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東京学芸大学出版会は東京学芸大学の教員を中心に活動している出版会です。

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趣意書

 21世紀を迎え、新しい時代のとば口に立った今、政治、経済、文化などさまざまな分野で、生みの苦しみとも言える状況が続いている。教育もその例外でなく、子どもたちを取り巻く生活環境、家族環境、学習環境の急激な変容によって、教育の場には、これまでには考えられなかったようなさまざまな問題が噴出し、従来の知識、経験、方法では、対応が困難な問題が数多く生じ てきている。こうした現代的な教育課題に対する国民的な関心は高く、教育の在り方そのものを問う声すらも起こりはじめており、人間形成と社会形成の新しい在り方が切実に模索されてきている。

 こうした状況にあって、日本の教員養成系大学の中核に位置する東京学芸大学は、我が国の教育の在り方全般に対し、重い責任と義務を自覚せざるを得ない。東京学芸大学は「有為の教育者」の養成を学是とし、長い間、多くの有能な人材を世に送り出してきた。その専門領域は人文科学から社会科学、自然科学から芸術、体育学まで多彩な分野にわたっており、新しい時代にふさわ しい新しい思想と新しい方法の探求が行なわれている。

 新しい思想と方法は、時代の苦悩、社会の矛盾との対決のなかからこそ生み出されてくると考える。そうであるならば、現代の状況を必ずしも悲観的にのみ捉える必要はあるまい。大学における研究と教育を通じ、教育現場のさまざまな実践を通じて、これまでにも大学は時々の時代のさまざまに切実な課題に誠実に対応してきた。いまこそ大学は、こうした経験を踏まえ、研究と教 育の蓄積された知識と方法を、これまで以上に最大限活用して事態に対処していくべきであろう。そのための最も具体的で直截的な方法として、学術図書は勿論であるが、教育に関するさまざまな切り口の図書の出版を提案する。

 新しい時代にむけ、人間や人間社会の新しい在り方が模索されている今日、子どもたち、教師、保護者、そして研究者に参考となり、活用してもらえるようなよい本を出版していくことにより、大学が教育と文化に関する新しい情報発信機能をはたすことにもなって、東京学芸大学はこれまで以上に広く教育界に貢献していくことが可能となるのではないか。現代の教育課題への対  応、歴史と伝統の継承、新しい文化の知的創造、国際的な文化交流や相互理解等さまざまな展開が考えられてくる。

 しかしながら、大学における学問的達成をどのように活用し、どのような言葉で、子どもたちや保護者たち、広くは国民に伝えていくのか、その方法は決して生易しいものではあるまい。これまでの人類の遺産を学び伝え、今に生かし、未来への財産にしていってもらうようにするということを分かり易い言葉を使って行なっていくのは大変な事業である。しかし、教育というのはあ る意味でまさにこうした営みそのものを指すのでないか。

 「教育と文化の世紀」といわれている21世紀の教育の中核的機能を担うべき東京学芸大学に、相応しい役割が多方面から求められてきていることを自覚し、新しい時代の新しい文化の受容と継承と創造のダイナミックな過程の一翼を積極的に担っていくことを目指して、東京学芸大学出版会設立の趣意とする。

(2001年11月3日)

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