英語学習を通して、他国の文化に触れ、「国際理解」を深めることはもちろんのこと、自国の文化理解を深めることも「国際理解」の一環であると考える。荒川区で採用している教科書NEW CROWN 3では、LESSON4で”Sadako and the Thousand Paper Cranes”というタイトルで佐々木禎子さんの話を通して、広島の原爆を取り上げている。私はこの題材が自国の文化理解を深めるのに適するものだと考えた。授業では、最初にDVDで当時の映像を見せた。動画は原爆資料館から取り寄せたもので、生徒にとってはとてもインパクトがあったようである。次に佐々木禎子さんに関する本の読み聞かせをし、アニマシオンの活動を行った。教科書で学ぶ内容以上のことを知り、教科書の内容がより深まったと感じた。
その後、図書館指導員によるブックトーク、最後に「人間をかえせ」という詩の英訳を紹介した。言語・文化に関する理解を深めることがねらいの授業ではあったが、英語にも直接触れさせることができた。
英語の題材はどの教科書会社であっても、内容をより深く学ばせることができると感じる。そういった意味では、各学年で学期に1回程度コラボレーション授業をできるとよい。