社会科地理的分野と道徳教育プログラム・教材開発

 本プロジェクトは,地理学研究の成果,いわゆる地理学の見方・考え方を活用し,中学校・道徳教育のプログラムと教材の開発を目的としている.
 社会の変革とそこで生活を営む人々の意識変化の中で道徳教育の必要性が強調されている.しかし,道徳教育はある特定の目標に向けた規範やあるべき態度を強制したり,強要したりするものではない.われわれは道徳教育の基本的目標を「人間としての普遍的価値を共有し,社会の構成員として主体的・創造的に思考し,行動する態度を養う教育」と考えている.地理学的立場からは,地域の自然環境・伝統・文化を基盤としながら,新たな地域を創造する主体者としての役割を担う人材の養成ということができる.地理学および地理教育は「自ら生きる地域のあり方を考え,行動する」ためのものである.

プロジェクトメンバー(2009〜2010) ○は2010年度代表者
上野和彦(地理学分野/特任教授)、○椿真智子(地理学分野/教授)、中村康子(地理学分野/講師)、鈴木雄治(附属世田谷中学校)、荒井正剛(附属竹早中学校、2010年度から)

    報告書
  1. 社会科地理的分野の特性をいかした中学校道徳教育のプログラムと教材開発 2010.3
  2. 社会科地理的分野の特性をいかした中学校道徳教育のプログラムと教材開発 2011.3

大学における教科専門科目としての「小学校社会科研究」

 本学の初等教育教員養成課程における必修・小教科目「社会科研究」は、社会選修・専攻以外の学生が将来小学校教員として社会科の授業を行う際に習得しておくべき社会科の基礎・基本と技能の習得・養成を目的としている。しかし,実際の授業実施においては授業の形式や運営、授業内容や評価方法等に関する諸問題が少なからず内在していた.小学校教員を養成する大学教育において、限られた時間数の中で学生の社会科に対する興味・関心を高め、基礎的能力を養成する学習プログラムを開発することは急務の課題である。本プロジェクトは、初等教育教員養成における小学校社会科学習の基礎・基本を検討し、大学での学習プログラムと教材モデルを開発・提案することを目的としている。

プロジェクトメンバー(2010〜2011) ○は代表者
○椿真智子,赤間祐介,大石学,栗原裕次,澤田康徳,田中比呂志,(羽方康恵),上野和彦

    報告書
  1. 教員養成課程における「小学校社会科」教育プログラムの開発 2011.3