新教員養成コースについて

  主旨と新教員養成コース運営部会の任務
  本学では、今期中期計画(平成16年~22年)に基づき、また、中央教育審議会答申「今後の教員養成・免許制度の在り方について」(2006年7月)も踏まえて、新教員養成システムの構築に取り組んできました(特別教育研究経費による教育改革事業「新教員養成システムの開発とユビキタス教育実践の形成」の一環)が、学部4年間における教員養成のみならず、大学院における高度専門職業人としての教員養成が求められているという判断に基づき、平成19年度第19回教育研究評議会(平成19年12月5日)において、「新教員養成コース」の設置および大学院入学者選抜における特別選抜枠の導入を決定しております。
  これによって、4年間の学部教育を基礎として、教職大学院では〈学校内外との「協働する力」を中心とした実践と理論の架け橋となる実践力、高度の教職専門性を備えた教員〉を、既設大学院では〈特定の教科・領域の教育研究活動について深く高度な専門性を有する実践的なイニシアティブを発揮できる教員〉を養成しようとしています。
  こういった学部4年間の教育と連携した大学院の教員養成のあり方を実践的に試行するため、
      1)平成20年度の学部2年生を対象として「新教員養成コース」を正式に設置し、
2)このコースに登録した学生のための教育課程を整備し、
3)このコースに登録した学生が平成23年度には本学大学院教育学研究科に特別選抜枠によって入学する(特別選抜の実施は平成22年度中)ための手続きを整備し、このコースを円滑に運営するため、本部会が研究科運営委員会の下に設置されました。


「新教員養成コース」についてのQ&A

  Q1 学部や大学院に新しいコースが設置されるのですか?
    →学部でも大学院でも、学生は従来の専攻等に所属したまま、特別のプログラムに参加する形なので、新しい定員を持ったコースが設置されるわけではありません。
  Q2 2年生のときの登録とは、どのようなものですか?
    →2年生の段階で、学部卒業後大学院のどの専攻(コースまたはサブコース)に所属するかを決め、その専攻(コースまたはサブコース)が指定する学部の授業科目(6~12単位分)を履修します。大学院においても、このコースの主旨に基づいて指定された授業科目(4単位分)を履修します。大学院修了後、教員になる意志を持っていることが登録の条件です。登録の前に説明会を実施します。
  Q3 学部入試はありますか?あるいは、コースに登録されるための選抜試験はあるのですか?
    →このコースのための特別な学部入試はありません。2年生になった時点で、登録のための説明会を実施し、希望者を対象として面接等で志望動機などを問い、適性を見ます。
  Q4 大学院入試はどうなりますか?
    →3年次後期末の内部選考に合格すれば、4年次前期の特別選抜によって大学院に入学することになります。その場合、大学院の一般選抜試験(4年次秋)を受ける必要はありません。
  Q5 大学院での所属専攻に、制限や規定はありますか?
    →教職大学院(教育実践創成専攻)を含めて、すべての専攻がこのコースに対応しています。このコースから、大学院のどの専攻にも進学することが可能です。ただし、教員養成を目的としたコースであり、大学院でもそれを目的として学習することが想定されています。また、大学院で所属しようとする専攻・コース・サブコースの教育内容が、学部で所属している選修・専攻の教育内容と大きく異なる場合は、進学が現実的に困難であると考えられます。
  Q6 どのような教員を養成しようとしているのですか?
    →特定の教科・領域あるいは横断的な領域に関する専門的知識・スキルを基礎とした、高度の実践的教育能力を有する教員を養成しようとしています。
  Q7 どのような授業があるのですか?
    →大学院の専攻が指定する学部の授業科目は正規の授業科目であり、どのような授業科目が大学院の専攻から指定されるかについては、大学院の専攻それぞれ教育内容や教育目標によって異なります。共通の指定科目は、学部4年次前期の「教職コミュニケーション論」(仮称・新たに開設予定)、同後期の「研究実習」(19年度からの学部カリキュラムにおいて選択科目として開設済み)、大学院1年次の「教職コミュニケーション論・実践」(仮称・新たに開設予定)です。そのほかに正課外の特別ゼミナールがありますが、その内容は、国内の教育実践の視察や学外の講師を招いての講義などです。
  Q8 このコースに参加することによって、どのようなメリットがありますか?
    →教員になるための準備に6年間という時間をかけ、早い段階から長期的な展望をもって学ぶことができます。また正規の授業にはない特別のプログラムに参加でき、教職について実践的な準備ができます。大学院進学に際しては、特別選抜の枠で受験できるので、一般選抜の場合よりも早く結果が出、学部卒業後の進路を早い段階で確定することができます。
     

© 東京学芸大学 新教員養成システム推進委員