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連続講演会<第十九回>
「劇場づくり」で育む地域のきずなと文化
〜NPO現代座によるうたと朗読
遠い空の下の故郷〜ハンセン病療養所に生きて〜

劇場づくりと演劇を通じ地域のきずなと文化を育む市民団体として、小金井市を拠点に活動するNPO現代座。今回は、この現代座の方々をお招きし、ハンセン病を主題にしたうたと朗読を上演していただきます。上演後は、公演の感想やこれからの社会のあり方などについて、現代座のみなさんとともに語り合う場も設けます。学芸大生はもとより、地域のみなさまも、どうぞご参加ください。

「あの歌ごえを聞くと、いまでもひたすら母と共に働き、一家を支えたころの故郷の森や川がはっきり見えるんですよ」と懐かしそうに語るトキさんは、五十代で失明し、はや八十の坂を越えている。 「高い塀に囲まれた療養所の中で過ごした五十年は、母の面影が支えてくれました」とほほえむトモコさん。小さな薄むらさきの野菊が咲きはじめると母を思い、梅が咲き始めると母と別れた夜の冬の星座を思い出すという。  過酷な半生を淡々と語る彼女たちの表情は、なぜあのようにやさしく、美しいのだろう。そしてこの強さはどのようにして生まれたのだうう。  彼女たちの語る遠いふるさとの空、こころの歌ごえは、わたしたちの胸に忘れてしまっていた人間の優しさと強さを呼び起こしてくれる。
作 木村 快/音楽 岡田京子/朗読 木下美智子・真知尚子/演奏 吉野由美子

講演会チラシ 表(497KB)
講演会チラシ ウラ(201KB)

日時 2008年 7月23日(水) 開場14:00
開演14:30 〜 17:30 終了
会場

東京学芸大学 小金井キャンパス  小金井クラブ1階ホール
(正門より入って左へ徒歩3分)

アクセスマップ

参加費 無料
定員 60名 ※会場の都合上、事前にお申し込みの上お越しください。
申込み

FAX 042-329-7669
Email tama-eco◎u-gakugei.ac.jp
(◎を@に変えて送信してください)

希望する講演日、お名前、所属、ご連絡先を記入して、FAXまたはEmailにて送信してください。
FAX申し込み用紙(201KB)

申込み締切日 2008年7月22日(火)

プログラム
14:00 開場
14:30 挨拶/多摩川エコモーションの紹介
14:35 NPO現代座/役者のご紹介
14:45 「遠い空の下の故郷」公演
16:15 懇談会
17:30 終了

【お問い合わせ】
東京学芸大 「多摩川エコモーション」(現代GP) 事務局 (担当:二ノ宮)
〒184-8501 東京都小金井市貫井北町4-1-1
国立大学法人 東京学芸大学 環境教育実践施設内
TEL.042-329-7862 FAX.042-329-7669

 
講師紹介
■NPO現代座からのメッセージ
私たちは、7年前から熊本県菊池恵楓園、鹿児島県の星塚敬愛園に暮らす元ハンセン病患者さんたちと交流を重ねています。そこで暮らす人たちの生きてきた道のりを知ったときには、大変衝撃を受けました。
彼女たちの想像もつかないほどの過酷な人生を聞く中で、一番感じたことは人間が本来持っている強さと愛情です。
故郷の自然や家族に対する愛は、辛い時こそ強くもとめるものなのかもしれません。
遠く離れたふるさとを思ううたを交えて2人の女性の歩いてきた道のりを朗読にしました。
■友人たちの歩いた道のりを伝えたい
NPO現代座 理事長 木村 快
わたしは以前、ある雑誌の依頼でハンセン病元患者を紹介する連載をしたことがきっかけで、熊本・鹿児島の療養所に多くの友人ができました。
わたしの本業は芝居の台本を書くことですが、芝居の台本は人間を書く仕事ですから、仕事の性格上、学者や弁護士とは違った次元で人の運・不運、社会正義といった問題について考えさせられます。どんな差別も同じですが、差別を本当になくすには道徳的な判断だけでなく、差別がどうして起こったのか、なぜ気づかずに過ごしてきたのかを、わたしたち自身の問題として考えてみることが必要です。
ハンセン病の問題を考えることは障害者や社会的弱者の問題を考えることとまったく同じで、共に生きるという二十一世紀のノーマライゼーションのあり方を探っていく道だと思います。
 
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