次はあなたかもしれない、と、今再びあえて言う

写真は、大学近郊で撮影した、空き巣の出没に関する警告文です。


この写真を撮影する数日前、それは2002年の年末でしたが、十年来の知人が空き巣の被害にあったことを知りました。

知人宅と、隣町。これだけ身近に空き巣の被害が相次いだら、今度こそ本当に他人事(ひとごと)ではありません。

暮れの大掃除の予定を大幅に変更して、自宅の防犯設備を再点検、強化しました。保安上の理由から詳細は明かせませんが、備品調達を含めてまる二日にわたる大仕事でした。

家族は、そんな私を呆れ顔で見ていましたが、毎度のことなので、というよりも、彼女と知り合うはるか昔から同じような目に遭ってきたので、無視しました。

防犯問題に関して、ずいぶん前に私はこう書いたことがあります。
何しろ、安全は水か空気のようなものだと思っている人達に、何か事件があるたびに「次はあなたの番かもしれない」と言っていると、狂人を見るような目で見られます。

実際、当時の我が国の治安は今より相当よかったはずなので、「次はあなたの番かもしれない」という忠告は、杞憂を通り越して嫌がらせのように聞こえたはずです。

いつの間にか私は、防犯問題で他人に忠告することをやめました。

それでも、何か事件が起こるたびに、「次は私の番かもしれない」と思い、自分なりに対応策を講じてきました。

気がつくと、日本の治安はかつてなく悪化し、私が「無駄に」蓄えてきた防犯の知識が、妙に役に立つ嫌な世の中になりました。

今、再び、あえて言います。

次はあなたの番かもしれない。


防犯に役立つ知識も技能も普通の人より多く持ち合わせている私の周囲で被害が相次いだなら、防犯知識を蓄えるために費やされた四半世紀が無になるような気がしてなりません。

ただし、防犯対策はあくまでも専門家の助言のもとで行ってください。全国防犯協会連合会が相談に乗ってくれるはずです。

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