イベントレポート
ベトナムレポート < 活動実績 < TOP
ベトナム研修レポート 2011

 本プロジェクトでは、社会福祉がわかる教員・教育がわかるソーシャルワーカーの育成を目指し、 広く<子どもの問題>について関心のある学生らで、さまざまな取り組みをしていこうと計画中です。

  第一回めは11月18日から22日にかけて、熊本のベトナム育英会さんのお手伝いとしてベトナムの枯れ葉剤被害を受けた子どもたちへオーダーメイドの車いすをプレゼントしに行きます。その時のレポートを公開いたします。


ベトナムレポート
はじめに
参加者リスト
事前研修
旅行日程
メモ
学生レポート
清水友貴
播磨祥帆
松尾不二子
小池真理
山城実央
永田沙夕
町田咲
小泉悠
佐久間夏未
以前のレポート
[2010.10.23-24]
日本のスクールソーシャルワークは今
[2010.09.25]
子どもを中心とした総合的な支援を目指して
チラシ(PDF)

3年 山城実央

戦争証跡博物館についてのレポート

 二日目に私たちはベトナムの学生と共に戦争証跡博物館へ行った。ここにはベトナム戦争で使われた戦車や爆弾などの兵器、戦争当時の写真など様々なものが展示されている。

 見学前から「目を覆いたくなるような悲惨なものが展示されている」ということを聞いていたため、自分なりに心して門をくぐったつもりだった。しかし、実際にそのものを目にしてみるとやはり受ける衝撃は大きかった。

  壁に展示されているパネルの写真はどれも生々しく当時の状況や戦争の悲惨さを私たちに伝えてくるものだった。アメリカ兵に銃で脅され、怯える現地の人々。もはや人の面影がないほど黒焦げの死体やバラバラにされただの肉片と化した死体。そして、枯葉剤の影響で頭が二つに割れ体も変形した胎児のホルマリン漬け・・・。想像を絶するような戦争の記録であった。

  中には、近年になってアメリカから寄贈されたという物品などもあった。中でも私の印象に残っているのはベトナム戦争で実際に戦ったアメリカ兵から博物館へ贈られた勲章だ。

 当時、前線で活躍(つまり、人をたくさん殺したりすることへどれだけ貢献したか)した兵士に贈られたという勲章であった。寄贈されたそれには『I was wrong, I am sorry 』と書かれていた。これを贈った元兵士は、戦争が終わった後も自分の行ったことに対し罪の意識に苛まれていたという。この勲章から戦争は被害者だけでなく、加害者にも多くの傷跡を残すのだ、ということを強く感じさせられた。
また、この博物館でベトナムの学生が兵器の前や写真パネルの前でピースサインをして写真を撮る姿に疑問を感じずにはいられ なかった。後からそれについての意見を求めると「もう今は平和だから」と言うことだった。同行した本大学の学生でも「現在の日本人も、かつて戦争があったからといって相手国を憎んでいるわけではないし、同じ感覚なのではないか」と言う人もいた。

 確かに今の日本は平和であり、日常で戦争の面影など感じることはない。しかし、私は過去に広島の原爆博物館に行ったり、被災者の話を聞いた際に、決してそこでピースサインをして記念撮影をする気持ちにはなれなかった。『かつてこの国でこんなにも悲惨な体験をした人がいたのだ、戦争とは本当に悲しく、忌むべきものである。』私は強くこう思ったのだ。

 決してベトナムの学生を批判するわけではないが、実際に今でも枯葉剤の影響で苦しんでいる人がいること、今の平和な生活が悲惨な過去の上になりたっていることを忘れないことも大切なのではないかと感じた。

 

ページの先頭へ