「教育実習指導者の専門性 ~豊かな省察の手がかりのために~」が完成しました。
教職専門性基準開発ユニットでは、学校現場で教育実習指導を担当する先生方が自らの指導を省察したり、教育委員会等が研修会の場で教育実習指導を取り上げたりする場面を想定し、教育実習指導者の資質・能力に関わる指標として「教育実習指導者の専門性」を開発しました。
小学校、中学校、高等学校等に勤務する先生方は、広く教育実習生を受け入れる機会があり、教育実習指導者として、教員養成の一部を担っているといえます。教育実習を経験した学生からは、教育実習をきっかけとして、教職への意識や意欲が高まったという声をよく耳にします。その一方、教育実習指導については、指導観や指導方法等が伝聞で引き継がれたものに依拠しがちである、初めて教育実習指導を行う教員が教育実習指導についての手がかりが必ずしも十分ではないなど、課題を指摘する声を耳にすることがあります。
開発した「教育実習指導者の専門性」は、全国の国立教員養成大学・学部の附属学校で教育実習指導に奮闘されている先生方の声から抽出したものであり、実践者による実践者のための指標の開発に挑戦しました。広く学校現場の教育実習指導に資することを願っています。