箕輪桃子さん(修士課程)が日本鉱物科学会から研究発表優秀賞を授与されました
【日本鉱物科学会 2024年年会研究発表優秀賞】
■第71回受賞者:箕輪 桃子(東京学芸大学)
受賞対象研究
R8-01:「コーサイト相転移石英のEBSD検出法」の確立に向けて--西南日本四国三波川変成帯権現地域の組み込み--
箕輪 桃子・永冶方敬(東京学芸大学)・伊藤泰輔・ウォリス サイモン(東京大学)
一般社団法人日本鉱物科学会 研究発表優秀賞受賞者のwebページ:
https://jams-mineral.jp/meeting/presentation_award/研究発表優秀賞受賞者/
2024年9月12日から14日にかけて名古屋大学で開催された、一般社団法人日本鉱物科学会の2024年年会において、箕輪桃子さん(本学修士課程1年)が研究発表優秀賞の第71回受賞者に選ばれました。
今年度、研究発表優秀賞は、口頭発表33件,ポスター発表33件の合計66件のエントリーのうち、約9%にあたる6名の方に授与されました。
石英(quartz)が高圧環境下におかれた際につくられるコーサイト(coesite)という鉱物がありますが、この鉱物は日本の岩石からはまだ発見されていません。箕輪さんは、地表で採取される石英のうち、かつて高圧鉱物のコーサイトだった経験を持つものをEBSD(電子線後方散乱回折法)という手法で判別する手法を研究しています。
今回受賞対象となった研究は、その実際の適用について天然の岩石を使って調べることで、日本の岩石からコーサイトの痕跡を示す石英をEBSDの結果に基づいて初めて発見・報告し、岩石が地球深部まで沈み込んだ痕跡を探る手法としてEBSDが有用であることを示しました。また、コーサイトを経験した石英に特徴的な微細構造の抽出に成功し、EBSDによる従来の判別法に、新たな評価項目を加えることを提案しています。

