教育関係者の方へ

平成25年度からの研究

1.平成25年度からの研究テーマ

 平成25年度より、「世田谷中学校で育てる『21世紀型能力』-各教科で支える力と3つの学習形態-」をテーマに新たに3年間の教育の実践研究を行っていくことにいたしました。

2.「21世紀型能力」とは

 21世紀に生きる我々はグローバル化が進む一方で、資源の有限化や少子高齢化等の問 題に直面しています。特に、震災以降、これから日本がどのように復興していくかは、これからの教育とも切り離して考えることはできません。そのような中で、国立教育政策研究所が、「社会の変化に対応する資質や能力を育成する教育課程編成の基本原理」(平成25年3月)の中で提案したものが「21世紀型能力」です。
 自ら考え行動できるように「思考力」をその中核におき、その思考力を支えるものとして「基礎力」を設定し、考えたことを実現する力として「実践力」を位置づけ、それが21世紀を「生きる力」となるとしています。

3.世田谷中学校で育てる「21世紀型能力」

 国立教育政策研究所はこの「21世紀型能力」を育成するために、教育のそれぞれの場面でどのように実践していくべきかが今後の課題となると言っています。しかし、これらの求められる資質・能力は決して新しいものではなく、世田谷中学校の昨年度までの研究においても部分的には挙げられていたものです。
 本校では、昨年度までにおいても、教育目標に照らし合わせて、どのような生徒を育てていきたいかを出発点として、カリキュラム等を設定してきました。今年度においても同様です。昨年度までのテーマにおける「リーダーとしての資質」にプラスして、将来21世紀をたくましく生き抜いていけるようにするためには、今、中学校で学ぶ皆さんにどのような力をつけてもらいたいかを、検討したいと考えています。そして、それが、「世田谷中学校で育てる『21世紀型能力』」になると考えます。

4.各教科が支える力と3つの学習形態

 中学校での主たる学習は、各教科の授業の中で行われます。それぞれの教科の中で、どのような力が育てられているかと言うことを、その学習内容や学習形態から再度吟味していくことが次の課題となります。さらに、本校にはこの各教科による基本学習のほかに、 総合学習と生活学習というさらに2つの学習形態があり、この3つが有機的に結びつくことで、「21世紀型能力」がより効果的に育てられていくと考えられます。これが「各教科が支える力と学習形態」です。各学習での内容を精査し、モデルとなる学習を外部へ発信できればと考えています。