放射線教育プロジェクト
平成29年12月9日
HATOプロジェクト最終年度報告シンポジウムで放映
平成20年に改定の中学校学習指導要領(理科)には、「放射線の性質と利用」が学習内容として新たに加わりました。また、福島県の原子力発電所の事故以降、放射線・放射能についての正しい理解が広く一般に求められるようになってきました。このような状況のもと、中学校などで科学的な視点に立った放射線教育をきちんと指導できる中等教員の養成が急務と言え、本プロジェクトでは、これに対応できる中等教員の養成を目指しています。
具体的には、教員養成課程に所属する学生を対象に、放射線についての講義・実験および授業実践からなる放射線教育プログラムを開発し、そのプログラムを実施するために必要となる教育体制・教育環境を整え、同プログラムを実施しています。
成果物一覧
「ビデオコンテンツ」「授業パッケージ」は、東京学芸大学動画配信システムよりご覧いただけます。下記URLより利用申し込みを行い、ご覧ください。
http://video.u-gakugei.ac.jp/
*申請を行いますと、システム管理者が入力内容を確認し、利用申請の承認の通知が登録メールに届きますので、その後利用可能となります。
ビデオコンテンツ
放射線教育に関連する実験の動画コンテンツ。
「霧箱による放射線の可視化」「自然放射線の測定と半減期」など、計10本の動画を解説書と共に作成した。放射線の授業で、実験が行えない場合や、授業前・後の内容確認のために活用いただけます。
ビデオコンテンツ一覧(10本)
- 霧箱による放射線の可視化
- コレクションボックス型霧箱
- 自然放射線の測定と半減期
- 宝石で学ぶ放射線検出器
- 放射線の生物への影響 紫外線による模擬実験
- 放射線の生物への影響 紫外線による模擬実験
- ゼオライトを用いたセシウムイオンの捕集実験
- γ線スペクトル観測による鉱物標本含有天然放射性核種の同定
- 放射能鉱物標本放射線量測定
- 手作りX線CTスキャン装置
授業パッケージ
主にHATO連携大学の教員が行っている放射線教育の授業スライドと、その解説書からなる計18本の授業資料。内容は「放射性崩壊と半減期」「身の回りの放射線」「放射線の生物への影響」等、講義と実験のものがある。放射線の授業を行うための資料として活用いただけます。
授業パッケージ」一覧(18本)
- Chapter 1 放射性崩壊と半減期
- Chapter 2 α、β、γ線とその他の放射線
- Chapter 3 放射線の検出方法
- Special Topic 宝石で学ぶX線検出器
- Special Topic エマルションで見る放射線
- Chapter 4 身の回りの放射線
- Chapter 5 空からの放射線
- Chapter 6 大地からの放射線
- Special Topic 天然放射能を用いた放射化学実験
- Chapter 7 放射線の生物への影響
- Special Topic ショウジョウバエへの影響
- Special Topic 放射線により生じたDNA損傷の修復
(紫外線を用いた擬似実験)
- Chapter 8 暮らしの中で使われる放射線(医療・産業)
- Special Topic X線CT
- Special Topic PETについて
- Special Topic 食品への放射線照射について
- Chapter 9 暮らしの中で使われる放射線(発電)
- Special Topic イオン交換法と溶媒抽出法による放射性核種の分離