東京学芸大学 B類国語専攻 4年
⽥中 彩さん
学芸⼤学への進学を決めた理由は何ですか?
もともと友⼈などの勧めがきっかけで教員を⽬指そうと思っていました。地元の茨城にも教育⼤学はあるのですが、推薦で⼊学することを考え、学芸⼤学を選びました。また国語科を志望する事になったきっかけですが、たまたま良くできていたのが国語だったからです。他の教科も好きだったのですが、国語はよくできていたので特に頑張っていました。その想いが強すぎたせいで、高校の期末テストの時、インフルエンザに罹ってもテストを受けたいと懇願するほどでした。もちろん受けることはできませんでしたが(笑)。
教育実習ではどのような感想を持ちましたか?
私は3回に渡って実習に⾏きましたが、特に3回⽬は教科指導だけではなく⽣徒指導も⾏い、⽣徒と話す機会が増えたため、⽣徒との⼼理的距離が縮まったように感じました。また⽣徒の事をよく知ることで、実際に教科指導で教鞭を振るう際に、⽣徒⼀⼈⼀⼈のことをより意識して授業を⾏える感覚がありました。もちろん⼤変な事もあります。特に⼩学⽣の場合、元気な児童たちに合わせてとても体⼒を使い、ヘトヘトになる事もありました。また、指導案の作成に思い悩む事もあります。それに関係したお話ですが、先⽣に指導を受けた時に、ある⽣徒が「怒られたの?」と⼼配して声をかけてくれたんです。そういった嬉しい思い出ががたくさん⼼に残っていて、後から思い返すと教員になりたいという気持ちが強くなりました。
趣味はなんですか?
強いて言うならポケモンやバレー観戦ですね。また本も3年間で500冊ほど読んでいることもありますが、趣味というよりも生活の一部のような認識です。
オススメの本はありますか?
はやみねかおるさんの『都会のトム&ソーヤ』シリーズです。⼦供の頃からずっと好きで、⼤学⽣になってからも読みつづけています。当時は特に登場⼈物と年齢が近い事もあって、ありえないけどありえそう、といったワクワク感を感じていました。今でもそれは変わらず、中学⽣の頃に戻ったような感覚になれます。⼩学校⾼学年くらいの児童でも読めるやさしい物語なので、是⾮多くの⼈におすすめしたいです。読書⾃体は誰かに促されるようにして始めたわけではなく、⼩学校くらいの頃から読んでいたのが、今も続いているといった感覚です。私にとっての本は、何か嫌なことがあった時にその世界に⼊って忘れる事ができる、⼼の拠りどころのような存在でした。今は忙しい事もあり、あまり数を読めていませんが、もっとたくさんの本を読みたいと思っています。
ゼミではどのような活動をしていますか?
源⽒ゼミナールと中世⽂芸ゼミナールに所属しています。これらのゼミは、古典作品に対して自分の考えた論のレジュメを作成し、そのレジュメに対して意見をもらい、議論することが主な活動となっています。このレジュメを1つ作るのにも1ヶ⽉くらいの時間をかけます。2つのゼミに入っているのでとても忙しいですが、兼ゼミをすることによって、それぞれの作品の時代が異なるので、その違いを感じられて面白いです。 私は小学校免許も取るつもりなのでかなり忙しくはなるのですが、目の前にあるできることはやれるだけやってみようという精神で、たくさんのことをやろうと思って兼ゼミをしています。卒論に関しては、ゼミで書いたレジュメから発展させて作ることもよくあります。12⽉に提出する予定ですが、現時点でもどんなことをやろうかな、という構想は練っています。
バイトはしていますか?
一年生の時から順番に、中華料理店、パン屋、ぬいぐるみ屋さんといったバイトをしてきました。今やっているぬいぐるみ屋さんのバイトは友人から勧められたお店ですが、外国の方が沢山訪れるので英語の勉強にもなっています。
座右の銘は何ですか?
「なるようになる」です。失敗することは当然あります。しかし、それに恐れて挑戦しないのは勿体ないと思います。きっとどんなことも「なるようになる」から挑戦してみよう、というのが私の考え⽅です。
将来の夢は何ですか?
⼈と関わる職業に就きたいと思っています。いろいろな⼈と関わって、⾃分の価値観を変えながら⽇々成⻑していきたいと思うので、そうなるとやはり教員が⼀番なのかな、と感じています。特に⾼校の教員は専⾨性の⾼いことを教えることができたり、重みのあるテーマを扱う事もできるので魅⼒を感じます。
受験⽣にひとことお願いします。
学芸⼤学には尊敬できる先輩がいて、勉強する環境も整っています。また単科⼤学ではありますが、いろいろな考えの⽅がいるので⽇々発⾒があり楽しいです。新しく⼊学される⽅には、是⾮⾊々な⼈と関わって欲しいです。
取材・撮影/細川絢加 大菱池遼 波多腰万由子