石井 花苗

Ishii Kanae

石井研究室

個性ってなーに?

大学2年生のときからアルバイトをやっていて、その話が今回の卒制の元になっています。障害を持つ子供たちが通っている学童で働いていて、その出来事っていうのが自分にとっては大学生活のなかでもかなり刺激的だったので、それを何かしらの形で面白さを伝えたいなって思いました。それを漫画にして表すって決めて10月から少しずつ描いていって100ページまでいきました。もともと自分の趣味として漫画とかイラストで子供の姿を描くことをしていたから、その延長線という形でやりました。最初からもうこれって決めたわけじゃなかったから緩やかに、障害のある子供を描くのが、徐々に卒制となって現れました。


障害のある子供たちと実際に関わってみる機会が少なく、大部分の人が漠然と知っている感じだと思うんですど、学童とかで実際に関わって、私たちと多くの違いを感じなかったんですね。肢体不自由とか障害の種別で差はあるかもしれないけど、人間として、あまり私たちと変わらないんじゃないかなと思いました。

個性っていうものについて、障害とか性格とか育った環境とか…そういう個人差が個性に繋がってるんではないかと思って漫画として表現しました。

 

枚数は描いたけど、まだこれを人に見せてないので、自分が思ってる子供たちの面白さとそれを見た他の人の反応ってのがすごい気になるところです。コメント宜しくお願いします!!

自分を研究するみたいな研究室かな

石井研究室はそれぞれやってることは違うけど、自分の追求したいって思うことをつきつめて時間を当てられる研究室です。絵画とか彫刻とかのジャンルにとらわれずにできて、私だったら心理学とか発達障害に興味をもってるんですけど、他の人は映像を作ってみたいとか、チラシをいっぱい作りたいとか興味に向かって進められるところです。自分を研究するみたいな研究室かな。

もともと美術高校をでたということもあって、ずっと油絵をやってたんですけど、自分が何を表現したいのかって言われると分からなくなってしまって…油絵では写実を目標にしてたけど、何を描きたいの?何を表現したいのって聞かれたときに、私にはそのための刺激となるものが足りなくて、技法とかを置いといて、自分自身の研究からはじめていって、それからいろいろ模索しました。

高校時代は一人でこもって描いてることが多かったので、大学ではそこから子供との関わりとかに発展して視野が広がったので、今までの「対自分」とは違い、子供とか大人とかの「対ヒト」との関係が石井研では多く学ぶ機会があると思ったので選びました。

 

実際、ワークショプを企画したり、チラシをつくったりいろんなことができました。今もチラシと卒業制作を同時にやっています。

 

 

 

教員の職への興味

教師になるかはあまり考えずに学芸に来たけど、地域の人、子供とか人との関わりの幅が広がったので、それにおもしろさを感じて、教師になるかは正直迷ったけど、いろんな活動を通して、やりたいなって思いました。

教員になるなんてあんまり考えてなくて自信もなかったし、わからなかったんですけど、入学して、石井研に入って、使える4年間を目標を細かく決めて取り組んでたので、かなり有意義な日々になったと思います。

卒展に来てくれる方に向けて

美術っていうといろんな作品っていうのを思い浮かべがちだと思うけど、作者はなんでそれを選んだかを考えてもらえるといいです。私は表現の領域がない中で漫画っていう表現の手段を選んだんだけど、他の研究室の人も、気になっているテーマを表現してると思うんで、何を表現しているのかを見ていただけたらと思います。

プロフィール

石井花苗(いしいかなえ)

1994年生まれ

 

大学入学後、こども絵画教室講師や、チラシ作り、

子供向け造形活動ワークショップの企画・実施などを行う。