モンゴルプロジェクトフェーズ2/Action in Mongolia

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about Mongolia Project

モンゴル国子どもの発達を支援する指導法改善プロジェクト(フェーズ2)
業務報告(高畑弘 2013年1月23日~2月3日)

1.日程

1月22日(火)成田 前泊。
1月23日(水)ウランバートル着。
1月24日(木)オフィスにて28日(月)からの勉強会の準備。
1月25日(金)前日に続いて勉強会の準備。
1月26日(土)休日。
1月27日(日)休日。

1月28日(月)
国立大学における勉強会が始まる。参加者は、現職教員、学習マネージャー、校長、教育研究所の職員等、20余名。4つのグループに分けて、2つのグループそれぞれに、分数の導入と和、台形の求積についてのモンゴルの教科書の学習系統図を作成させる。発表。宿題としてそれぞれのテーマについての子供たちの理解の程度(評価規準は、学習内容を説明できるか?)およびそれらのつまずきの場所を特定すること。午後オフィスに戻り、この日の成果と今後の方策について検討。

1月29日(火)
まず、前日作成した系統図を同じテーマの2グループでまとめさせる。それらをもとに、日本の系統図と比較し、コメントを与える。各グループで宿題の結果を検討する中で、評価についてのヒントを与える。午後オフィスに戻り、この日の成果と今後の方策について検討。

1月30日(水)
始めに、30分ほど、分数の導入と台形の求積に関する教材研究のヒントを与える。その後、それぞれのグループに分かれて、それぞれのテーマに関する2コマ分の授業案の作成を指示する。この作業は次日に続く。午後オフィスに戻り、この日の成果と今後の方策について検討。

1月31日(木)
始めに、30分ほど日本の指導要領解説(算数)の「算数的活動」について講演。授業案作成続行。随時、コメントをグループごとに与える。12:00PCで作成したファイルを提出させ、終わる。午後オフィスに戻り、8つの指導案を点検する。

2月1日(金)
4つのグループの授業案について、詳細なコメントを与える。時間が足りず、1グループ1つの授業案しかコメントを与えられなかった。最後に、この勉強会に関するアンケートを依頼、回収して終わる。
2月2日(土)プロフェッショナルチームのチョロンツェツェグ氏、ガンツェツェグ氏と面談。現場の教員たちの指導法改善への熱意と実際の活動の現状について情報を得る。午後、インチョンへ向かう。

2月3日(日)帰国。

2. 感想

 今年度で7年目になるこのプロジェクトの中で、今回のような5日にわたって同じ人たちを相手に一貫した内容で通す勉強会(研修会)は初めてであった。参加者の能力のレベルも一定の高さを持っていたし、人数も20余名とちょうど良い数であった。このような勉強会がウランバートルでもっと開催されていたら、ウランバートルに確かな核となる集団を形成されていたのではないかと思う。

 この5日にわたる勉強会では、遅刻する事はあっても、ほぼ全員が5日間皆勤であったので、こちらの言いたいこと、意図がほぼ伝達されたように思う。小生が意図したところというのは、モンゴルのスタンダードや教科書を相対化して、それらの改善するべきところは沢山有ることに気づかせることであった。これは、講演の機会に常に意図してきたことであった。しかし、短い講演では十分に伝えられないことで常に隔靴掻痒の思いを経験させられて来た。今回の勉強会では、なかなか理解してもらえないことも身近に接して、理解してもらえるまで説明できたし、それなりの反応もあったので、とても充実した5日間になった。最後の機会とはいえ、楽しい業務であったと言える。

 これからは、もうモンゴルの人々が自分自身でどこまで努力できるかにすべてが懸かっているだから、それを遠くから温かく見守る以外術はない。