのことから感じることは、児童・生徒を取り巻く環境や家庭の状況が年々複雑になっており、不登校への対応が難しくなっていることが伺えます。このような環境にある児童・生徒の支援のために学校ができることは、調査結果の「特に効果のあった学校の措置」でも示されている、学校だけで問題を抱えるのではなく、子ども家庭支援センターや児童相談所などの関係機関と連携して家庭や本人にはたらきかけをしていくことではないでしょうか。その効果は、不登校の改善に限らず児童・生徒の健全育成を推進させることにもつながります。

 小金井市ではこうした連携を進めるために小・中学校にスクールソーシャルワーカーを派遣しています。そして、児童・生徒や保護者の相談に応じたり関係機関とのネットワークを活用したりして、児童・生徒の問題や家庭環境、生活環境の改善に向け日々活動しております。

 二学期も始まり児童・生徒は新たな気持ちや決意をもってよりよい学校生活のスタートをしようとしていることでしょう。学校におかれましても児童・生徒の様子を今まで以上に見守っていただき、気になることや支援が必要なケースがあれば、各校担当のスクールソーシャルワーカーや指導室までお気軽にご相談ください。

 


 

IBAアプローチを使った問題解決までのステップ④「問題を分析し、仮説を立てる」

 ステップ③では、目標を行動レベルで記述しました。次は、選択した問題を分析し、様々な仮説を考えていきます。おそらく、これまでにも子供の問題行動について色々な要因を考えつき、それに基づいた指導をされてきたことと思います、IBAの大きな特徴は、8つのステップに沿って問題を検討していくことです。そうすることで、話が途中で横にそれたり、愚痴や不満の言い合いだけになることを防ぐことができます。すぐに原因について話をしたくなりますが、IBAではぐっと押さえて、ステップ③は特に丁寧に行い、次に進むことが会議をうまく終了させるコツです。

選択された問題は、

担任の先生が注意すると、ヒロシは物をつかみ、先生に向けて投げる」こと
ヒロシとその友人は、先生に「謝れ」「土下座しろ」「死ね」と罵る」こと、の2つでした。

①の目標は「担任の先生が注意する前に理由を聞くと、ヒロシは自分の気持ちを言葉で表現することができる」、②に対する目標は、「ヒロシとその友人は先生と一緒に楽しく遊ぶことができる」でした。では、これら二つの問題の背景にはどのようなことが考えられるのでしょう。先生方は、みんなで意見を出し合いました。

問題①「担任の先生が注意すると、ヒロシは物をつかみ、先生に向けて投げる」の仮説
●わかってほしいということが言葉に出すことができない 
●ヒロシの周りにたまたま物があることが多い 
●親がヒロシに対して、同じようなことをしていてそれを学習してしまった 
●担任の先生が注意するタイミングを間違えた 
●実はヒロシが悪いことをしたわけではなく、先に始めたのは友だちの方だった 
●注意をされるのが嫌、ききたくない
問題②「ヒロシとその友人は、先生に「謝れ」「土下座しろ」「死ね」と罵る」の仮説
●ヒロシは日常的に親から同じようなことを言われている 
●テレビの影響を受けている 
●先生を攻撃対象にすることで、ヒロシと友人関係の強化が行われている 
●先生を攻撃対象にすることで、ヒロシと友人は連帯感を強め、孤独を埋め合わせる関係になっている 
●ヒロシではなく、その友人が日常的に親から同じようなことを言われている 
●先生の指導が通じない

 ステップ④では、多面的に仮説を立てることが大切です。
 ヒロシ個人の要因だけでなく、クラスや学校の特徴、先生の指導方法の中でのふりかえり、家庭の状況などあらゆる角度から問題行動の背景を考えていきます。
 次回は、これだけ出た仮説を元に、支援方法についてたくさんのアイデアを出すというステップに移っていきます。

つづく

 


 

SSWコラム

 夏らしい暑さがやってきた!と思ったらゲリラ豪雨や台風がやってきて、窓を開けたり閉めたり、 クーラーをつけたり消したり落ち着きませんでした。あまり猛暑を感じずに、夏の終わりがやって きた気がするのは私だけでしょうか?夏の名残惜しさがあったので、わざわざ自転車で1時間かけてタイ料理のレストランへ行ってきました。自転車で汗だくのうえに、さらに辛い料理で汗をかき、異国情緒を味わってちょっとした旅行気分でした。(S)

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