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連続講演会<第二回>
多摩の川と森を考える –自然と人々のこれから– 02

 「多摩の川と森を考える〜自然と人々のこれから〜02」をテーマに、自然と人々との関わりについて、それぞれ異なったフィールドでご活躍されている3名の講師による講演会が行われました。

 講演「自然再生と合意形成」においては、主に水辺における自然再生事業の事例から、住民による合意形成のあり方とその重要性について提言されました。

 講演「雑木林と市民の生き方のかかわり」においては、東京都の桜ヶ丘公園での雑木林ボランティアの事例から、自然と人々両者の理解が、地域の自然を守るためには重要であるという提言がされました。

 講演「里山から社会を変える」においては、社会を変える力を持つ場所としての里山という視点から、霞ヶ浦での活動とNPOの存在意義、価値創造型の取組が紹介されました。

 実際の自然再生の現場での市民の合意形成などのあり方が示され、多摩川流域や武蔵野で活動されている参加者の方々からは、参考になったとの声を聞くことができました。

【予告ページ】

講演記録
講演「自然再生と合意形成」(pdf:9037.9KB)
講演「雑木林と市民の生き方のかかわり」(pdf:6861.0KB)
講演「里山から社会を考える」(pdf:7635.6KB)

日時 2005年12月10日(土) 13:00〜17:00
[開演の30分前開場]
会場 東京学芸大学 芸術館 [アクセスマップ]
参加者 85名(一般 53名、学生 32名)
プログラム

■13:00〜
講演「自然再生と合意形成」

講師:島谷 幸宏
(九州大学大学院工学研究院環境都市部門・教授)

■14:30〜
講演「雑木林と市民の生き方のかかわり」

講師:倉本 宣
(明治大学農学部・教授)

■16:00〜
講演「里山から社会を変える」

講師:飯島 博
(NPO法人アサザ基金・代表理事)

参加者の感想

・合意形成の進め方の基本がよく理解できた。組織を変えるのは難しいが、地元の人が考え、行動できれば組織が変わると思った。

・雑木林を介して、市民と関わっていくということは、ときに大変なことだと感じた。「取り返しのつくように伐採する」という言葉が印象的だった。

・NPO法人の活動状況がわかった。地域での自然再生を目指すとき、協力を求めるときの方向性、目的を果たしたあとのほかの部所への還元なども大事だと知りました。

・自然を守ると言っても、どの時代に戻すか、どの程度手に入れるかということが難しい問題だと感じた。
 
講師プロフィール
島谷 幸宏(しまたにゆきひろ)
九州大学大学院工学研究院環境都市部門・教授
1955年山口県生まれ。河川工学、河川環境に幅広く係り、最近は、住民参加の川づくり、自然再生、川の風景デザイン、流域全体での治水、技術者の技術力向上などをテーマに精力的に取り組んでいる。関係した主な河川や活動は、埼玉県黒目川(桜並木でもめました)、神奈川県境川(蛇行と河畔林でもめました)、多摩川宿河原堰(美しいデザインでしょう)、多摩川河原の復元、佐賀県松浦川アザメの瀬湿地再生など多数。
倉本 宣(くらもとのぼる)
明治大学農学部・教授
里山と河原をフィールドとして、生きものの生活と、その生きものにかかわる市民の態度を研究してきました。最近は、市民が科学を道具として使いこなすためのお手伝いをしていきたいと考えています。
飯島 博(いいじまひろし)
NPO法人アサザ基金・代表理事
長野県出身。1956年生。日本の里山に生息した「ガキ大将組」に属する。1995年から霞ヶ浦流域の学校・研究者、事業者、行政が参加する市民主導型の協働事業「アサザプロジェクト」を推進し、新たな社会システムの構築を目指している。
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