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連続講演会<第五回>
 森と川 人と自然 いっしょに育む 地域の学び 02

 「森と川 人と自然 いっしょに育む 地域の学び 02」をテーマに、2名の講師による講演会が行われました。

 講演「自然のメッセージを開く〜目指せ!地球のお医者さん」においては、氷河の二酸化炭素濃度から現在の地球環境の状態について振り返り、現在の温暖化と発電について、日本の市民がエネルギーの購入に関して積極的になることへの提言がされました。また、北海道の先住民族であるアイヌを例に、日本においての先住民族の地位や、文化のあり方が問われました。

 講演「野生動物の保護〜人口減少社会での不安と期待」においては、日本の少子高齢化や経済縮小社会と、野生動物の保護に関する話題から、人間社会の安定が野生生物の保護にもつながるという提言がされました。

 本講演会では、人間と自然との付き合い方について、新たな視点からの講演がなされ、人間社会と自然との関係について見直す契機となる講演会となりました。

【予告ページ】

講演記録
講演「自然のメッセージを聞く〜目指せ!地球のお医者さん」(pdf:1.48MB)
講演「野生生物の保護〜人口減少社会での不安と期待」(pdf:1.38MB)

日時 2006年3月4日(土) 13:00〜17:30
[開演の30分前開場]
会場 東京学芸大学 北講義棟(N棟) 4階410教室
参加者 57名(一般 51名、学生 6名)
プログラム

■13:10〜
講演「自然のメッセージを聞く 〜目指せ! 地球のお医者さん」

講師:小野 有五
(北海道大学大学院 地球環境科学院 教授)

■14:40〜
講演「野生動物の保護 〜人口減少社会での不安と期待」

講師:丸山 直樹
(東京農工大学 農学教育部 教授)

■16:10〜
全体ディスカション・質疑応答

参加者の感想

・小野講師への学究の姿勢から、環境への目覚めを素直に、力まず講演されて感銘を受けました。今やらねば誰がやる・・・肝に銘じて行動していきたいです。

・原子力が費用は一番高いということが一番驚いた。アイヌ文化について、日本人の意識を問題視していることが興味深かった。無意識におこる差別という問題がアイヌに対してもしてしまっていることに気づかされた。

・中山間地域社会の衰退を容認するという考えは私にとって新しいものであり、今までとは違った視点を与えてもらったと思います。

・自然保護が必要になった歴史、経済背景を理解するとともに、今後の施策の提案として興味深く伺った。
経済的な人間の経済上の関心以上に長期的・将来に渡る全生体系への関心を高めるにはどうしたらよいのだろうか。

 
講師プロフィール
小野 有五 (おの ゆうご)
北海道大学大学院 地球環境科学院 教授
 1948年、東京生まれ。北海道大学大学院地球環境科学院教授。大学院では自然ガイド・環境保全NPOの指導者を養成しながら、北海道の森と川を語る会、シレトコ先住民族エコツーリズム研究会などの代表をつとめ、市民と一緒に活動
しています。
丸山 直樹 (まるやま なおき)
東京農工大学 農学教育部 教授
東京農工大学農学教育部教授、農学博士、62才。主な講義科目:野生動物保護学、自然保護文化論、エコグリーンツーリズム論、環境の美学。日本へのオオカミの復活と森林生態系の保護と復元を目指す日本オオカミ協会会長。
趣味:バロック音楽鑑賞と演奏。この20数年、オオカミ・シカなど野生動物を訪ねて欧州・北米・中国・モンゴル・タスマニアなど調査訪問。
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